オンライン句会入賞発表

■水煙発行所主催■

入選Ⅱ/5月句会

2006-05-03 18:18:35 | 5月句会
【入選Ⅱ/25句】
★五月晴れ突き上げるように大欅/竹内よよぎ
通勤途中の街路樹の欅が今、まさにこの状態です。私もこの欅を詠みたいと思っていました。本当に生命力溢れる樹です。(岩本康子)

★わさび咲く水の冷やこさ深山晴/野田ゆたか
深山も晴れて、わさびが生きいきと育っている。「水の冷やこさ」に清涼感がある好きな句です。(小川美和)

★筍の朝掘り置かる勝手口/伊藤華将
日の目を見るとえぐ味や灰汁を抱くという筍。美味を求めて朝(未明)堀にしたという筍が置かれている勝手口、季節と共にある農家のいい生活が見えて好きな句です。(野田ゆたか)

★アミ族のリズム高鳴る五月闇/畑 育子
アミ族の激しい太鼓のリズムと踊り、暗闇に忍び寄る夏の熱気を感じます。(長岡芳樹)

★橋くぐり燕五月の川に触る/甲斐ひさこ
★桐咲きし岩に波噛む川下り/大給圭泉
★緩やかに弧を繰り出して卯波かな/中村光声
★膝の子へおとぎ話やシャボン玉/古賀一弘
★塾の子ら駆けゆく土手に若葉風/志賀たいじ
★苔清水きれいな風が吹いている/宮地ゆうこ
★一輪の深紅の薔薇を文机に/安丸てつじ
★標なき道尽くところ沢清水/尾 弦
★うつろえる刻(とき)の速さよ薔薇真っ赤/おおにしひろし
★豆飯の青の艶めき椀に盛る/大山 凉
★青梅の球面上に雨光る/古田けいじ
★卯波立つ裾洗わして夫婦岩/篠木 睦
★さざ波に早苗の揺れて良き日和/今村七栄
★代掻けば四方に広がる水鏡/長岡芳樹
★画布広げ千畳敷は初夏の風/河野渓太
★蛸数匹トロ箱詰まり魚市場/祝 恵子
★電車来る新樹の下の石畳/吉田 晃
★風薫る父の手許に華免状/湯澤正枝
★緑蔭やすぐに売れたる古茶釜/木村 修
★燕来る湯屋の煙突巻くように/長瀬正之
★若葉風展望台に手振る人/澤井 渥