のりひめのひとりごと Monologue of Noriko

2012年からオーストラリアと日本を行き来しています。日常のいろいろを書いてます。

選挙前だけ挨拶に来るな★のりひめエッセイ

2011-09-25 09:40:13 | のりひめエッセイ
1200字のエッセイ連載はじめます
まえに20個くらいかきためたものをアップしますね
コメント大歓迎です^^

その1「選挙前だけあいさつに来るな」

「こんにちは。弘幸君いますか?中学のと
きに同級生だったM川です。」
 市議選まであと数日という時期。わざわざ
たずねてきてくれたM川君を、夫は歓迎し、
久々の会話が弾んだ。

 彼が帰ったときに夫に様子をきいた。
 「それがね、選挙に出るんだって。ついで
に新聞まですすめられたよ。」
 20数年ぶりの再会、アポイントもなく平
日訪ねてきて、4時間の滞在の用件がこれで
ある。

 日ごろのコミュニケーションもなく、急に
頼みごとをされて、気持ちの良い人はどれく
らいいるだろう。しかし、ビジネスの場面で
も同じようなことが頻繁にあるものだ。
 アポもなしに訪ねてくる保険屋、銀行員、
 しつこく電話をかけてくるインターネット
モールや投資の勧誘…。
 こうしたものへの対応に、余計な時間を費
やす羽目になった経験のある人は多いのでは
ないだろうか。

 ビジネスにしても、選挙活動にしても、話
しかけをした相手に喜んで応援してもらうた
めには、相手の気持ちにすっと入り込む手順
が必要だ。

 マーケティングの基礎用語に、消費者心理
を表す「AIDMA(アイドマ)」という言
葉がある。AはAttention(注意・注目)、
IはInterest(興味)、DはDesire(欲求)、
MはMemory(記憶)、最後のAはAction(行
動)である。
 何かを購入する、あるいは誰かに協力する
意思決定する場合、そこには心理的な段階が
あるというわけである。

 では、選挙活動M川君を例にとってみよう。

 M川君「俺今度、市会議員に出るんだ」
 夫  「ふうん、すごいね」夫は(Att
ention/注意、注目)をした。

 M川君「あとさ、新聞とってくれない?」
 夫  「・・・・・・・・・。」(絶句)

 夫はM川君に対して、注目することはした
が、興味を持ち欲求を持って行動に起こそう
という段階をふまないまま、意思決定をせま
られた。もうお分かりだと思うが、心理的な
段階を無視した、乱暴なコミュニケーション
を、M川君はしてしまったのである。
だから夫は絶句するしかなかったわけだ。

 もしかしたら、事情を聞いたら思わず、
 「わかった!協力するよ!」という展開も
こともあったのかもしれない。
 人に話をするときに、心理的な段階をふま
えているか無視しているかで、相手のとらえ
方は大きく違うもの。初対面や疎遠にしてい
た相手なら、丁寧に慎重に作戦をたてるべき
だ。

実はこのAIDMA、会話だけではなくメー
ルなどの文章や、様々なコミュニケーション
の質の向上にとても役立つ。まだ試していな
い方は、一度お試しを。

(2011年7月22日)

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