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いろはにぴあの(Ver.4)

音楽、ピアノ、自然大好き!

渡邊智道氏 池之端ライヴ

2020-06-10 | ピアノ、音楽

 続けてCDの紹介を!

 スタジオでのライヴでピアノ演奏を毎月披露されていた渡邊智道氏、コロナウイルス感染症の影響でスタジオでのライヴが出来なくなった今、なんとかして音楽を届けたいという想いのもと、毎月ライヴCDを制作し届けるという試みを行っている。昨年7月に出演された演奏会を聴きに行って以来演奏がすっかり気に入り応援し続けているし、私のピアノにも大きな影響を与えてくれている。渡邊氏のピアノには派手なパフォーマンスがまったくなくむしろさりげなそうなたたずまいなのだが、そこから広がる濃やかさ、密度、深遠さが無限。曲の魅力を発見するとともに音楽への愛おしさが深まるような思いになるのだった。

 5月に届いたCDはこちら。

 メンデルスゾーンの無言歌の出だしを聴いたとたんあらゆるよどみと疲れが奥底からやわらぎ溶けるような状態になった。選曲も、演奏も、究極的に優しくて、こまやか。何時間でも、何度でも、じっくり聴きたくなるのだった。有名なブラームス作曲Op.118-2の美しさは言うまでもないし、ここでしか聴けない本人の編曲による歌曲も白眉。イギリスの作曲家クィルターの歌曲やブラームス作曲Op.106-4私の歌は必聴だと思う。

 ちなみに六等星という冊子には小説、エッセイが入っていて、文筆家としての一面も。5月号は「命のゆく果て、風の歌声」という短編だった。

 百聞は一見に如かずという諺があるが、百見、百読は一聴に如かずでもある。渡邊氏の音楽を聴くたびに私はそのように思うのだった。

 5月号、動画がアップさいるれてので貼り付ける。最初の曲、メンデルスゾーン作曲「ことばのない歌曲こと無言歌よりOp.19-4」。オープニングはライヴCDの序奏と思われる。

 4月号はバッハ作曲ブゾーニ編曲「救い主よ、我汝に呼ばわる」。 音響のよいところで、ぜひ!

 CDを聴いてみたいと思われた方はこちらからよろしくお願いします。


髙橋望氏 平均律クラヴィーア曲集第一巻

2020-06-10 | ピアノ、音楽

 新型コロナウイルスの感染症の影響で演奏会ができなくなった音楽家たち、ネットによる配信等様々な方法で音楽を私たちに届けてくれている。そのおかげで私も沢山の音楽を楽しむことが出来ていて感謝している。その一方、今となってはちょっとレトロなのかもしれないCDのかけがえのなさを感じるようになっているこのごろなのだった。

 本ブログでは、今の私にとって、かけがえのなさを感じるようになっているCDを紹介したい。

 髙橋望氏による、「J.S.バッハ 平均律クラヴィーァ曲集第1巻」。友人の紹介で知った髙橋氏、バッハ作曲のゴールドベルク変奏曲をライフワークにされている。ゴールドベルク変奏曲、長すぎるのもあり今の私にはちょっと近づきがたい印象があるのだが、バッハの音楽は大好き!そんな大好きなバッハのピアノ演奏で定評があるピアニストさんだということで、ラジオを聴いたり講座を受けたりしてみたら、親しみやすさと懐かしさ、そして広がり、挙句の果ては音律、数学、哲学、人生観にまでいたるような深い内容にまで行き届く、しかも時々登場するピアノ演奏がとても美しい、そういうわけですっかり気に入ってしまったのだった。こうなったら演奏を聴くしかない!しかし生演奏は今は聴けない、というわけでこちらのCD購入。

 J.S.バッハ 平均律クラヴィーア曲集第一巻 ピアノ 髙橋望氏

 なんというのでしょうか、一曲一曲を、そしてピアノという楽器を慈しみ、曲のきらめきを大切に掬い取られているのが演奏全体から伝わってきて、バッハっていいな、音楽っていいなと、理屈抜きで感じることができた。帯に書かれている「色とりどりに響き合う、森羅万象のハーモニー」という言葉をしっかり音で体現していた。曲集の原題、Das Wohltemperierte は 「ほどよく調律、調節された」という意味、その「ほどよく」という世界の心地よさがじんわり感じられて心温まる想いになった。出逢えて、本当に良かった!

 CDやご本人についての情報はこちらからお願いします。


基本的なことなのに

2020-04-29 | ピアノ、音楽

 どんなに速く弾かなくてはならなかったり、ミスタッチなく弾けるようになること自体労力がいると思われる部分でも、楽譜に書かれているものは、全て音楽であり、キーボード入力の資料ではない!ところが弾くのに必死だとそのことをうっかり見逃しやすいのだった。

 ということで、ゆっくり練習と大切なところの前で止めて音出しの前に出したい音を心に浮かべる。

 そういうことをうっかり忘れそうになっていた。基本的なことなのにね。横浜に住んでいた時に習っていた師匠から受けたご指導、今になって思い出した始末。少なくとも、ここは大切に弾きたいと思うところはしっかり伝わるように演奏したいと思う。

 それにしてもこの私が音色に関しては以前ほどには悩まなくなった。以前は私には硬い音しか出せないと思い込んでいたが、こうすればよい、自分には合いそうで出来そうだという方向が見えてきて、コンプレックスがなくなったのもある。その面で今の師匠に本当に感謝している。


ひさしぶりにピアノ記事 感謝しないといけません

2020-04-27 | ピアノ、音楽

 ひさしぶりにピアノ記事。ピアノのことになるとまともに書けないような気がしてそろりそろりと避けていたのだが、自分のピアノのことについては少しばかり書けそうだ。レッスンは緊急事態宣言が出てお休み。そのお休み直前のレッスンで弾いたブラームス、4月14日のブログに書いた理由で精神状態がまともでなかったことも伴い(というのは言い訳でもあるのだが)お粗末そのものの披露してしまい申し訳なさとがっかり感でいっぱい。その後色々自粛したり中止になったりした楽しみにしていたことが続いたあと緊急事態宣言、行きつくところまで行ったような気分になっていた。そういう状態ながらも時がたつにつれてこのような事態にも慣れてきたのと出勤日数の減少に伴いピアノが練習できる時間が増えたのもあり、レッスンで学んできた曲以外にも弾きたい曲本当は弾くべきだったと思える曲はチャレンジしようとばかり欲張りな練習へと方向転換。そのうえオンラインでピアノのイベントがあると知り、速く弾く曲にチャレンジしようとショパン作曲の幻想即興曲の練習も始めていた。

 幻想即興曲に出逢ったのは中学二年生の頃、ピアノレッスンを中断して半年あまり経ったときにクラシック名曲集の中に入っていた遠藤郁子さんの演奏だった。ピアノ曲にはこんなに素敵な曲があるのかと大きな衝撃を受け、何度も何度も聴いた。その時学校の理科の授業で星について学んでいたがそこに出てくる星雲の写真と幻想即興曲とを頭の中で結びつけてはうっとりしていた。当時ショパンの曲で知っていた曲は小犬のワルツと華麗なる円舞曲だったのだが、ショパンはこんなにかっこいい曲も作っていたのだと憧れの気持ちを抱くようになった。そしてピアノのレッスンをやめるんじゃなかったかも、と思いはじめていたのだが、学校が遠く当時は勉強だけでせいいっぱいだった私にピアノを再開するという選択肢はなかった。それでなくても半年前まで練習しなくて親をはらはらさせていたのだもの。。。。

 でもショパンへの憧れは高校生の時に初めて聴いた英雄ポロネーズ、そして受験直前に聴いたバラード1~3番、スケルツォ2番で確固たるものとなり、なんらかの形で弾ける時を見つけたいと思いながらも十数年、有難くピアノも再開できて幻想即興曲もなんとか弾けるようになりピアノサークルなどで自己流ながらも弾いたり自分でも遊び弾きしながらも数十年。。。その時の経過の早さが恐ろしいのだが。

 そんな思い出深い幻想即興曲をオンラインながらも人前で演奏しようと決めてしまった私。さあどうする、自己流のまま突き進むか、そうするならよほどの覚悟でやり直さないとまずいなと思った矢先に先生がオンラインレッスンをしてくださるとの話、有難いと思った。そして先日オンラインレッスン第一弾受講。弾けるようになるために必死に練習していたつもりが、いかにいい加減で自己流になっていたかがあぶり出された上に、私のいうよほどの覚悟でのやり直しの遥か斜め上のようなレッスンをしていただき、モチベーション大向上おおいなる意識改革がされた状態で今に至っている。フォームや指遣いの見直しをするかしないかだけで弾きやすさもここまで変わるのかと実感中。

 しかしそんなことが出来るのは、自宅にピアノがありWifi環境も整っているからではないですか!(そして引っ越しが昨年だったのも幸いだったと思っている。今年以降だったら今の先生との出逢いはなかったかもしれないから。)

 本当に、感謝しないといけません。謙虚な気持ちで楽譜を見て練習に励みたいと思いました。

 


ハッピーバースデーフェリックス メンデルスゾーン

2020-02-02 | ピアノ、音楽

 2月3日は偉大な作曲家フェリックス・メンデルスゾーン氏の誕生日、その、フェリックス氏の誕生日にちなんで、フェリックス氏の曲のみを演奏するピアノイベントに参加してきた。Studio Felsenというスタジオで開催、昨年秋から弾き合い会で参加させていただいているのだが、美しい音色のピアノ、そして音楽を愛する方たちによる充実の演奏が聴ける弾きあい会で、参加のたびにどきどきしながらも励みにしているのだった。

 メンデルスゾーンということで何を弾こうかと考えたとき、人前で弾いた経験があり、内心十八番にしていたつもりの曲を弾くのもありなのではと思い取り組んだ無言歌集Op.53-2浮き雲とOp.53-3プレスㇳアジタート、しばらく弾いていなかったので今まで通りに弾けるようになることが先決だと思い取り組んだ。緊張しないためには人前で弾く機会も多くせねばと思い二か所別のところで弾いたりした。レッスンでは一旦学んできたはずのこの曲でありながら気づいていなかったことに気づかせていただきこの曲をさらに広く深く食い込んで演奏する姿勢を学んだ。そうしているうちに、一旦弾いた曲という感覚は横にやってあらたな曲に取り組むつもりで弾いたほうがよいのではないかと思えてきた。といいつつ、ついつい自分に甘い姿勢に。その一週間前にあった弾きあい会では固い音でぼろ出現^^;肝心なのは弾く回数ではなく練習時の集中度だという話を弾きあい会主催&顧問の先生からうかがい、自分の甘さを認識し考え方を変えたいと思った。残りの日々、レッスン内容を見直し一音一音音符を書いたときの作曲家の頭の中にある想いにも心を寄せてとことん繊細に納得できるようにと思って取り組んだ。そして当日。

 順番的には中間ぐらい、参加者の方たちの熱演の後で究極に緊張していたが、曲の中のここを伝えたい、こうしたいという思いを、演奏に、込める事だけはできたような気がする。感極まりすぎてここでと思ったところで弾き直してしまったのが残念だったけれど。楽譜も見て弾いちゃったし(写真)八年前と比べると肉体的な衰えも実感しているけれど、その曲の魅力を伝えられる演奏が出来るようになった気がしている。演奏についても温かい感想をいただき、なんと曲との出逢いに感謝していただけたりも。私こそ、その感想をくださった方たちの演奏から毎回新たな曲との出逢いをいただき刺激と感謝しっぱなしなのです。。。いつもありがとうございます!

 そう、演奏者の方たち、本当に、すごかったのです。作曲年代に合わせたプログラム、真ん中に私も弾いた無言歌が入り、前後も聴きごたえたっぷりの熱演が!この曲が大好きだという愛情が感じられる演奏がいっぱい。未知の曲もつぎつぎと、フェリックス・メンデルスゾーンってこんな曲も作っていたんだという発見が。連弾、歌、ヴァイオリン、フルートのアンサンブルも素敵!ラフマニノフ、ホロヴィッツ、自作の編曲が入った華麗な演奏、ヴァイオリンコンチェルトの一楽章やピアニストさんによる深い深いオラトリオを編曲した演奏も登場、しかもそれがスタジオ内で、本当に贅沢三昧なひとときでした。

 その後の打ち上げも楽しかった。限られた時間のなかでも音楽愛をつらぬきピアノや楽器に取り組み続けられている方たちのお話に元気づけられた。これからも思う存分ピアノを楽しんでいきたいと思った。