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私がショパン企画で弾く曲に見られる「遅い」という意味を持つ表現

2010年02月05日 | ピアノ・音楽
 音楽用語を見るとなかなか面白い。今までもっとしっかり見ておけばよかった。遅かりしながら観察記録を書いてみる。
 ショパンのマズルカ47番はまず「lento(レント)」(ここでは四分音譜=116)ではじまる。「lento」と言ったら「遅い」という意味。「これで納得!よくわかる音楽用語のはなし」という本によると、「lento」は正真正銘の「ゆっくり」で「ちょっとゆるゆる」という感覚らしい。そして似た音楽用語に「largo(ラルゴ)」があり、なんと前奏曲20番が「largo」で始まっている。「largo」も「ゆっくり」という意味とともに、「幅広い」という横の広がりの意味も持つ。洋服がブカブカのときにも用いるし、たっぷりとした幅、広い視野を持った状態も表す。大きいという意味のlargeも「largo」と同じルーツだそうだけど納得。「largoとlentoとはどちらが遅いか?」という問いについて、面白い会話の例がでていた。

(以下引用)
 洋服を買いに行って「すみません、この服ブカブカなんですけど・・・。」とあなたが店員さんに言ったとします。すると店員さんは「あ~、ラルゴですね。ではこちらはいかがですか?」と言って、新しい服を持ってきてくれるでしょう。そしてまた試着。
 「ウ~ン、これもまだ少しゆるいかな」とあなた。
 「そうですね、これはレントですから少しつめれば大丈夫ですね」と店員さん―きっと、こんなやりとりになります。 
 ラルゴはブカブカでゆるすぎる洋服、一方レントは少しゆるい洋服を指します。
(引用ここまで)

そして「largo」のほうが「lento」よりも遅い感覚、「largo」がかなりゆっくりであるのに対して、「lento」はいくぶん速めのテンポだということだ。メトロノームを見てもlargoのほうが遅くなっていた。ちなみにメトロノームには「grave」がさらに遅い表現として表示してあったのだが、これはまたの機会に書くことにしよう。メトロノームの数値だけでは表しきれない意味が用語にはこめられている、ということを忘れずに。
 そしてマズルカ47番にはあの「riten.」こと「ritenuto(リテヌート)」が数か所登場する。「ただちに遅く」しないといけないからその部分だけを遅くすることが大切。ちなみにショパンのスケルツォ1番は「ritenuto」の宝庫だそうだ。燃えるような情熱の中、断続的に「ritenuto」が登場し、速度にブレーキがかかっている。それにしても同じく47番にあった「poco a poco ritenuto(ポコ・ア・ポコ・リテヌート)」というのは不思議な表現だ(写真)。「poco a poco (ポコ・ア・ポコ)」といったら「次第に」「少しずつ」という意味だから「ただちに遅く」という意味の「ritenuto」と一緒だと「次第にただちに遅く」というように訳の分からない表現になってしまう。楽譜には自分なりに分かるように「今までより遅く」とは書いているけれど、おそらく「ritenuto」の中にもっと深い意味があるのではないかと思えてきた。先日書くのを忘れていたのだけど「ri」には「後退」という意味がある。「後退して保持する」→「前に進まないように保持する」そういうものの代表と言えばブレーキがあった!ブレーキをじわりじわりと踏み、本当に少しずつ遅くなる「ritardando(リタルダンド)」とは違い、「poco a poco ritenuto」は数回に分けて急ブレーキを踏む、というイメージのような気がしてきた。
 ちなみに「ただちに遅く」という意味を持つ言葉に「meno mosso(メノ・モッソ)」というのもある。ワルツの11番にも登場していた。「mosso」はもともと「muovere」という動くという意味をあわらす言葉で、「動きが伴った」「静止していない」という意味だ。「meno」は「~より少なく」という意味なので「動きをより少なく」ということになり、「ただちに遅く」という意味になるわけだ。反対に「~より多く」という意味を持つ「piu」が前につき「piu mosso」になると、「動きをより多く」、すなわち「ただちに速く」という意味になる。
「ritenuto」と「meno mosso」の違いは、視点がブレーキにあるか動きにあるかということだと思う。さてその違いも含めて演奏に反映させることができるかとなると。。。大変だ。この2語の違いには、そこまでこだわる必要はないとも思うけど。

マズルカとプレリュード

2010年02月05日 | ピアノ・音楽
 ショパン企画、無謀にも4曲違うタイプの曲をエントリーしている。現段階ではワルツ11番と即興曲2番に押された存在になってしまっているマズルカ47番とプレリュード20番を中心に練習した。こちらの2曲の味わい深さを出すのは並大抵ではなくて、真面目にやりだしたら大変なことになるというのは分かっている。だからどうやっても完璧には弾けないと思うけど、せめて少しはそれらしく弾きたい。さてどうするかだよなあ、とくにマズルカ。

tenuto(テヌート)、sostenuto(ソステヌート)、ritenuto(リテヌート)

2010年02月03日 | ピアノ・音楽
 写真の楽譜は即興曲2番前半の展開部が始まるところで、「sostenuto(ソステヌート)」と書かれている。「sostenuto」と言えば、そういう機能を持つペダルの存在に遅かりしながら感激した間抜けな思い出があるのだけど、そもそも「sostenuto」ってどういう意味なのだろう。そして「tenuto(テヌート)」、「ritenuto(リテヌート)」との共通点と違いはどこにあるのだろう? 
 まず最初に共通点からいこう。どの言葉も「保持する」という意味を持つ「tenuto」で終わっている。
 では違いは?
 そう思っていたら、「これで納得!よくわかる音楽用語のはなし」という本に、かなりくわしく書かれていた。結論から行くと

tenuto 上から保持する
sostenuto 下から保持する
ritenuto 再び保持する

 まず「tenuto」から行こう。「tenere(テネーレ)」という動詞が原形で、「保つ」「逃げないように、落ちないように手で押さえる」「何かを保持する」という意味だ。
 「sostenuto」の原形の動詞は「sostenere (ソステネーレ)」で「下から支える」という意味で、語源はラテン語の「substinere (スブスティネーレ)」から来ている。接頭辞の「sub」は、英語で言うと下付き文字「subscript」の略語になっていることからも分かるように、「下の」という意味を持つ。例えば「subway」は「地下鉄、地下道」、「submarine」は「潜水艦」、「subtitle」は「副題」、「support」は「下から支える」となる。だれかを後押しする、援助する、高い品格、気高さ、ものものしさ、傲慢という意味も持っている「sostenuto」。。。今までとらえていたのとかなり違う感じがしてきた。「tenuto」が音符をしっかりつかみ、しがみついている様子を表す一方、「sostenuto」は下から音を大事に支えるという意味になる。大事に支えるのだから、テンポもずんずん突き進んではいけない、注意深くしないといけないのだ。ちなみに即興曲のこの部分、いつの間にかずんずん突き進むように弾きそうになっていた。。。まずいまずい、非常にまずい。もっと大切に支えるように弾かなくちゃ。たとえ左手のオクターブのところは弾くだけで大変だとしても。
 「ritenuto」は「ただちに速度を緩める」という意味とされているが、「tenuto」がついていることから、「保持する」という意味が含まれている。それに「ri」がつくことによって、「強調」の意味が加わる。「自制して慎みを持って、思慮分別に欠けることなく控えめに」となると、速度も遅くなる。徐々にではなくてその部分だけ遅くなる、というのが加わるけれど。(なぜ徐々ではなくてその部分だけなのか、というのは今の時点では不明。分かったら書きます)徐々に遅くなる「ritardando(リタルダンド)」とは違い、急ブレーキをかけるように遅くなる、ということから、遅い状態を一気に保持、ということなのだろうか。

注 )ritenutoのスペルと意味を修正しました。気をつけたいです(^^;)

どこもかしこも歌えばいいわけではないのだ

2010年02月03日 | ピアノ・音楽
 このごろレッスンでよく、どこもかしこもすべて感情をこめればいいわけではない、歌えばいいわけではない、と指摘される。音楽は時間芸術で、人の心の動きとも大いに関係しているから、一つ一つの音にも感情がこめられているはず。ピアノを再開したての頃は、そういう音に対する命とかいうものは関係なく、弾きたい曲が音となってでてくればそれで発散できて満足していた。その後、レッスンを受け始めた。再開したての先生が後で話してくれたところによると、再開したての私の演奏は悪い意味ですごかったのだそうだ。全く曲になってなかったとか。そのとき最も言われたことが「歌うこと」の大切さだった。音にこめられているはずの感情を、演奏で人にも伝わるように表現するために大切なのは「歌うこと」、とくに自分が感情をこめたいと思っているところは、心をこめてしっかり「歌いこむ」ことが大切なんだと思いこんでいた。
 しかし事態はそう単純ではない、というのが最近分かってきた。どこもかしこも「歌え」ばよいのではないわけではないのだ。歌いこむべき音と、その音に軽く添える立場の音とがあり、添える立場の音で派手にやるとただただしつこいだけだと。。そしてその基準は曲全体の流れ、フレーズ、和声的な要素等から判断されている。その中で最も分かりにくそうだけど分かったら面白そうな分野である、和声的な要素が分かるようになったらいいだろうな。倚音とか。自分が「歌いこんで感動」しているつもりでも、聴き手はどうとっているか分からない。自分に酔っているだけではだめなのだ。しつこくなにかやっているように聴こえるようではだめなのだ。いい感じに聴こえるためには、分析という作業が必要みたいなのだ。
 「音楽性」というのも難しい。なんとなく分かったような分からないような感覚でいながらもごまかしていたけど、ちゃんと考えられている方のブログを拝見して、目から鱗が落ちそうになったと同時に、私も自分なりに考えてみようと思った。その方は「繊細な注意力を持って聴いたり弾いたりできること」だと捉えていた。なるほど「注意力」か~。私はもっとおおざっぱに「感動」だと捉えていたけれど、「感動する」「感動させる」というのは音楽でとは限らないからなあ。少なくとも「感動する」だけでは、どこでもかしこでも歌いこむことと一緒になってしまう。「感動させる」というのはありかもしれないけれど、その原点は音、フレーズ、部分に対してとことん注意力を払えると同時に、その注意力の成果が音やフレーズという結果となって表れるかどうかか、ということになるのだろうと思う。ただ、その注意力も、最大限に払うべきところと、ちょっと息抜きするところとがあるかもしれない。脱力と一緒だな。右手、左手、声部によってもバランスが違うかもしれないし。

発表会

2010年02月01日 | ピアノ・音楽
 昨日はサークルの仲間マキコさんの発表会に出かけたのだった。会場は都内郊外の音響のよいホール。本番まで真剣に練習されていた彼女のことだから、心を打つ演奏をされるに違いないと期待。そしてその期待は裏切らなかった!緊張されていたとはいうけれど、練習というものは裏切らないのだと思った。他の人たちもすごかった。子供も大人もうまくてびっくり。これって本当に教室の発表会?と思ったもの。そう考えてみたら子供のころの私はひどかったものだ。ツェルニーが嫌いだったからとはいえ。今更どうこう言っても仕方ないけれどね。
 その後アヤ公さんとお茶した。勇気の出そうな話もあり前向き気モードに!

 ただ大人になってピアノをやっていると、自分の演奏の出来はともかく、世知辛い世の中に自分はこんなにドラマチックな世界を持っているのだというような気分をひそかに味わえたり、単語の並び方(そちらも面白いんですけどね)ではなくて音符の並び方の特徴を見つけようというような新たな意欲が湧いてきたりもする。そういう面では大人のピアノはいいものです。

 無事に社宅幹事が終わり、次の方へと引き継いだ。大変だったけど我ながらよくやった。あとしばらくの間は回ってこないからラッキー♪それにしても次の方の部屋は花や家具が華やかできれいに配置してあって素敵だった。それにピアノがあったら満点というような雰囲気だった。我が家ももう少しきれいにしよう。

今日の練習 その他

2010年01月30日 | ピアノ・音楽
 今日は相棒氏と横浜に来て最初に行ったピアノスタジオで練習した。限られた時間お互いにできていないところを取り出して弾いたていたらあっという間に時間がたった。
 今日難しいと思ったのが場面転換と強弱記号。
 即興曲、♭系の調から♯系の調へと転調する部分があり、転調とともに明るく華やぎ浮揚したような雰囲気を出したいのだけど変化がみられなくて自分の表現力のなさを感じた。♭系のときは指を寝かせ、♯系のときは指を立てたらいいのだろうか、♭系のときはppなので落ち着いた幻想的な雰囲気にし、♯系のときにはテンションも呼吸も上げて弾くといいのだろうか、などといろいろ考えてみた。音符の数は♯系のほうが多いから、速度も微妙に上げたらいいかもしれない。強弱記号は、自分が出せる音の強弱の幅をもっと広げられたら、と思った。ffだからと言ってダンパーペダルをがんがん使えばいいというものではないし、ppだからと言ってソフトペダルを使えばいいってものでもない。ワルツの反復する部分でfとpの対比をはっきりさせたいところがあるのだけど、そういうときは普通よりも意識してfのところを強くするなど大げさに感じられるようにしないと、対比がはっきりしないような気がする。そしてやっぱりpは難しい。pの表現の幅が広がったら世界は変わるだろうなあ。そして出来たら、できるだけソフトペダルは使わずに幅を広げられたら、と思うのだ。頭で思っているいるとおりに音に反映されたらいいのだけどそれが難しくて。ちなみに手首の高さ(椅子の高さも関係しているのかもしれない)というのも音を出す上でポイントになるということが分かってきた。先日の練習会でそういう話が出て、なるほどなあと思ったのだ。ショパンのような繊細なタッチの曲は椅子も手首も高めに、反対にドイツ系の重みをかける曲の場合は椅子も手首も低めにだったっけ?相棒氏と自分の演奏とを比べてみると、椅子も手首も私が低く、音色も重くもったりとしていたので、ちょっと手首の位置を高めにしてみたら確かにもったり度が減った。
 それから感じたことは、演奏するときはその瞬間瞬間に頭と指とがちゃんとリンクしていることが大切だということ。指で無意識に音を鳴らした後、「さてあのときどう弾いたっけ?」と思うようではいけないのだ。間抜けみたいだけどときどきそういうことがあるのだ。もっと集中力をつけろ、ということなのだと思う。

 練習後横浜港大さん橋のほうへと向かった。相棒氏が今朝海外からの大きな客船を見たというのだ。運がよかったら見れるかもしれないと思って出かけたのだけど、私たちが行った時はあいにくその客船は旅立った後だった。それにしても国際線の港というだけあって大きな港だった。建物の屋上は木で敷き詰められた公園になっていて、まるで船に乗っているような気分だった。くじらのせなかとも呼ばれているそうだ。この港からは海外への客船ばかりでなく、東京や伊豆諸島へのクルーズ船もでている。中国からの人たちがたくさんいた。なんだか視野も広くなれそうな気分。また出かけよう!
 そこからの景色、良かったんだけどカメラを持ってくるのを忘れた。残念。今度出るときにはちゃんと持って行こう。

愛好家によるピアノイケイケコンサート~ショパン生誕二百年を記念して~ プログラム

2010年01月28日 | ピアノ・音楽
 広島県福山市で2月28日に行われる「愛好家によるピアノイケイケコンサート~ショパン生誕二百年を記念して~」まであと一ヶ月になりました。
 現在私は関東地方に住んでいますが、サークルびんごロンドの一員として本イベントに携わってきました。一ヶ月前の本日、プログラムをお載せします。

愛好家によるピアノイケイケコンサート~ショパン生誕二百年を記念して~
会場 福山芸術文化ホール リーデンローズ小ホール
開場 12:30 開演 13:00 終演 18:00 

♪第1部 ワルツリレー♪
1. ワルツ第1番 変ホ長調「華麗なる大円舞曲」 作品18
2. ワルツ第2番 変イ長調「華麗なる大円舞曲」 作品34‐1
3. ワルツ第3番 イ短調 作品34-2
4. ワルツ第4番 ヘ長調「子猫のワルツ」 作品34-3
5. ワルツ第5番 変イ長調「大円舞曲」 作品42
6. ワルツ第6番 変ニ長調「子犬のワルツ」作品64-1
7. ワルツ第7番 嬰ハ短調 作品64-2
8. ワルツ第8番 変イ長調 作品64-3
9. ワルツ第9番 変イ長調「告別」 作品69-1
10. ワルツ第10番 ロ短調 作品69‐2
11. ワルツ第11番 変ト長調 作品70-1
12. ワルツ第14番 ホ短調
13. ワルツ第15番 ホ長調
14. ワルツ第18番 イ短調
15. ソステヌート 変ホ長調 (ワルツ)

休憩

♪第2部 生涯とともに♪
その1:1817~1834年(7~24歳)に作られた曲
16. ポロネーズ第11番 ト短調
17. マズルカ第47番 イ短調 作品68‐2
18. マズルカ第5番 変ロ長調 作品7‐1
19. ノクターン第20番 嬰ハ短調
20. ノクターン第5番 嬰ヘ長調 作品15‐2
21. ノクターン第1番 変ロ短調 作品9‐1
22. ノクターン第2番 変ホ長調 作品9‐2
23. エチュード作品10‐12 ハ短調「革命」
24. エチュード作品10‐3 ホ長調「別れの曲」
25. エチュード作品10‐5 変ト長調「黒鍵」
26. ボレロ イ短調 作品19
27. アンダンテ・スピアナートと華麗な大ポロネーズ 変ホ長調  作品22

休憩

その2:1835~1839年(25~29歳 )に作られた曲
28. 即興曲第4番 嬰ハ短調「幻想即興曲」 作品66
29. ノクターン第8番 変ニ長調 作品27‐2
30. エチュード作品25‐1 変イ長調「エオリアンハープ」 作品25‐1
31. スケルツォ第2番 変ロ短調 作品31
32. マズルカ第23番 ニ長調  作品33‐2
33. 即興曲第2番 嬰ヘ長調  作品36
34. 前奏曲第15番 変ニ長調 「雨だれ」 作品28‐15
35. 前奏曲第16番 変ロ短調 作品28‐16
36. 前奏曲第20番 ハ短調  作品28‐20
37. 前奏曲第21番 変ロ長調 作品28‐21
38. 前奏曲第22番 ト短調 作品28‐22
39. 前奏曲第23番 へ長調 作品28‐23
40. 前奏曲第24番 ニ短調 作品28‐24

休憩

その3:1841~1846年(31~36歳)に作られた曲
41. バラード第3番 変イ長調 作品47
42. タランテラ 変イ長調 作品43
43. ソナタ第3番 ロ短調 第4楽章 作品58
44. ポロネーズ第3番 イ長調「軍隊」 作品40‐1
45. ポロネーズ第6番 変イ長調「英雄」 作品53
46. ポロネーズ第7番 変イ長調「幻想」  作品61
47. チェロ・ソナタ ト短調  第3、第4楽章 作品65

指が。。。

2010年01月27日 | ピアノ・音楽
 このごろ手や指にひび割れができている。親指の爪の端から小さな裂け目ができたのは一週間前でひりひりと痛んだ。薬とばんそうこうのおかげで裂け目周辺は硬くなったけど、そのような指になっていたのがショック。ハンドクリームが急に多量にいる羽目になった。今まであまりにも呑気すぎた。
 ピアノを弾く人は華やかな爪のおしゃれが難しい。マニキュアはできるけど華やかなネールアートはできない。子供のころ逆むげをとりすぎて、私の爪はあまりきれいではないのだけど、爪の美しさが大切だと分かってくるにつれて子供のころにしてきたことを後悔している。『オーケストラが好きになる事典』という本に載っていたのだけど、ピアニストの横山幸雄さんは大切な演奏会の前日の朝、シャワーをあびて10分後と爪を切るタイミングも決めているそうだ。しかも爪の神経を鋭敏にしたいということで、爪の先端の白い部分が見える前に切ってしまうとか。それはさぞかし痛いだろうと思うのだけど。真似はできないけれど、それだけ大切にしているということなんだな。

 昨日感じたのだけどやっぱりピアノは肉体運動だと思った。そう考えてみたら若い人たちにはかなわない面も多いということもだんだん分かってきた。そのころちゃんと練習していればよかった、辞めなかったらよかったと思うこともあるのだ。けれどもピアノ、実はもっと奥が深くて、ピアノ以外の人生経験もピアノの演奏に味を出してくれることが多い(と先生は言われた)。そう考えてみたら勇気も湧いてくる。今朝は誰もいない部屋でひいひい言いながらピアノを弾いている売れないピアニストになった夢を見たけど、本当にピアノとのよりよき付き合い方を考えていきたいものですね。

今日のレッスンレポ 即興曲2番(その1)

2010年01月27日 | ピアノ・音楽
 今日はレッスンだった。即興曲2番をメインに診ていただいた。このレポはその4まであるのだけど上から順に行っています。
 この即興曲2番は転調などの変化も含めたら6つの場面に分かれるのだけど、その場面の変化、色調の変化をしっかり出していくということがまず課題に。
 瞑想のような雰囲気で始まるこの曲。第1小節目の最初の嬰へ(#f)、この音を勢いよくドーンと弾いてしまっては台無し。#fのオクターブを奏でることによって「ここは嬰へ長調ですよ」という提示をしているのだ。提示らしく弾くためには大きな音でなく太くゆっくりじわっと。そしてその後橙色の曲線でかいたスラーの部分までしっかりつなげて一息で。青い○で囲んだ嬰ト(#g)の音、自分ではうるさくなりすぎないようにしようと思っていたのだけど、反対に消え入るように弾いてしまってはいけない。大切な二分音符だから。どういう方向に音が向かっているかをしっかりつかもう。

今日のレッスンレポ 即興曲2番(その2)

2010年01月27日 | ピアノ・音楽
 ゆったりとした瞑想場面が終わり、コラールのごときファンファーレが聴こえる部分。このコラールは最後の部分にも登場する大切なところ。レッスンでかなりみっちりやったような気がする。
 まず初めの嬰ト(#G)はしっかり音価を保つ。そしてその次の青い○で囲んだ前と同じ高さである8分音符の嬰ト(#G)に注意。前の音に添うような感じで軽やかに弾きたい。はっきり弾こうと思って手首をあげたりやたらと切ったり肩に力を入れたりしやすいのだけどそうではなくて軽く指だけでタッチするような感じで弾く。支えるのは指の付け根の筋肉。そして次の嬰ハ(#C)への移動のときは手のひらを先にスライドさせて音はそのあとに鳴らす。肩に余計な力をいれない。と書くのは簡単なのだけど弾くとなると大変。(汗)毎日その部分だけ取り出して弾かないと勘はつかめないような気がした。そして橙色の○で囲んだ音はスラーの終りの音なので飛び跳ねずに収めるようにする。その後は緑の○で囲んだように16分休符になっているので弾んだように弾きたくなるかもしれないけれどそれはアウト。スタッカートでもなんでもないのだから。他にもフレーズの終りになると腕や手首をしゃくり上げたり跳ねたりする傾向があるみたいなので要注意。どのようにアーティキュレーションを表したらよいか頭では分かっているつもりでもまだ弾けていないとのことだった。ピンクのスラーで書いたところはしっかりとモルトレガートにつなげる。ただつなげる、というよりも、音を重ねるぐらいがいいかもしれないとのこと。