建築家のブログ 西尾善博 【 多治見 土岐 瑞浪 恵那 可児 版】

瑞浪の設計事務所。近代建築を研究。シンプルで、温かく、しっかりした設計を心がけています。

商品としての住宅は×

2012-02-07 23:03:35 | 建築に関するコラム
やはり住宅は商品としては向いていません。ハウスメーカーが商品として坪いくらとかこの間取りでいくらといって売っていますが、どうしたものでしょうか。。
たとえ話ですが、医者が治療を商品として売っていたらどうでしょう。風邪の治療は一式何千円とか、がんの手術一式いくらといって価格競争を始めたら違和感があるのではないでしょうか。というのも、医療というのは体の状態を医者が見定めて、患者に説明して治療を施すもので、患者が「風邪引いたから注射してくれ。」といったときに、「はいわかりました。」と患者がいうのだからそのとおりしてやれとばかりに注射をしたら、それはやぶ医者というものでしょう。同様に、住宅も建築主がこういう住宅が欲しいといわれて、はいわかりましたといってその通りの建物を設計し建設するのではなく、なぜそのような家が欲しいのか、その本質を考えて設計することが建築家には求められているのです。ですから、住宅を商品として売るなどというのは、建築家としてはやってはいけないことなのです。
でも、医者同様に自分の専門や得意分野は明確にする必要があります。そのためにブログではいろいろな作品や計画をアップしています。
私としましては、町医者的な建築家を目指しているところですので、よろしくお願いいたします。


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