今夜も夕食の前の会話
社会の毒を吐いて
怒り出した僕に
キミは背中を向けて
ため息をついた
素敵なキミのことだから
綺麗な瞳をした男でもいるんだろう
せめてもう少し時間が欲しい
長い間キミを責めすぎた
やさしい男になろうとしたけど
努力じゃ本物のやさしさに負けるんだね
「怒るのはやめて」と言うだけで
キミは僕を責めない
キミの勝利
どんなロマンスを掲げて
どんな夢の逃避行
僕からどんどん遠ざかって
しまいには見失ってしまうだろう
もう泣きたい 今夜駆け落ちかい
キミのこと引き留めすぎた
ありのままのこころのままのキミを
もしかして僕はまったく知らない
僕の言葉に苦痛な表情を浮かべて
やわらかな笑顔を別の男に向けているなら
いま この部屋を出ていくつもり
僕を置いていくの
キミの勝利