恋に揺れて

最初の恋の苦い思い出

次を探そうとも思わずに

見かけた女性（ひと）は可愛いけど

通りすがりでよかったのに

偶然の引き合わせ

話しかけられて

戸惑う僕の照れた顔

悟られないよう

笑顔を作った

自然にはじまった関係は

恋というには

彼女は明るく陽気で

自然に距離を取りながら

もう愛しはじめてる

ムードのない僕だけど

恋に揺れて

最後の恋になりそうな予感

次はないことはよくわかってる

可愛い女性（ひと）だから

当然

思わず抱きしめたくなるけど

触れたとたん

別れられなくなることがわかるから

見つめるかわりに

悟られないよう

遠くを見てた

自然にはじまった関係も

僕のせいで彼女を惑わせるだけ

自然に距離を置きだした彼女は

もう終わりなのかい

これが最後と思いながら

恋に揺れて

恋で癒されるなら

とうに癒されて

彼女との恋に生きるなら

この愛が止まらない

この愛が止まらない

恋に揺れて

なんとなくセンシティブ

はじめて話した時

あなた陽気で快活で

まるで太陽のような男性（ひと）だった

雰囲気

あなた変わったね

アイデンティティ・クライシスね

気が合うとは思っていたけど

あなたの恋のムードに落ちそう

待ち合わせ場所からまっすぐ近づく

スマートなストライド

どことなく敏感そうな

イイ感じのする男性（ひと）

これから

やさしければいいな

なんとなくセンシティブ

２度目に話した時

どこかむっつり無言で

わたしが話すことを聞くばかりだった

不思議

わたし変わるのかな

あなたがどんな男性（ひと）か

わからなくなってきた

あなたの恋のムードに落ちそう

恋のムードに落ちそう…

多分わたしのことで考えてるのね

男性（ひと）からはじめて

可愛いって言われた

イイ感じのする男性（ひと）

これから

大人の恋がはじまるのなら

なんとなくセンシティブ

印象

最初から

夢で終わることを知っていた

あなたに触れた

痛みがいまも

やさしさを知らずに

いたとしたら

あのときのあなた

やさしすぎた

誰からも愛されずにいたとしたら

愛されることがつらかった

わたしから離れた愛のすべて

ただ一度の

悲しみがいまも

過去の光が

いまも希望

あなたに夢で逢うこともない

知り合うことが怖かったから

わかり合うことができなかった

傷ついた心

泣いて泣いて

ただあなたの横顔

印象に残ってる

星空のユートピア

夏休みの避暑地

星の綺麗な場所へ

こころが洗われるような

夜空の星々の輝き

宿泊先から真夜中の散歩

満天の星空を見上げながら歩く

避暑地の自然を満喫しながら

都会から離れて

ありのままの自分に

こころのままの自分に

自由って

悟りって

星空のユートピア

夜風が心地いい

隣で歩くキミは

「いい夜ね」って

若いことを言った

これからのこと

年を取って行くのを知っている

年若いキミは

綺麗に年を重ねていくだろう

避暑地の自然を満喫しながら

都会から遥か離れて

あるがままの自分に

思うがままの自分に

自由って

悟りって

星空のユートピア

狂人1号

週末訪れた彼は

わたしの淹れたコーヒーに

気をよくして

「ありがとう」と言った

自分でコーヒーを淹れられないくせに

一人前以上の口ぶりで

お礼を言うの

なにもできない王様みたいね

偉そうに

人が当たり前にしてる仕事も

彼は愚痴や悩みでいっぱいで

わたしにこぼしてくる

偉大な悩みでも抱えているように

慣れてるの

卑小さを演じて

謙虚でいる彼に

「ありがとう」の一言が

傲慢なんだか尊大なんだか謙虚なんだか

微妙なところも気の毒ね

可哀相な

狂人１号

情がうつってるだけじゃなくて

彼は気持ちだけは大きい人

大らかなこころに

いつも帰るけど

一言言うと混乱して

爆発するから

「僕は繊細だから」って

デリケートさんね

なにも言わないわ

慣れてるの

努力が実って

出世した彼に

「頼むね」って言われることが

多くなって

彼にできないことを

至れり尽せりでやってる

気の毒ね

可哀相な

狂人１号