よろず放談

日頃見聞きする種々の事柄に対しての独断と偏見による辛口批評

愛・地球博ギリシャデー

2005-05-21 12:15:15 | 日記
知人からギリシャデーへの招待券を頂いたので妻と一緒に初めて

愛・地球博の長久手会場へ行った。テレヴィで何回ともなく見て

いたので、途中まごつくことなく、目的のグローバルコモン3の

ギリシャ館に着いたのは12時だった。行列がないのでやれうれしや

と入り口に急ぐと、4時まで臨時閉館とのこと。仕方がないので

近くのスペイン館をのぞいた。しばらく行列に並んだ後入場した。

宇宙や地球の成り立ちなどの展示があったが、スペイン語に興味が

あるので説明文句を一々読んだ。毎日朝の目覚まし代わりに、

8時からのラジオ講座を聞き続けているお陰でほとんど

全部読解できた。スペイン料理店でもあるのかと期待したが、

小さいbarがあって満員だったのでパスした。リビヤ館をのぞき

軽食を食べ、ビールを飲んで2時まで過ごした。2時からギリシャ館

の正面にあるイヴェントプレースの小さなオープンステイジの前に

座り込んで、ギリシャの伝統音楽と舞踊の実演を見学した。

ΚΡΟΤΑΛΑ バンドの三人の奏者による打楽器の演奏は見事だった。

肩紐で吊した筒太鼓,平太鼓、コンガ、拍子木、カスタネットなどなど

様々な打楽器を三人三様にとりかえひっかえ、色々なリズムとテンポで、

ピタリと息をあわせて、打ちまくった。一番左の奏者が、太鼓の面を

親指でこすってブーという音を出すと、真ん中の奏者がずっこけて

みせたりして喝采を浴びていた。

次にヴァイオリン、クラリネット、ギター、太鼓、そして

伝統の弦楽器(メトロノームのような形の、味のあるくすんだ低音が出る),

女性歌手からなるΚΕΡΟΣ バンドが登場した。マスターとおぼしき

クラリネット奏者がマイクのテストをした。なんというかと聞き耳を

立てていると、”本日は晴天なり”などという長い文句ではなく一言

”ネッ”といった。これはギリシャ語のναι(yes)に相違ない。

小型弦楽器の奏者が弾き語りで歌った。コーランの詠唱に似たいい声。

つぎに女性歌手(ほとんど普段着のまま。なぜきらびやかな民俗衣装

を着ないのか)が楽団の伴奏で歌った。西欧的な音楽とは一味

違った東洋的な哀愁の響きを持っていた。歌詞はまるで分からないが

”シカノ”という文句を繰り返していた。

次に男女三人ずつのダンサーが現れて素朴なフォークダンスを

踊った。赤、黒、青の鮮やかな色彩の民俗衣装に身を固め、

赤い花とスカーフで髪を飾った若い女性の美しさが目を引いた。

もう一つの六人のグループは地味ながらしっとりとした優雅な

衣装で踊った。舞台を間近に見上げていたので演者の表情までが

はっきりと分かって印象深かかった。そのかわりに腰が痛くなった。

5時からギリシャ館に入場した。どこのパヴィリオンでも同じだが

作り物の写真や映像の展示にはあまり関心が湧かない。原語の説明文句を

読んだ。Εν αρχή ην το χάος (初めに混沌ありき)。新約聖書

の冒頭の文句 Εν αρχή ην ο λόγος (初めに言葉ありき)とそっくり。

 ギリシャ館を出てグローバルループを反時計回りに歩き、途中の

ビヤホールで夕食を済ませた後、北門からリニモ、地下鉄経由で帰宅した。