よろず放談

日頃見聞きする種々の事柄に対しての独断と偏見による辛口批評

報告されます。 えっ!?

2005-06-24 12:31:38 | 言葉
パソコンを立ち上げると、OSの自動更新の準備ができているという。

指定どおりのアイコンをクリックすると、なにやら動きがあってから

メッセージボックスが現れて”処理が終了した後、報告されます”という。

えっ! なんだって?

しばらく考えた後、ははーんと分かった。これは行為の主体を

明らかにしない無人称的な英語の受身文を直訳したのだ。

しかし現在の場合にはおかしい。パソコンが話しかけている、といって

悪ければパソコンの中のプログラムが、といっても悪ければ、その

プログラムを書いた人間がパソコンにいわせているのだから

”処理が終わりましたら、お知らせします”と能動的にいうべきである。

英語を読んで意味が分かったらそれをわかりやすい日本語に直して

初めて翻訳といえるのだ。こういう調子だから、計算機のマニュアルが

読みにくいのは当たり前である。

Hはアルファベットの風来坊

2005-06-15 12:47:01 | 外国語
アルファベットの中でH(h)字は元来気音(ハ行音)を表す機能を

持っていたが、現在でもその機能を維持しているのは、英語

ドイツ語などのゲルマン語とラテン語ぐらいで、ラテン語の

子孫のフランス語、イタリア語、ポルトガル語などではすっかり

廃絶して無音の記号となってしまった。日本語の助詞

”へ”が単に”エ”と発音され,助詞を表す記号の役目だけを

果たしているのと似ていて興味深い.折角の文字が

遊休しているのはもったいないというわけで、この字には色々な

新しい役目が割り当てられた。

フランス語:chでシャ行音を表す。

      例;chic シック、chez moi シェモア、chanson シャンソン

イタリア語:ch,ghの次にi,eが来たとき、それぞれカ行音、ガ行音を表す。

      例;Pinocchio ピノッキオ、spaghetti スパゲッティ

スペイン語;chでチャ行音を表す。

      例;muchacho ムチャーチョ、chica チーカ、churro チュロ

一方j,g(次にe,iが来たとき)が喉音を表すようになった。

      例;hija イーハ、virgen ビルヘン,joven ホーベン


ポルトガル語:chでシャ行音,lhでリャ行音,nhでニャ行音を表す.

      例;chavi シャーヴィ,filha フィーリャ,sonho ソーニョ

ギリシャ語:古典ギリシャ語では気音は語頭でだけに存在し、それを表すのは

      気音アクセント記号であったので,h字は母音字H,ηとなった.

      現代ギリシャ語では気音はそのアクセント記号とともに全く消滅した。
   
      例;定冠詞 ̒ο,̒η,το ホ,ヘ,ト→ο, η, το オ,イ,ト

ロシア語:H字はナ行音を表す.

     例;нет ニェート,ничего ニチェヴォ,до свидания ダスヴィダーニャ

日本語ローマ字:母音字の次来ると母音の長音化を表す.ドイツ語を真似たものか.

     例;OH 王,GOTOH 後藤

それから”H”はエッチと読むと色情あるいはさらに性行為も表す。昔「助平」

といっていたのが英語のHELPから、簡略されてHとなったと理解している。

アラビヤ語は母音がア,イ,ウしかなく,子音もp音,g音,v音が欠落しているが

気音(喉音)が多い.サンスクリットやヘブライ語は筆者の射程を越える.





後藤英一氏逝去す

2005-06-14 11:22:31 | 日記
朝刊の死亡欄で後藤英一氏の逝去を知った。享年74歳だという。

犬山市の出身とのことで同じ愛知県人として親しみが増した。

同氏が設計されたパラメトロン計算機PC-1を使って、1959年8月に

東大で行われた電子計算機講習会の最終日のプログラム実習で

アセンブラプログラムが三問共一発で成功し、タイプライタが

パタパタと結果を打ち出した時の感激が、今日までのプログラミング

生活の幸先よい出発点となったことを昨日のように思い出す。

平成元年同氏が東大大型計算機センタ長であられたとき、八大学

大型計算機運営委員会20周年記念行事としてプログラム創造賞を

発案され、筆者の名古屋大学計算機センタでの労作NUMPACがその

対象となったことを厚く感謝する。

 日本における計算機活動の先駆者としての同氏の輝く業績を

称え、ここに冥福を祈る。



発音が悪い!

2005-06-08 11:59:16 | 言葉
”発音が悪い”といっても英語のことではない。日本語の発音だ。

少々発音が悪くても聞いて分かればいいという人は

先を読まなくてもいい。

 デパートの女子店員の言葉は悪文の標本だ。”一万円からお預かりします”。

なぜ余計な”から”を入れるのだ。”以上でよろしかったですか?”。

”外にご用はございませんか?”といえ。これらは店員よりも彼らを

束縛しているマニュアルが悪い。しかし発音も悪いのだ。

”*リトー****ス。”何故はっきり”ありがとうございます。”

といわない。

釣り銭が多すぎたので、ご親切に注意してやると。”すみません”

という。こういうときは”ありがとうございます”というものだ。

 このごろ感ずるのはもっと微妙な問題だ。これも女性に多い。

”オ”の発音が中途半端で”ア”に聞こえる。”今週、今度”が

”観衆、感度”に聞こえるのだ。これは母音”オ”を発音するとき

に口の奥にグット力を入れなければならないのに、それを怠っている

からだ。この”オ”と”ア”の中間の音は英語にある。LARK という

煙草があって、一時テレビのコマーシャルにジェームス・コバーン

が出ていて ”ラォーク”と発音していた。日本語ではこの

”オ”と”ア”の中間の発音はぶりっこが気取っているように聞こえる。

女性諸君。もって如何となす?