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リバーリバイバル研究所

川と生き物、そして人間生活との折り合いを研究しています。サツキマス研究会・リュウキュウアユ研究会

満月のまつり

2010-02-27 02:39:48 | メコン川研究所(メコンの目改題)

満月の夜だ。


向かいの島で祭りが始まった。昨日は昼間からどこかで、大音響の音楽が鳴り響いていた。


コーン島に電気がきてそろそろ1年。昨年秋には電気の無かった対岸のデット島にも電気が来ている。


島の暮らしはとても便利になった。ところが無くなったのは静穏だ。


朝となく、昼となく、どこかでラウドスピーカーが低音を響かせている。それにしても昨日はひどかった。それでも、夕方には静かになったのでやれやれとおもっていたのだが、夜中、12時を回ったところで、突如の大音響である。


対岸からのバスドラムの音にも閉口したが、こちらではイヌが泣きやまない。あまりにうるさいから起きだして様子を見に行った。


 


やはり、ホテルオーナーの愛犬、小型のドーベルマンである。(犬種はたぶん)


オーナーは里帰りしていた娘と孫をおくって、シドニーに行っているようだ。愛犬はホテルスタッフが面倒を見ているが落ち着かない。


昼間はなにかとボクの近くでうろついているのだが、昨日は特にひどかった。フロントで無線ランに接続していたのだが、足にじゃれついて離れない。しかたがないのでアタマをなぜて。


「大丈夫 ルイサックはもうすぐ帰るから、心配しないでいいよ」


といったら。彼女はボクの膝頭にかじりついて、くーんと啼いた。


そのイヌがほえている。


対岸の音におびえているのだろう。


浮き桟橋を渡ると彼女は駆け寄ってきた。アタマをなぜると、がたがたと震えている。


足にじゃれつく彼女を連れて、オーナーの部屋の前まで行って、彼がいつも座っているいすに座って、アタマやらをなぜてやる。


しばらくして、ようやく彼女が落ち着いたので、部屋に帰ってきた。


 


それにしても、ホテルのスタッフに誘われたが、祭りに行かなくて良かった。


近所からも小型バスに乗って大勢が出かけていった。あんな所へカメラを持って出かけたら、大記念写真大会になって、みんなが写真をほしがることだろう。


 


 目がさえてしまったので、ブログをかきはじまた。午後1時になり、対岸の島は静かになった。


犬たちの遠吠え、時ならぬ、雄鳥のときの声はようやく静まったが、まだ、たくさんのオートバイが道路を行き交っている。


2年前の無電源時代の漆黒の闇は昨年にはもうなかったが、ここまでの喧噪の夜というのは無かった。


闇も静けさも無くなってしまった島は、観光地としての大切なモノも失いつつあるのだが、島びとたちはそのことを知らない。

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