リバーリバイバル研究所

川と生き物、そして人間生活との折り合いを研究しています。サツキマス研究会・リュウキュウアユ研究会

地震と原発

2007-07-19 18:16:21 | 路上にて(携帯投稿)
この地震は、「日本の原発事故」として世界の関心を集めているのだと思う。

 日本はアメリカの原発大手を買収し、まさに原発輸出大国となろうとしている。今後の我が国の対応は、たぶん無様なものであることだろうから、各国は日本の危機管理を含めての技術力について過度な信用を置くことはないだろう。
 それは残念な事なのだが、世界のあまたの地への原発建設拡大という路線にすこしブレーキが架かったかも知れない。それは人類にとってはある意味で幸運だったかもしれない。


新潟県中越沖地震 ドキュメント(産経新聞) - goo ニュース

地震の柏崎刈羽原発問題 欧米原発国でも論議 asahicom
☆テキスト版
 
地震の柏崎刈羽原発問題 欧米原発国でも論議

2007年07月19日09時23分

 新潟県中越沖地震の影響で、東京電力柏崎刈羽原発で放射能を含んだ水が海に流れ込んだり、火災が発生したりした問題は、海外でも大きな関心を呼んでいる。多くの原発を抱える欧米では、日本の原発の安全性や隠蔽(いんぺい)体質を厳しく批判するメディアの論調に加え、自国内の原発の安全性をめぐる議論にまで発展している。

 104基の原発を抱える世界最大の原発大国・米国にとって、今回の事故はひとごとではない。ワシントン・ポスト紙は柏崎刈羽原発について、米国にも多数(35基)ある沸騰水型だと指摘した。

 同紙はさらに、放射能を含んだ水があふれた使用済み核燃料プールについて「地震で損傷したのではないか」などとする専門家の意見を掲載。また、「専門家は東電の説明を受け入れることに慎重だ。日本の原発業界はトラブルを隠蔽してきた歴史がある」と、厳しい論調で伝えた。

 ニューヨーク・タイムズ紙も本紙や電子版で「東電は当初、放射能漏れはなかったと説明していた」「(放射能を含んだ水が海に流れ込んだ)報告が遅れた理由の説明がなかった」などと批判した。

 また、英科学誌ネイチャーは17日付の電子版に「日本の原発は耐震設計が不十分?」という記事を掲載。今回、設計時の想定の2倍を超える揺れが記録されたことを取り上げ、「今後の安全評価報告の結論次第では、(柏崎刈羽の)7基の原発が閉鎖される可能性がある」などと報じた。

 消費電力の79%を原発に頼るフランスでは、メディアに原子力庁幹部らが登場し、不安解消に躍起になっている。当局は「大地震が起きる可能性は低いうえ、十分な対策をとっている」と説明。しかし、「過去に大地震の記録もある。テロや洪水など新たな脅威も高まっている」と指摘する専門家もいる。

 仏環境政党「緑の党」は海岸沿いや湿地に立地する原発を問題視し、「温暖化に伴う海面の上昇や、異常気象による洪水の頻発など新たな脅威にさらされている」と指摘した。

 ドイツでは先月、北部の原子力発電所の変電設備で火災が発生し、原子炉を停止させた事故があったばかりだけに関心が高い。ターゲスシュピーゲル紙は連日にわたって原発問題を取り上げた。「日本の事故はドイツの事故と重なるばかりでなく、今後への問題提起となっている」と警鐘を鳴らした。

 ガブリエル環境相は17日、テレビなどのインタビューで「危険性が高く、古い原子炉は予定されている操業停止の時期よりも早めて停止するべきだ」と安全性確保の必要性を話した。

 ロシアでは、柏崎刈羽原発から放射性物質を含んだ水が日本海に漏れた問題について、気象庁がロシアに影響が及ぶ可能性はないとの見通しを発表、ロシア極東の住民の不安に配慮した。

 ロシアのテレビ各局は今回の地震を大きく取り上げており、地震直後の火災で原発関連施設が黒煙を吹き上げる映像も、ニュース番組で繰り返し報じられた。

 経済紙「RBCデイリー」(電子版)は18日、「毎月のように新たな事故と、それを隠蔽しようとしていた事実が明らかになっている」と指摘した。


☆事故時の経緯 産経新聞より

新潟県中越沖地震 ドキュメント
2007年7月17日(火)07:56

* 産経新聞

【16日】

 10時13分ごろ 新潟、長野県で震度6強の地震発生。震源の深さ約17キロ、マグニチュードは6・8(推定)。東京電力柏崎刈羽原発の4基が緊急停止し、上越、東北、長野の各新幹線が運転見合わせ。新潟県内で約3万5000戸が停電

 10・15 政府が官邸危機管理センターに対策室、防衛省が災害対策室を設置。警察庁は警備局長を長とする災害警備本部を設置

 10・29 安倍晋三首相が長崎市の遊説先で演説を1分半余りで切り上げ、その後帰京

 10・30ごろ柏崎刈羽原発3号機の外にある変圧器で火災発生し、黒煙が上がる。東北、長野新幹線が運転再開

 10・39 NTT東日本が災害用伝言ダイヤルサービス(171)の運用開始

 10・49 新潟県の泉田裕彦知事が陸上自衛隊に災害派遣要請

 11・00ごろ 新潟県柏崎市が、各地でガス管が破裂したため市街地周辺のガス供給を停止。その後、柏崎市と刈羽村の全域で停止。水道は柏崎市全域で供給ストップ

 11・30 警察庁が富山県警などに広域緊急援助隊の派遣指示

 11・35 小池百合子防衛相が地震発生の連絡受け、災害対策を指示

 11・45 塩崎恭久官房長官が緊急会見で「柏崎刈羽原発で放射能漏れは確認されていない」

 12・00ごろ 気象庁が会見で「最大で震度6弱の余震の恐れ」と発表

 12・10ごろ 柏崎刈羽原発の変圧器の火災が鎮火

 13・18 溝手顕正防災担当相ら政府調査団、陸上自衛隊ヘリで現地へ

 13・20 泉田知事が海上自衛隊にも災害派遣要請

 13・30すぎ 柏崎中央病院で治療を受けていた女性2人が死亡

 14・00 新潟、長野両県で5万戸以上が断水

 14・20 新潟県の約100カ所に、避難所が設置される

 14・45 消防庁の集計で地震による住宅被害は全壊298棟を含めて300棟を超える

 14・50 気象庁が「平成19年新潟県中越沖地震」と命名

 15・05 安倍首相がへリで柏崎市に向かう

 15・30前 刈羽郡総合病院で79歳女性が死亡

 15・30 防衛省が災害対策会議。柏崎市では約1400人が近隣小学校に避難

 15・37 新潟県中越地方で震度6弱の余震

 16・00すぎ 新潟県災害対策本部が負傷者を435人と発表

 17・01 安倍首相が柏崎刈羽原発に到着し、泉田知事らと視察

 17・15 新潟県警が柏崎市内の夫婦2人の死亡を発表

 18・05 安倍首相が柏崎市の柏崎小体育館で「復興、復旧に全力を尽くす」と慰問。その後の会見でも「救命、救難に尽力」

 20・17 新潟県警が83歳男性の死亡を発表

 20・40 安倍首相が官邸に到着

 20・43 新潟県警が82歳男性の死亡を発表

 21・03 政府が官邸で災害対策関係閣僚会合

 21・08 新潟県中越地方で震度4の余震

 21・31 上越新幹線が運転を再開

 22・00 東電が柏崎刈羽原発で放射性物質を含む水漏れがあったと発表

 22・20すぎ 新潟県の避難者1 万人を超える

 23・00 新潟県などの集計で負傷者が900人を超える。住宅被害は計780棟

【17日】

 0・00すぎ 甘利明経産相が東電の勝俣恒久社長に柏崎刈羽原発の運転再開見合わせを指示

 1・10 新潟県警が77歳女性の死亡を発表



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