リバーリバイバル研究所

川と生き物、そして人間生活との折り合いを研究しています。サツキマス研究会・リュウキュウアユ研究会

利根川にサケ 遡上数が5000尾

2008-01-07 09:53:52 | アユの流し目/雑記帳
利根川のサケ、遡上10年で10倍 狙う密漁者(朝日新聞) - goo ニュース

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利根川のサケ、遡上10年で10倍 狙う密漁者
2008年01月06日10時00分

 利根川を遡上(そじょう)するサケが急増中だ。魚道の改修や流域住民らの放流活動などが実を結び、その数は10年近くで約10倍に。今シーズンは最多を記録した。だが、このサケを密漁する不届き者も目立って増えており、関係者を落胆させている。



利根大堰の魚道をさかのぼるサケ=水資源機構利根導水総合管理所提供

 群馬県北部から太平洋まで、全長322キロにわたって関東平野を流れる利根川。その中流域にある埼玉県行田市の利根大堰(おおぜき)では、昨年10月~12月25日で、4801匹が確認された。

 水資源機構が調査を始めた83年は21匹。それが99年には516匹、02年には1000匹を超え、05年2283匹、06年3215匹と順調に増えた。

 最大の要因は、魚道の改修だという。95~97年の利根大堰下流部の改築工事にあわせ、魚道の傾斜が緩められた。埼玉県水産研究所の大越徹夫所長は「改修で、堰の上流でも産卵できるようになった。サケは生まれた川に3、4年後に帰る。産卵量の増加が遡上数増につながった」とみる。

 流域住民の放流活動の成果も大きいようだ。群馬県では市民団体や同県水産試験場が81年から稚魚の放流を続け、今冬は約25万個の卵を孵化(ふか)して放流。一方、2500個の卵を教室の水槽で飼育中の埼玉県羽生市立村君小では、稚魚が4、5センチになるまで育てて2月に放す予定だ。坪井幸子校長は「利根川との共存が教育のテーマ。サケの遡上が増えると『育てたサケが戻ってきた』と実感できる」と話す。

 遡上数の増加に合わせて密漁も横行している。主な現場は利根大堰の下流で、中には腹の卵だけ抜かれて捨てられるものも。地元の釣り人によると、密漁が目立つ利根大堰の下流には、「引っかけ」と呼ばれる漁法でサケを釣り上げる密漁者が多い時には10人前後も現れる。河口から約150キロも遡上し、体力を消耗したサケの卵は食品としての価値は高くないため、卵狙いというよりも、サケ釣りのだいご味を味わおうというやからが多いようだ。

 この地域の漁業権を持つ東毛漁業協同組合(群馬県伊勢崎市)などによると、定期的に見回りをしても密漁者を取り押さえるのは容易ではない。その場でサケを捨てられたりすれば、それ以上追及できないからだ。利根導水総合管理所の文野晴彦総務課長は「サケの増加に水を差す密漁は残念。温かく見守ってもらうことはできないのだろうか」と嘆いている。

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