リバーリバイバル研究所

川と生き物、そして人間生活との折り合いを研究しています。サツキマス研究会・リュウキュウアユ研究会

朝のたつべ 琵琶湖 西の湖

2007-05-02 20:48:22 | 琵琶湖”逍遙”撮影記
もう4時過ぎには明るくなのだな。
東向きに車を止めて寝ていたので、夜明け前には目が覚めた。
テントも積んでいるのだが、助手席を倒して、なんとかスペースを作って車内で寝た。
 この季節、外で寝るのは楽だ。暑くない。暑くないから車の窓を閉めて寝ることができる。つまり、蚊よけの必要がない。寝っ転がってビールを飲まなければならないのに、暑くなると蚊どもが襲来する。以前、窓につける網戸を自作したが、一度外にでてから車内に蚊が侵入してひどい目にあった。

 やはり、水位は増えていない。2cmである。見かけにはほとんど増えていない。朝焼けでも撮影するかと思ったが、曇りである。まあいい。散歩人が通る前に、ヨシキリの声だけでも記録しようとカメラをセットした。
 バシャ と水音がした。
 
 その辺りに近づいてみると、たつべの中に水紋ができている。魚が跳ねた。フナのようだ。カメラを廻し、しばらくみていると、たつべの4カ所くらいに魚が入っていた。
 外にも魚の気配がする。ヨシの全面に枯れたホテイアオイが浮いているのだが、風もないのに、ホテイアオイの一群が動く。

 ただ、残念なことに水は濁っている。水中は見えない。保智さんによると昔は水を飲めるほどきれいだったというが、田んぼから濁水は西の湖全面に広がっていた。

 朝霧の中を保智さんが船で来て、たつべを取り上げる。
そんなシーンが撮れたら、と思っていたのだけれど、保智さんからは先ほど電話があった。
 「葬式ぃ、役ついた。行けへん」

 昨日、自宅にお邪魔したとき、集落の方が見えていた。保智さんの45年来の友人が亡くなったのだという。なかば、呆然とされているところにお邪魔したので、遠慮しようとしたのだが、お茶を飲んでいけと誘われ、しばらく話を聞いた。

 暦があったので、確認したら、4日が友引だった。

 あした、お通夜で、葬式は3日でしょう。漁はしばらく出来ませんね。とボクは言った。
「いや、午前中、(たつべ)あげに行く」そう話していたが、午前中から準備することになったのだった。

 入った魚はたつべの中でしばらく生きている。中で産卵するのも居るくらいだ。散歩人の往来が始まって、農作業のトラックの音が重なる。切り上げて帰ることにした。
 帰り際、保智さんの家を訪ねた。

 保智さんは、離れで竹の細棒を並べ、たつべを作っていた。
「連休 終わったら、また覗いてぇな。」

 昨日、保智さんの誕生日で喜寿になったことを知った。昨晩買ってきた健康茶と携帯マホービンを渡して、長良川に向かった。
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