リバーリバイバル研究所

川と生き物、そして人間生活との折り合いを研究しています。サツキマス研究会・リュウキュウアユ研究会

レモネードデュボネ バー露口で

2023-09-20 14:56:42 | あなたをわすれない

松山の老舗のバー、露口。飲み屋街でも有名な店だったが、学生時代には敷居が高かった。

七年間いた松山を離れるとき、年かさの飲み友達と行ったのが初めてだったと思う。しばらくすると、知った顔が次々とあらわれて、ボクが初めてだというと皆が一様に驚いていた。よく酒を飲んだ街だったなぁ、松山。

それから、15年ほどたったころ、露口のカウンターにいた。

今は、岐阜にいるんですよ、という話になった。柳ヶ瀬には、かようバーがあるかとマスターは店の名をきいた。

「中西 というお店です。御婦人がカクテルを作ってくださいます」

中西は、カクテル業界!でも有名な店だった。開店30周年(いや、50周年?)で市民会館で盛大にパーティを開いたときには、東京から神谷バーのマスターがお祝いに来ていたっけ。

露口さんも中西さんの名前は知っていて、お元気ですか?とお尋ねになった。

「ざんねんながら、店をたたまれ、亡くなりました」
中西には、いろいろな思い出があった。

「中西さんでは、どんなカクテルを」そう聞かれて、レモネードデュモネと答えた。

すると、露口さんは、しばらく考えていたのだが、

カウンターにカクテルを静かにおいた。

 

レモネードヂュモネは、ジンベースの華やかなオレンジとレモン色の甘いカクテルだった。

中西に行くと、ボクはギムレットを頼んだ。カウンターには緑と、オレンジのカクテルが並んでいた。

 

二度と飲めない絶品ハイボール 愛されて64年、バー「露口」が閉店

松山市二番町で64年間、くつろぎと交流の場を提供してきたバー「露口」が9月末で閉店した。濃い味わいのハイボールが人気で、マスターの露口貴雄さん(85)のカクテルと接客を担当する妻の朝子さん(80)の話術にひかれ、洋酒を愛する人たちでにぎわい続けた。

 繁華街の路地でツタに覆われた外壁が店の歴史を醸す。「露口」は1958年8月15日の開業。当時はビールや日本酒が主流で、洋酒は庶民にまだ縁遠い存在だった。一枚板のカウンターに10席ほどの小さな店にはジャズが流れ、常連以外も入りやすい店づくりに努めた。

サントリー「角ハイ〈濃いめ〉」を監修

 サントリーウイスキー角瓶を使った、通常よりウイスキーの割合が多いハイボールが「昭和の味」として親しまれた。今や缶ウイスキーの定番となった「角ハイボール缶〈濃いめ〉」は、貴雄さんが監修して2013年に全国発売された。

 美術評論家の洲之内(すのうち)徹(1913~87)やジャズ評論家の岩浪洋三(33~2012)=ともに松山市出身=ら多くの文化人にも愛された。

 そんな名店が64年の歴史に幕を下ろす。


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