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海に帰りたい~@″
 

やもりのやもやんやしなうひと

2014年04月20日 | つちのねんど
京都はひとひとひと人だらけてたらあかんかなあ。

「やもりをね、養ってるんやんかぁ」

やしなってる・・・養う・・・飼う・・・ではなく養っている。

「アトリエの洗面器に、水を張って置いといたら次の日に、やもりが落ちてたんよ」

あら

「慌てて助けて、養いだしたら可愛いんやんか。ボクのことちゃんと知ってて、ご飯ちょうだい、ご飯ちょうだいて言うてるのがわかるんやんか」

「ところが、冬になって羽虫が出てこおへんなってね。
やもりは、生きてる羽虫しか食べないんやんか

。かわいいやろ?生きてる羽虫をちょうだいて、言うんよ」 

でも、寒くなったら途端に羽虫は全然、姿を見せなくなって、そしたら、ちゃんと『やもりの餌』が売ってあり、コオロギの幼虫。

しかし、どうしてもコオロギの幼虫は食べてくれない。

仕方ないから、やもりに
「寝とき」と言って、温かくして

・・・あ、温かくしたら冬眠にならないのでは?

だが、彼は寒いと可哀想だから、温かくして冬中、プラスチック飼育ケースに寝かせておいた。

春になって、たぶんもう死んでいるだろうと、半ば諦めつつ蓋を開けたら、

「ちゃんと起きてきて、ご飯ちょうだい。お腹空いたからご飯ちょうだいて」言われて早速、細い細い特別誂えの竹ヒゴの先にコオロギ幼虫をツイツイと空中、泳がすと「食べてくれてなあ」

「可愛いんやんか」

そのうち、羽虫も飛びはじめて、捕獲。プラスチック飼育ケースに入れたら、パクパクパクパク食べてぺちゃんこだった「やもりのやもやん」の、お腹はぷっくり膨れて

「やもりがこんなに可愛いとは、思わんかったよ」

『やしなう』

そうか、『飼ってる』より『養っている』がよいなあと、『やしなう』語感を味わいながら「やもりのやもやん」の手触りのこと細かな説明をポレポレ・・・


「最近、僕なるべくモデルさん無しで仕事するようにしてるんやんか。そしたら、ちょっと不安なんやんか。な?」

ほほう、

それはそれで、なかなか深い話しだなあと、「やもりのやもやん」の養い親さんと、遠くを見つめた。
もう、なんにも養いはしていないのだけれど。今のところ。

洗面器に水をはって、待ってみようか。 

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