坂本 千葉復帰濃厚
鈴木アルビ”ショック”・・・6位躍進立役者が・・・
3年目・鈴木アルビに激震!昨季、全試合出場を果たし、チームの6位躍進を支えたアルビレックス新潟のMF坂本将貴(29)が千葉へ復帰する意志を固めたことが9日、分かった。
新潟とは07年から3年間の複数年契約を結んでいたが、昨年末に正式オファーが届いたことで古巣復帰に気持ちが傾いたとみられる。
今後移籍金などに関して両クラブ間で合意に達し次第、正式に移籍決定となる見込みだ。
代理人通じて「意志固めた」
21日の始動まで2週間を切ったこの日、坂本の代理人からクラブに入った連絡は衝撃的な内容だった。
「坂本が千葉に復帰する意志を固めた」
クラブはこれまで代理人を通じ、今年で移籍2年目を迎える坂本との条件面の調整を続けてきた。実は坂本とは年明け早々の5日に合意する予定となっていたが、坂本サイドが保留。
主力の早期契約を済ませた上で、新たな戦力補強を進めたかったクラブ側は、先延ばしされる状況に不信感を募らせていた。
今季も新潟でプレーすることが規定路線だった坂本の心境に変化が生じたのは昨年12月末。アマル前監督の突然の解任など、08シーズンの体制がなかなか固まらず迷走する千葉から、復帰を望むオファーが届いた。
1度は移籍を容認した選手に対する異例の事態。ところが坂本は一笑にするどころか、チーム関係者に、「正直、迷っている」と打ち明けていた。
今回の坂本の決断に対し、新潟サイドは怒り心頭。複数年契約を結んでいるため拘束力はあるものの、あえて”放出”を決断するものとみられる。
クラブ首脳は「出て行きたい選手を無理やり残しても、そんな気持ちでプレーされたらチームに悪影響が出るだけ」と語気を荒らげた。
クラブは今後、千葉側と違約金および移籍金などに関する交渉を送球に行い、坂本の抜ける穴を埋める戦力補強を推し進めていく。とはいえ他クラブが着々と戦力を整えつつある中で、完全な出遅れ感は否めない。
さらに坂本は、そのキャプテンシーから精神的支柱となりつつあっただけに、チーム内に動揺が広がることも懸念される。
昨季、クラブ史上最高の6位に躍進し、今季はさらに上位進出をもくろんでいたチームは、開幕前から大きなピンチに立たされた。
記者の目
このままでは裏切り者・・・サポーターに事情説明を
プロ入りから7年間を過ごし、後輩や千葉サポーターから絶大な信頼を得ていた古巣への愛着は理解できる。今年で30歳の節目を迎え、残り少ない現役生活で悔いを残したくなかったのかもしれない。だが、坂本の下した決断に心から拍手を送ることはできない。
前アマル体制で”戦力外”となり、新天地に懸けた選択からわずか1年。新潟が当時の日本人選手で最高年俸、さらに複数年契約という破格の条件で迎え入れた男に、サポーターは大きな期待を寄せていたはずだ。
「このチームで何かを成し遂げたい」が口癖だった坂本。その力強い言動や、闘志を前面に出したプレーに、サポーターは初タイトルへの希望を見出していただろう。
あるチーム関係者は「3年契約なのにたった1年で・・・・・・・。”新潟に骨をうずめます”という言葉はなんだったのか」と吐き捨てるように言った。
昨年の天皇杯初戦、J2鳥栖に敗れ浮かべた涙。サポーターに深々と頭を下げて謝罪したのは、新潟に対する愛情の表れだと思っていた。
不義理な男ではないだけに、特別な理由があったのかもしれない。いずれにしろ、開幕前に新潟を訪れ、サポーターに自分の気持ちを話すべきだろう。「裏切り者」と言われないためにも。
「今日の午後、モバアルからメールが届くそうだ…」