「賀茂の古道を歩く会」通信

平成29年度に発足した「古道を歩く会」案内人からのお知らせページです。会は令和6年3月に解散しました。

令和5年度第2回「須崎道を歩く」を実施しました 7/18更新 完結

2023年06月18日 02時02分58秒 | お知らせ
梅雨の晴れ間としては最高であろう好天に恵まれた6月17日土曜日に、今年度2回目となる古道歩きを実施しました。

今回は「須崎道を歩く」のテーマのもと、下田市柿崎の上の山地区から須崎半島のほぼ中央部を通って須崎港までつながる道を歩きます。車社会になる前は須崎へ行くメインルートであり、長く生活に供された道と聞いています。

出発地の下田市まどが浜海遊公園に集まったのは、精鋭5名。


芝生広場で遊ぶ家族連れやウオーキングを楽しむグループを見ながら、柿崎の上の山へ向かいます。


今回は柿崎小学校を卒業されたT先生がおられるので、歩きながら須崎道に関するいろんなお話を伺うことができました。

5人が上るこの道は玉泉寺の脇を上る「寺坂」。ここには防火用水を溜めた貯水池があったそうで、今ある景色は、昔と姿を変えてここにあるんだなあ、と思いました。


柿崎小学校があった場所で、T先生の話を伺いました。黒船祭が行われる日には子どもたちがこの坂を下って交流会に出かけたとのこと。港の見える学校って、素敵です。
 

上の山地区の下田市立下田東中学校があった辺りは住宅地として開発されたために新しい道が作られており、古道の姿は何となく分かる程度になっています。

ですから、だいたいこの辺りに道があったのではないかと見当をつけて、尾根道に入ります。ここからが、今回の古道歩きの始まりなのです。
 

尾根道は柿崎地区と外浦地区の境目を南に進むような感じで続いています。ですから、途中で柿崎海岸に下りる道や外浦につながる道が分岐しています。その道が現れるたびにT先生が教えてくださるので、私としては大変よい勉強になりました。


「この辺はさ、私が通学路にして歩いてた頃は天狗が出そうな怖い土地で、早足で通り過ぎたものだよ。」と仰るのは、お社らしく見えない金毘羅宮です。


この金毘羅様には嘉永七年(1853年)に建てられた常夜灯が一つあり、そこに刻まれた文字から風待ち湊の下田港の歴史を読み取ることができます。

というのは、常夜灯を建てる時に寄進をした人たちの名に廻船の船主たちの名が多く含まれて、それと共に「天下泰平」といるのです。
1853年と言えば、アメリカからペリー艦隊が江戸湾に来航して江戸幕府に開国を求めた年です。翌1854年には開国を約束されたペリー艦隊が下田港に来ました。

そういう激動の時期にあって廻船業者が世の平和を祈願して建てた常夜灯である、と言えるのではないかと思います。


近くからは下田港を眼下に望むことができ、航海の神様として信仰された金毘羅様がここに建てられた意味がよく分かりました。


金毘羅様を後にしてからは、ほぼ尾根筋を辿っている道を歩いて須崎半島を南に進みました。


途中、「ここから分かれている道は外浦につながっていて、元の浜崎中学校(現在は下田市立浜崎小学校が建っているところ)に通うのに歩いたんですよ。」や「ここは外浦からくる道で、中学校の通学路だったよ。」などと、高橋先生から教えてもらいました。今歩いている尾根道から須崎半島の東西にいくつかの道が分岐していることから見て、やはりこの須崎道は須崎へ行く際のメインストリートであり、すなわち古道であると言えると思いました。


アイキクリーンの敷地を右に見て、高い鉄塔の下を通り過ぎますと、爪木崎へ行く道路へと出ます。そこを斜めに横切るようにして、古道は須崎半島を南下しています。

すぐに地蔵堂があって、中にお地蔵様が納められています。でもどのような由来のお地蔵様なのか分かりません。


しばらく歩きますと、道は急な下り坂になります。今はコンクリートで舗装されていますが、昔は土または岩のままの路面で、かなり歩きにくかったのではないかと思います。あるいは石畳の道だったのかもしれません。


道は須崎の集落に入りました。広い駐車場になっているのは、須崎小学校があった所です。二宮金次郎さんの石像が残っており、ここに学校があったことを示しています。


坂の左右には肩を寄せるようにして家々が並んでいますが、中に空き家や空き地や見えて、淋しい気持ちになります。

ここ観音寺は、曹洞宗のお寺。山門の前に並ぶ石造物は必見と思います。


道は須崎の港に出ました。ここからは平らな道を歩きます。

暑いので、バス停の待合室で一休みしました。



漁民会館の周辺には、「民宿発祥の地の碑」や「港から引き揚げられた江戸築城石」、「海境い勝訴の顕彰碑」などがあり、見逃せません。


それから丘の上にある旭洞院(きょくとういん)を訪ねました。境内にある「戒運さんの墓」を拝むためです。

戒運さんは、俗名を村松久七さんと言います。江戸時代の船乗りですが、嵐に遭って遭難し、鳥島に漂着しました。そして12年間鳥島で生き延び、仲間と協力して船を作って鳥島を脱出。須崎に生還したという強い体力と精神力を持った人です。

戒運さんの墓には丸い小石がたくさん上げてありますが、それは腫れ物やおできができてしまった人たちが戒運さんのお墓へ小石を持ってお参りするから、ということです。


そうして須崎のプチ史跡巡りをして、今日の目的地である恵比寿島へ到着しました。




メンバーさんの計測記録によりますと、本日の歩行距離は約6kmだったそうです。おしまい
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6月17日(土)須崎道を歩きましょう

2023年06月17日 04時18分52秒 | お知らせ
天気はよいようです。午前9時に下田市まどが浜海遊公園駐車場でお会いしましょう!
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6月17日(土)に実施できますように期待しています!

2023年06月14日 04時36分15秒 | お知らせ
6月の古道歩きは17日(土)に実施する予定でおります。

しかし前日のNHKによる天気予報で17日の降水確率が30%以上と出ましたら、実施しません。実施するかしないかのご案内は、前夜16日(金)の晩に、このホームページに掲載します。どうぞ天気予報とホームページにご注目ください。

〇17日(土)にご参加予定

 ①鈴木様 ②高橋様 ③稲葉様 ④遠藤様 ⑤案内人鈴木  計5名

〇6月19日(日)にご参加予定

 ①鈴木様 ②稲葉様 ③遠藤様 ④案内人鈴木  計4名

〇ほか受信済み 

 ①田中様 ②宮川様 ③斎藤様 ④外岡様 ⑤山本様

県の規約に基づく本会のガイドラインでは「会員10名の半数が参加予定なら実施する。半数に達しない場合は、実施しない。」となっています。土曜日は参加人数の点では実施できます。日曜日にも実施できますことを期待しています。

計画の概要です。

1 期日 令和5年6月17日(土)予備日18日(日)

2 集合 下田市「まどが浜海遊公園」駐車場 午前9:00

3 ルート
 ・集合9:00→<自家用車を数台、須崎の恵比寿島へ移動>→間戸が浜海遊公園→(徒歩)→10:00旧柿崎小学校→旧下田市立下田東中学校→10:30下田温泉病院近くの尾根筋道→創価学会前→11:20観音寺→11:30須崎漁民会館→旭道院→12:00恵比寿島→(車)→12:15間戸が浜海遊公園<昼食・ミーティング>→13:00解散

4 トイレ ①まどが浜海遊公園 ②須崎漁民会館 ③恵比寿島駐車場

5 服装と持ち物
 ・長袖  ・長ズボン  ・ウオーキングに適した靴  ・帽子  ・弁当  ・水筒  ・副食物  ・簡易医療品  ・携帯電話  ・財布  ・雨具  ・敷き物  ・ビニル袋  ・ハンカチ  ・タオル  ・ティッシュペーパー  ・ダニ除けスプレー(各自の判断で)  

6 その他 ・行動時間4時間 ・歩行時間2時間30分 ・歩行距離4km ・高低差80m 

      ・難易度1(易)→10(難)のうち4ぐらい 雨の日の翌日でも歩ける楽ちんコースです。楽しく歩きましょう~。よろしくお願いします! 

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令和5年6月は「東浦路から分岐する須崎路を歩く」

2023年06月04日 06時11分46秒 | お知らせ
6月の古道歩きは、17日(土)に行う予定です。予備日は18日(日)です。

この回で歩くコースは、下田市のまどが浜海遊公園から須崎の恵比寿島までです。東浦路の下田街道を旧柿崎小学校(現荒川区立臨海学園)の角で分かれて南下する、須崎半島のほぼ中央部を通る、須崎のかつてのメインストリートです。

1 期日 令和5年6月17日(土)予備日18日(日)

2 集合 下田市「まどが浜海遊公園」 午前9:00

3 ルート
 ・集合9:00→<自家用車を数台、須崎の恵比寿島へ移動>→間戸が浜海遊公園→(徒歩)→10:00旧柿崎小学校→旧下田市立下田東中学校→10:30下田温泉病院近くの尾根筋道→創価学会前→11:20観音寺→11:30須崎漁民会館→旭道院→12:00恵比寿島→(車)→12:15間戸が浜海遊公園<昼食・ミーティング>→13:00解散

4 トイレ ①まどが浜海遊公園 ②須崎漁民会館 ③恵比寿島駐車場

5 服装と持ち物
 ・長袖  ・長ズボン  ・ウオーキングに適した靴  ・帽子  ・弁当  ・水筒  ・副食物  ・簡易医療品  ・携帯電話  ・財布  ・雨具  ・敷き物  ・ビニル袋  ・ハンカチ  ・タオル  ・ティッシュペーパー  ・ダニ除けスプレー(各自の判断で)  

6 その他 ・行動時間4時間 ・歩行時間2時間30分 ・歩行距離4km ・高低差80m 

      ・難易度1(易)→10(難)のうち4ぐらい 雨の日の翌日でも歩ける楽ちんコースです。楽しく歩きましょう~。よろしくお願いします! 



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