猫と一緒にアメフト観戦

猫並みの理解力でアメフト見てみたり、日々の生活を反省したりしなかったりします。

無知は罪

2010年06月03日 20時21分16秒 | 着物
わたしが漁りに行った実家の着物の中には
ひとつお目当てがありました。
黒留袖です。

もともと「息子達の結婚式に自分で黒留袖を着られたらいいな」
と思って始めた着付けです。
祖母の黒留袖を当てにして、見せてもらいに行きました。

ワクワクしながら、たとう紙を開けました。

裾に有った模様は、
能場面です。
小面をつけた女の人ではありません。
白くて長い髪を振り乱し、武器のような棒を手に持った
どう見ても鬼の姿です。
妹と二人で絶句しました。
「めでたい席なのになんで鬼?」
「これ...相手方の親戚にこの留袖居たら、引くよね」
「普通留袖の柄って御所車とか花尽くしとか
金とか銀とか赤とか緑とか華やかなものじゃない?
これは、渋すぎでしょう」
などと、能楽について無知さ加減を爆発させていました。

で、それはまた引出しにしまって東京に帰りました。
会社の近所の呉服屋さんで他の着物を染み抜きに出した時
その留袖の話をしました。
呉服屋のご主人(おじいさん)の目がキラッと光って
「それはコカジですね。」
「はい?どんな字を書くんですか?」
「小さいに鍛冶屋さんの鍛冶で、小鍛冶です。
どこかに確か色紙があったんだけどな」
「鬼ではないんですか?」
「狐の神様です。おめでたい柄ですよ。
それはきっと素晴らしいお品ですね。是非一度見せてください」
「えー。そうなんですかー」

家に帰ってネットで小鍛冶のことを調べました。
参考
ふむふむ。

留袖を褒められて嬉しくて実家の母に電話しました。
(母も演目がわからなった)
「…というわけで、『一度見せてください』って言われたよー」
「ほうら!見る人が見ればわかるんです。
あなたがもっと着物のことに上達するまで
あの着物は家から出しません。」

ああー。残念。見てもらいたかったのにな。
せめて写真を撮ってくればよかったと後悔していると、
妹が「写真撮ってみたよ」と送ってくれました。

立派にプリントしたのは「呉服屋さんに見てもらって下さい」
ということだそうです。
でも暗い室内で黒い着物を撮るのは難しいですね。

わたしはこの黒留袖を纏うことに意欲満々ですが
「お能がお好きなんですか?」とか尋ねられたら困りますね。
勉強しないと。

おまけ
会社へ行く途中のいつもの公園の猫たち

朝、猫おばさんが来るのを待っています。

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