武の道へのこころざし

大道塾の横須賀・湘南支部の責任者が、日々の活動に関する出来事や想いを綴っていきます。

20周年記念行事が無事に終了しました

2023年11月26日 | その他の行事
<第一部の基本稽古>



日々の稽古に参加していただいている稽古生の皆さん、保護者の皆様、道場活動へのご協力とご理解、誠にありがとうございます。


また今回の記念行事にご参加いただいた、稽古生と保護者の皆様、大変ありがとうございました。

無事に今回の記念行事を終えることができました。

皆様に感謝申し上げます。


<第一部の基本稽古の後の補強運動>




<第一部の中休憩>



以下、少し長くなりますが、独立支部の20周年を迎えるにあたり、指導者である私の思いを述べてみたいと思います。

横須賀地区と湘南地区に小さな種をまき始めてから、少しずつではありますが、この地にも非常にしっかりとした根が張りつつあることを、身をもって実感しています。



<第一部:第1グループの寝技練習>




<第一部:第5グループのミット練習>



武道団体の柱は、そこで稽古を続ける人、いわゆる日々稽古に励む一人一人の稽古生です。

たとえ、どれだけ有名で大きな団体組織があっても、崇高な理念があったとしても、また、どれほど優秀な指導者やトップ選手がいたとしても、それだけでは武道文化は育まれず、継承されず、その地に住む人々には何の貢献もできずに、如何なる価値も生み出されるものではありません。



<第一部:第2グループの捌き崩しの練習>




<第一部:第2グループの崩しと投げの練習>



もちろん武道の学びには指導者が必要で、所属する団体というものも大切な要素ではありますが、そこで稽古に取り組む稽古生の方々、一人一人の思いやその心が、大切な文化を紡いでいくものだと改めて感じている次第です。



<第一部:第4グループのミット練習>




<第一部:第1グループの寝技練習>



幸い大道塾の横須賀・湘南支部には、支部独立20年目となる現在、比較的多くの稽古生が集まり、皆さんの協力の元、確かな土台が出来上がりつつあると感じています。



<第一部:第4グループのミット練習>




<第一部:第5グループのミット練習>



大道塾という団体の考え方は、「強さを求める」ことを第一義に考えられていますが、支部内ではその強さを求めることと合わせて、そこで学ぶ一人一人の全ての稽古生にとって、その方の人生に貢献できるものでありたいと願っています。



<第一部:第5グループのミット練習>




<第一部:第5グループのミット練習>



そうした意味では、まだまだ大道塾という団体組織としては、十分にその取り組みができていないように感じられますが、武道本来の価値を尊重されている現在の新しい塾長の元、日本全国、ひいては世界に広がる大道塾の各支部の活動が、少しずつ良い方向に向かっていくことを願っています。



<第一部:第5グループ参加者>



稽古を始める年齢は色々です。

我々の支部では、下は4歳くらいから、上の方では60歳を超えてから稽古を始める方もおられます。


<第一部:第1グループの参加者>



元々、その人が持っている体力や素質も様々です。

身体が大きい人や小さい人、体力に自信のある人や自信のない人、元々精神的な強さを持つ人がいれば、弱い心を強くしたいと考えてこの道に入る人もいます。


<第一部:第3グループの参加者>



また、道場に入る目的も皆それぞれです。

小さな子供が入るきっかけと、大人の稽古生が入るきっかけは大きく異なり、大人でも子供でも、皆人それぞれに思いが異なります。

子供を預けてくださる保護者の方々の想いも、色々な考え方があると思います。



<第一部:第4グループの参加者>



本来の、戦いにおける格闘する力や、身を守る為の本物の強さ、というものにはそれほどこだわりがないのであれば、大道塾以外にも多くの武道団体があります。

一方で、強さのみを追求するのであれば、昨今では様々な格闘競技種目が存在しています。



<第一部:第2グループの参加者>



そうした中で、大道塾には、この団体でなければ実践できないという独自の技術体系があり、その技術の緻密さと、技術の幅の広さが、大道塾の大きな魅力の一つになっていることは確かです。


一方で、その技術体系や、強さを求める以外の部分では、団体として色々な諸問題を抱えているのも事実です。



<第一部後半の組手練習>



様々な格闘技術が生かせる団体であるだけに、大道塾内で十分な実力を養う稽古体系が築けずに、他の競技経験に依存している部分が多く見受けられるように感じる部分もあります。

実際に、最近の一般部の交流大会やシニアの大会では、大道塾に入門してからの経験が非常に浅いにもかかわらず、他団体競技の経験が豊富だからという理由で、腕試し宜しく、早々に大道塾の大会に出場して、好成績を上げる事例が多くみられます。



<第一部後半の組手練習>



ルールがしっかりと理解できていなかったり、試合における礼法が身に着いていない状態で、簡単に大会に出場させてしまうのもそうですが、そうした選手に負けてしまう選手層の薄さも大きな問題だと思います。



以下は私個人の私見ですが、

どれだけの素質があっても、他団体での豊富な経験があっても、実際に十分な実力があったとしても、黒帯や茶帯の上級者が出場するトーナメントと、緑帯以下の稽古生が出場するトーナメントは分けるべきだと思います。

黒帯や茶帯が出場できる上級者向けのトーナメントに参加したければ、数年間はしっかりと下積みを積んで、大道塾の道場で最低限の技術や礼法を身に受け、試合ルールや武道精神をしっかりと学び、定期的に審査を受けて、上級の帯を取得してから出場させるべきだと思います。

そうした当たり前の、最低限の我慢すら出来なければ、そもそも精神的に未熟であり、大道塾所属の稽古生として、団体の大会に出場させるための資格なしと判断すべき。

大道塾のトップ選手と戦って力試しをしたいだけなら、他流派としての出場枠で挑戦すればよい。

稽古を積まずに、持てる力の力試しに大会を利用するような試みは、武道団体で行われるべきではない。

強さだけで人を測り、大会で勝てるかどうかだけで判断して大会に出場させるのは、これまでの長い歴史の中で、懸命に稽古を積み、試合に挑戦して築き上げてきた、団体が主催する大会の価値を貶す行為にも等しいと私は感じ、悲しくなる次第である。



<第一部後半の組手練習>



また、幼少年部や中高生の、子供や青少年の指導に至っては、教育面での十分な配慮や指導体形が築けず、試合の勝ち負け以外に、子供たちの成長を評価できる指標が持ち得ていないのは、戦う技術以外の、伝統的な空手文化・武道文化を蔑ろにしてきたことによる、大きな弊害であるとも感じています。


<第一部後半の組手練習>



団体としては今現在、競技ルールの独自性がしっかりと築けており、ワールドゲームスへの加盟や国体へのデモンストレーションの競技参加、JADAやWADAなどのアンチドーピング機構への加盟など、世界的にも非常に大きな組織に、大道塾の一団体が連盟としての参加ながらも、団体独自で加盟することが出来ています。

そして独自の確立された競技ルールを持ち、全日本のトップ選手クラスにもなると、その競技能力は非常に高いものを持ちながらも、組織規模と組織体制というものが他団体と比較して大きく不足していることに、大道塾の特徴が表れていると思われます。



<第一部の合同稽古の終了時>



そうした中でも、大道塾の横須賀・湘南支部では、地方の小さな一支部ながらも、独自の価値観を築き、独自の指導体系を築き、独自の組織作りを通して、大道塾という団体の中で、組織作りの指標となる一つのモデルを作り上げていきたいと考えています。


団体の足元を支える、土台の一つになるものを築きたいという想いです。


実際には、大道塾の歴史ある、実績のある支部では、全国大会などの大きな大会へ強豪選手を多数輩出しながらも、独自の文化をもって、稽古生の生き甲斐になるような心に響く稽古指導と人間関係を築き、活躍を続けている支部も多くありますので、改めて私自身が今の在り方を考え直し、そうしたモデルとなる支部を見習い、学び直す必要性を感じているのも事実です。


<第一部の集合写真>



今現在、指導者である私自身の力は決して十分ではなく、稽古生の皆さん、保護者の皆様、指導スタッフを担ってくれている稽古生の方々の協力を得ながら、一歩ずつ、そして少しずつ前に進んでいる状態です。



<第二部:発表会・演武会の参加者集合>



しかしながら、今の稽古体制や道場の活動実態が、学びを必要としている方々に伝われば、「ぜひこの道場で稽古を始めてみたい」と思われるだけの高い魅力を備えたものにしていきたいと考えています。


<第二部の開始前>



その為に必要なことは、その道場の雰囲気であり、稽古体系であり、指導体系です。

そして、その雰囲気作りには、指導者自身の考え方と姿勢、そこで学ぶ稽古生一人一人が持ち得た感性、その総和として、その道場が醸し出す空気感が非常に大切な要素になってきます。


<第二部:少年部の基本演武>



<第二部:少年部の基本演武>



また、そこで学んでいる一人一人が、どれほどの魅力を伝えられるものを持つかということを、稽古の中で磨いていただきたい。


<第二部:中学部の基本演武>



<第二部:少年部の試割演武>


今現在、私の目で見て、とても魅力のある方々が育ってきています。


<第二部:少年部の試割演武>




<第二部:少年部の組手演武>


大道塾の横須賀支部・湘南支部の各道場では私が稽古の全体指導はしますが、一人一人の稽古生が気持よく稽古を続けていくためには、何よりも育つ環境が大切で、その環境は道場全体が醸し出すものであり、そこに参加する稽古生の一人一人の心持ちが作り出していきます。


<第二部:選手クラス高校1年生の組手演武>



<第二部:選手クラス高校1年生の組手演武>



温かくも厳しく、前向きで打たれ強い逞しさがあり、その人の心に響く何かが無ければ、その道場に大きな魅力は感じられません。


<第二部:一般部の組手技術の解説演武>



<第二部:選手クラスの跳び蹴りによる試割演武>



その場で稽古を続けていく中での人間関係が、人と人との強固な心の繋がりを築き、その繋がりの強さと程よい刺激と温かさが、自分の人生の中での大きな宝となるもの。


<第二部:選手クラスの高校1年生によるバット折り演武>



<一つに束ねた2本の木製バット。一発目でバットが折れ、二発目で真っ二つに吹き飛んだ!>



<大会直前に足を骨折しながらも、リスクを背負って全国大会に出場。今回も二本バット折りを見事に完遂!>



<選手クラスの高校1年生による四方割り演武。外すことなく、全て一発で決めることができました!>



そうした一人一人の稽古生の心が築き上げる、目に見えない文化が、とても大きな力になるものだと思います。


<中学3年生の昇段者女子の挨拶。秋の審査会では、ボロボロになりながらも、見事な成績で10人組手を闘い抜き、芯の強さを見せてくれました。>




<感動と涙を誘う、昇段者の挨拶>



黒帯に昇段をした女子中学生の挨拶と、会食後の、全国大会に挑戦した女子高校生の挨拶に、熱いものがこみ上げ、目頭が熱くなる。


何よりもその気持ちがうれしく、ありがたい。



<第二部:まだ体の小さい、白帯の女の子同志の相撲対決>



<相撲大会の各階級の優勝者に、お菓子入りの手作りのメダルを授与>



<第二部:恒例のミット幅跳び>



<補強運動で鍛えているため、とても多くのミットを飛び越える子供達。見ている方もハラハラしながら応援>



<第二部:大縄跳び大会>



<最後まで引っかからずに跳びきった子達には、入賞者としてのお菓子をサービス>



<久里浜・辻堂・追浜の、各クラス対抗の綱引き>



<大人に挑戦綱引き>




<合計で400kgを超える大人グループに見事勝ちきりました! でもちょっと人数多すぎ・・・三本に束ねた帯は、無事に切れずに持ちこたえてくれました・・・>



今回、選手クラスの保護者の皆様から、大きな花束を頂きました。

試合に向けて長い期間に渡り、必死に稽古を続けて、挑み続ける中で築かれてきた、信頼感と温かみと優しさが、今回頂いた花束に現れている気がします。


<第二部の行事がすべて終了>




<第二部参加者の記念撮影>



現在、受験のためにお休みしている、高校3年生Y君がお父様と共に会場に訪ねてきてくれて、この花束をプレゼントしてくれました。



<選手クラス保護者の方々からの、プレゼントの花束>



また五年後、


この五年の間に色々な活動を通して、色々な出来事を経験し、体験を積んで、次の25周年の記念行事に臨みたいと思います。


次回はもう少し工夫を加え、二部のクラスなどでは一般部の稽古生の方々にもご協力いただき、より活気のある催しにしていきたいと思います。

<体育館内に掲示した支部旗と、プレゼントの花束>



皆様、本当にありがとうございました。


今後ともよろしくお願い申しげます。








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