武の道へのこころざし

大道塾の横須賀・湘南支部の責任者が、日々の活動に関する出来事や想いを綴っていきます。

夏季合宿稽古・支部合同稽古が無事に終了

2022年08月17日 | その他の行事
準備期間を経て、合同稽古が無事に終了いたしました。

これまでの合同稽古は、幼年部と少年部、そして中学部と一般部の各クラスが別々に稽古を行っていましたが、今回は、演武会を兼ねて、全員参加の行事として実施いたしました。

今後も今回のように、全ての塾生が一堂に会して参加できる唯一の催しとして、年に一度のペースで実施していく予定です。



さて、午前の部は、中学生以上が参加できる一般部が中心となるクラスの稽古です。







私の号令の元、参加者全員で基礎稽古を行い、中盤はグループに分かれての稽古、後半は他支部から指導講師を招いての技術セミナーを実施。

グループ指導は、第一グループが小池さん、第二グループが岡本さん、第三グループが田高和樹さん、第四グループの中学生グループは、大西凜駿さんに担当していただきました。








内容はそれぞれ指導者に一任して稽古を行いましたが、各グループごとにとても身になる稽古ができていた様子です。

こうした稽古を通して、上級者は人を見る力を付け、指導力も一緒に伸ばしていただければと思います。








道場内での稽古指導とうものは、その場に応じて適切な稽古メニューを決められる力がなければなりません。

決まった内容をそのまま行っているようでは、単なるフィットネスのレッスンと同じです。

危険の伴う武道の技の稽古であり、年齢や技量、体格や体力の強度が異なる多くの方々が一緒に行う稽古では、複合的なものの見方が必要です。

道場稽古の基本的な在り方は、皆が満足でき、安心して取り組めて、且つ技量の向上が望め、上達している満足感や、次につながるステップになるような適切な稽古を行えるように指導をしていくことです。


自分に近い年齢や特性、趣向の方々だけが集まるサークルの仲間内で行うような稽古の仕方では、道場という多種多様な方が共に学ぶ環境は決して生まれてきません。


指導者は適切な指導を施し、我慢強く皆さんの動きを見守り、適切なタイミングで適切な声掛けをしていく必要があります。


その為、指導をするものは、稽古に参加するもの以上に集中力が必要になります。










とはいえ、、、

指導者は何よりも気力が必要だと感じていますが、最近、体力が落ちてきているのか、より集中力を維持させられるよう、今日も明日も、私自身が修行中です。。。






今回のようなグループ指導は今後、他の茶帯以上の上級者の方にも時々担っていただく予定でおり、色々な方の稽古指導を受けつつ、相互に技術力を伸ばしていきましょう。




さて、午前の部の後半の技術セミナーは、浦和・北本・大宮西支部の支部長さんである、渡邉慎二支部長にお願いしました。










講師からご案内頂いた技術セミナーのテーマは、下記の内容です。

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■テーマ:
1.「歳をとっても戦い続けるっことができるために」
2.「自分史上最強を目指して」
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■項目:
・動きと技の精度を作る移動稽古(50分)
・移動稽古と繋がっているシャドウトレーニング(10分)
・ライトスパー(状況限定スパー)から学ぶ移動稽古の重要性(20分)
・形とは何か?! ~ナイハンチの紹介~(10分)
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一時間半近くの時間を掛けて、稽古指導を行っていただきました。










60才を迎えられる年齢ながら、技術と理論と、そしてしっかりとした実力を兼ね備えられておられ、現在もエネルギッシュにご活躍されている様子が、ご指導をされている姿から伺う事ができます。












普段は私の稽古指導が中心の支部の皆さんにとっては、とても身になる新鮮な体験だったのではないかと思います。

有難うございました。







さて、午後の部は子供クラスの稽古生が中心に行うクラスです。







幼年部・少年部・中学部の各クラスの基礎稽古の様子を、それぞれ5分から10分ほど皆さんに見ていただき、その後、各クラスの演武に入ります。






















幼年部の子達はまだ演武ができないため、高校生や大学生、そして一般の稽古生の方々にミットを持っていただき、稽古指導をするという時間を5分ほど設けました。



大人の稽古生の方々の熱い目線や、温かみのある声掛け、これがどれだけ子供たちの心に響いている事か。



普段は指導者である私の号令の元、動いている子達ですが、熱意があって温かみがあり、また違った視点からの、大人の稽古生の方々の必死で懸命な声掛けが、子供たちに取ってはとてもありがたいものです。



大人の方々にとってはほんの一瞬の出来事でも、こうした多くの大人との触れ合いの機会が少ない現代の子供達には新鮮にかんじられるものです。



また、同じ道着を着て、「強くなる」という一つの同じ志を持った同じ道場の大先輩にあたる大人の稽古生の方々の言葉は、とても心の奥底に響いているものです。



ミットの相手をしていただいた稽古生の方々、ありがとうございました。



その後、少年部の型演武からの板の正拳突きによる試割演武に入ります。



上の帯の子達は見事に割り終えましたが、試割演武の最後尾で、橙(オレンジ)帯で挑戦した二人は、二度三度と試みたものの、割る事ができず残念な面持ちでした。



しかし、こうした悔しい気持ちは次につながるエネルギーになるもの。




審査を受験できなかったから、試合で負けたから、試割が上手くできなかったから、といった負の気持ちが前面に出てくる子は、折角強くなるために道場に入ったのに、自分のプライドばかりが表に出てきて、失敗や負けを認められない、弱い気持ちに負けたことになります。


審査が受けられなかったから、

試合に負けたから、

友達のみんなが帯が上がったり、
強くなってきて敵わなくなってきたから、

そうした負の経験は、強くなる人には必ず必要な試練です。

試練を迎え入れる勇気を持たないまま、道場を後にしては、将来の自分の心に禍根を残すことになるので、私としては、そうした試練を乗り越えてから卒業してもらいたいと考えています。


幼年部のクラスでも、

駆けっこして転んで痛い思いをしたから、

稽古中にお漏らしをして恥ずかしい思いをしたから、

友達がつれない態度をとったり、悪口を言われたから、

なかなか技の動きが覚えられないから・・・

なんて理由で道場を後にするのも、考えものです。


子供の心よりも、親御さんのプライドが先に立ってしまうことも考えられますが、我が子に我慢強く、そして逞しく育ってもらいたいなら、親御さんにも我慢強さが必要なんだと思いますが、私の目で見ていて、本当に我慢強いお父様やお母さまがおられるものです。

年の若いママさんでも、「親の強さここにあり!」という逞しさに励まされることもあるものです。


さて話が戻りますが、


その後、中学部のミット演武、そして小学生を含む選手クラスの組手演武と続きます。






そして高校生や大学生の組手演武や試割演武が入りますが、私が指示をするのはいつも突然で、稽古を頑張っている稽古生の中で、「この子がいいかな!?」と稽古の中で閃いた子たちに演武をお願いしています。





今回は準備期間が少なかったこともあり、演武としての仕上がりはまだまだですが、皆それぞれ、しっかりと自分の演武をこなし、試割も見事に成功させることができました。


こういう時、いざというときに、尻込みをしてしまうのは、「覚悟」の足りない子です。


稽古の中で、「覚悟」の心が養えている子は、「押忍」の一言で、私の依頼を快く受けてくれます。


本人曰く、とても緊張しやすく、人前に出たり目立つのが苦手で、前日の夜はあまり寝られなかった・・・という大学生は、見事にバットを真っ二つにする姿を見せてくれました。




結果的に、ちょっと本数が足りなかったかな? という思いがありますが、まずは成功おめでとう。


いつの間にか、幼年部の頃には想像もできなかった試割演武が、見事にできるように成長していました。

お疲れ様でした。


高校生女子の、組手演武から続けての、飛び後ろ蹴りによる三枚の板の重ね割りも見事でした。




一発勝負の時に集中力が少し、体験できたかもしれません。



その後、少年部色帯の組手試合と、白帯から紫帯迄の幼少年部の相撲大会へと続きます。






最後に、道場内運動会に入る予定でしたが、時間が長引き、皆さんの集中力も落ちてきたこともあり、最後は端折って、種目を一つ、子供たちに選んでもらいました。


そこで決まったのはなんと、

「鬼ごっこ」


幼年部の子達には、少年部の子が、

少年部の子達には、大学生や一般部の稽古生が、鬼となり、

選手クラスの組手演武で使った刀のおもちゃや、ハンドミットなどをもって、必死に追いかけます・・・




刀(おもちゃ・・)で切られたり・・・




ハンドミットで叩かれた(優しく・・)子たちはアウト!




幼年部と少年部の各クラスで生き残った二人が優勝! となりました。

この子たちは、参加賞としてのお土産のお菓子が増量されることになりました・・・



最後の最後まで、号令に従ってきびきびと動き、元気のある声で挨拶ができ、とても良く頑張った合同稽古となりました。

今後は、みながもう少し交流でき、稽古生同士が仲良くなれるような催しを考えています。


子供のクラスは、横須賀の追浜と久里浜、藤沢の辻堂の3つの地域で活動をしていますが、皆が仲良くなり、技を競い合い、切磋琢磨できるより良い環境を目指していきたい。


参加された皆さん大変お疲れ様でした。




このコロナ過の中で、会場まで足を運んでくださった保護者の皆さま、そしてスタッフの皆さん、大変ありがとうございました。


また一つの良き思い出と、一人一人がより良い経験を積むことができたことに感謝。




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