田中大介ブログ2

関西大学卒業
杏林大学大学院修了
日本の国家安全保障とメディアを研究
田久保忠衛・元時事通信ワシントン支局長に師事

日本の国家安全保障の足を引っ張る国家観がない先見の明のない財務省1

2021-09-10 18:12:34 | 安全保障

 

 

DD122「はつゆき」を1番艦とするはつゆき級汎用護衛艦は、昭和53年中期業務見積もりによって計画され、1979年に起工、1982年に竣工、就役している。

 

基準排水量2950トン、満載排水量4000トン、

 

ガス・タービン推進、

 

兵装は

 

OTOメララ 76mmコンパクト砲1門、

 

Mk112アスロック発射機にMk46魚雷搭載アスロックを8発装填、

 

Mk141発射機にRGM-84ハープーン艦対艦ミサイルを8発装填している。

 

個艦防空として

 

Mk29発射機にRIM-7シー・スパロー艦対空短距離ミサイル8発と、

 

Mk15ファランクス20mm機関砲近接防御武器システムを搭載している。

 

また、対潜哨戒ヘリコプター1機を搭載した。

 

 

 

大蔵省(財務省)ははつゆき級汎用護衛艦の基準排水量を3000トン未満にするよう防衛庁、海上自衛隊に厳命した。

 

その結果、はつゆき級汎用護衛艦上部構造物はアルミニウム合金となった。

 

1975年のアメリカ空母CV-67ジョン・F・ケネディと巡洋艦CG-26ベルナップの衝突事故で、アルミニウム合金製上部構造物の脆弱性が指摘されていた。

 

さらに1982年のフォークランド紛争で、アルミニウム合金製上部構造物艦船が相次いで攻撃によって炎上、沈没した。

 

 

はつゆき級汎用護衛艦8番艦DD130「やまゆき」からは上部構造物が鋼鉄製に変更された。基準排水量は3000トンを超えることになった。

 

はつゆき級汎用護衛艦はアルミニウム合金製上部構造物艦が7隻、鋼鉄製後部構造物艦が5隻で、1987年までに12隻建造された。

 

 

1975年の時点でアルミニウム合金製上部構造物の脆弱性は指摘されていた。

 

しかし大蔵省は基準排水量3000トン未満に固執した。

 

結局、設計を変更して鋼鉄製上部構造物になる。

 

無駄を生じさせた大蔵省/財務省。

 

 

軍事にまったく詳しくないどころか軍事を敵視していた大蔵省/財務省。

 

少しでも防衛力を小さくしたい大蔵省/財務省。

 

先見の明がない大蔵省/財務省。

 

 


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