みなさんこんにちは。事業推進係の湯川です。
先日、福島県自然保護課主催の、
「人と動物の共通感染症に関する講習会~重症熱性血小板減少症候群:SFTS~」
に参加してきました。
難しい講習会名ですが、主に「マダニ」に関する勉強をしてきました。
これから夏にかけてマダニの活動が活発になります。
ここでは、那須甲子を利用する上で気を付けなくてはならないこと、マダニに関して重要だと思ったことを
簡単に記したいと思います。
マダニとは!?
★マダニは血液のみを栄養源とする
★草むらや藪(やぶ)にいる。主にとがった葉っぱの先端に付いている
★ライム病等の恐ろしい病原体を持っている場合がある
★大きさは2ミリメートルくらいで目に見える
★血を吸い切ると、大きさは10倍くらいになる
(最大で約26ミリメートル)
注意することは!?
●野外では、胸、足、首など、肌の露出を少なくする!
※首にタオルを巻いたり、ハイネックのシャツを着る
※シャツをしっかりズボンの中に入れる
※ズボンの裾は長靴に入れる
※半ズボンや半袖は控える
●むやみに草むらの中に入って行かない
※入っていく時は、完全装備にする
●館内に入る前に、上着を脱いで、衣服についているものを払い落とす
※ダニを室内に持ち込まないようにする
刺されたら!?
★すぐに指導者か職員に知らせる
※刺されてしまったら、無理にはがさずに指導者及び職員に教える
※無理にはがすと、口の部分が皮ふの中に残ってしまう
※ダニを握りつぶしてしまうと、ダニの体内の病原体が人の体内にうつってしまう!
★病院に受診して処置してもらう
※病原体を媒介している場合もあるので抗生物質を処方してもらう
以上、注意点を挙げました。
ダニは地球上に約50,000種類くらいいると言われています。
マダニは吸血性であり病原体を媒介する危険性をはらんでいて、恐ろしい存在でもありますが、
50,000種類のうち、無害なダニは90パーセント、農作物に有害なダニが5パーセント、
残りの5パーセントが人体に有害なダニだそうです。
つまり、ほとんどのダニは無害な生物で、自然の中で人間よりもずっと以前から住んでいる大先輩です。
マダニはダニの中でもほんの一部の存在です。
まして、マダニと比較すると、人間はもっともっと小さな存在と言えます。
私たちも、自然の中で遊ばせていただいている、小さな小さな存在であるということを忘れることなく、
自然体験を安全に楽しく実施できるように努めていきたいと思います。
講習会の様子
文責:事業推進係員 湯川 枢(ユカワハジメ)