![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/b3/0913a84810b2d4b4d1f47e5ba15e03db.jpg)
今回は、ミノルタの「X-1」を取り上げてみました。
このカメラは1973年に発売されました。当時ニコンでは「F2」、キャノンは「F-1」がフラッグシップ機として君臨していましたが、ミノルタはプロを意識した本格的なカメラがなく、ミノルタファンは残念な思いでした。
AEカメラとしては世界初の交換式ファインダーと多数のスクリーンマットの組み合わせは、当時、暗かったファインダーの視野をオーナーが独自にカスタマイズでき高倍率ファインダーなどを組み合わせ、マクロ撮影など特殊な環境で使用するカメラとしてマニアの間では隠れた名機でした。しかしボディー右手側にホールディングスイッチがついていて、このスイッチを押しながらシャッターを切る必要があるため、評判が悪く、速写性や信頼性に不安がありました。このスイッチをとってしまったボディーもあるようですの、メーカーでカスタマイズされていたようです。
1976年にはX-1モーターが発売されましたが、ボディ重量が約1.5kg、決して高速とはいえない撮影速度(3.5コマ/秒)、高価であった事などが要因となり販売実績は伸び悩み、営業的には失敗したようです。
ニコンF3が発売になるのは7年後ですがAE一眼レフカメラとしては先進的な機能を持っていた「X-1」、時期が早すぎた感じがします。もし機械式シャターでこのレベルのシステムカメラを出していたら、ミノルタファンもかなり購入していたと思います。
写真のカメラは前期型ですが、後期型になるとAEファインダーや、フィルムホルダーなどに改良がみられます。輸出タイプもあり米国向け「XK」、欧州向け「XM」のロゴがついています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/91/9783bc1c12c9fc63dc17de368182544c.jpg)
MINOLTA X-1 性能諸元
型式 35mm一眼レフカメラ
レンズ MCロッコール
マウント ミノルタマウント
ピント方式 マニュアルフォーカス
露出制御 ASA感度連動範囲:ASA12~6400
絞り連動範囲:f1.2~16(8段)
ファインダー ペンタ交換式1眼レフレックス式(焦点板交換式)
ペンタ交換着脱:POP-UP式
交換ファインダー:
・完全自動露出EEファインダー(AE)8219-200
・追針式ファインダー(M) 8219-300
・高倍率ファインダー(H) 8219-400
・ウェストレベルファインダー 8219-500
・プロフェッショナルファインダー 8219-600
スクリーン交換式:
・マイクロプリズム式(M型)8220-110
・スプリット式(P型)8220-120
・スプリットマイコロプリズム式(PM型)8220-130
・マット式(G型)8220-210
・マイクロクリヤー式(C1)8220-310
・マイクロクリヤー式(C2) 8220-320
・マイクロクリヤー式(C3)8220-330
・十字線式(H型)8220-410
・目盛線式(S型)8220-420
ファインダー視野率:98%(標準画面24×36mmに対して)
ファインダー倍率:0.8(50mm標準∞の場合)
ファインダー内部:露出計指針、シャッタースピード、設定絞り数値、表示、追針、自動露出連動範囲外警告ランプ→低輝度側(AEファインダー)
ミラー:クイックリターン、ミラーアップ、ロック装置付、バウンド防止ミラーブレーキ付、
オートプリセット絞り(プレビューボタンによる絞り込み操作可能)
シャッター 電子制御式金属幕フォーカルプレーン式、横走、幕速9ms
露出時間:16 8 4 2 X B 1 1/2 1/4 1/8 1/15 1/30 1/60 1/125 1/250 1/500 1/1000 1/2000 (X=1/100)秒、等間隔目盛
自動露出運動範囲内は無段階中間スピード使用可能X(1/100)、Bは機械制御式で電池が無い場合でも使用可能
ダイアル:一軸不回転、クリックストップ回転ダイヤル
シンクロ接点:F.P X接点1ターミナル、切換式コードガン使用可
セルフタイマー:作動時間可変式(6~10秒)、作動角度100°~150°
フィルム送り 巻上げ形式:レバー式、分割巻上可能、二重露出防止付
巻上げ角度:巻上角110°、余裕角20°
巻取スプール:逆巻き3枚爪
カウンター:自動復元順算式(12、20、36枚撮)
巻戻形式:押し止め式、R釦(自動復元式)折りたたみクランク巻戻し
フィルム装置:蝶番式裏蓋ロック、ロック解除は巻戻しノップ引上げ式
フィルムインジゲーター:使用フィルム表示(12・20・36)白黒、カラーネガ、カラーリバーサル(タングステン又はデイライトタイプ)裏蓋側ASA-DIN換算表
同調範囲:F.P級バルブ=Xを含む全速に同調・スピードライト=X(1/100)より低調に同調
多重露光装置:R釦操作により可能(巻戻し釦と巻上げレバーを操作するとフィルム面は送ず、シャッターがチャージされ多重露光が可能)
電源・電池 電池チェッカー:チェックレバー操作、ランプ表示により電圧確認
電源スイッチ:ダイヤル式、ON、OFF切替
電源:JIS-G13型1.5V×2 S76型(エバレディー) MS-76型
測光用電源スイッチ:ワンタッチ式、ボデースイッチ式
大きさ・重量 横巾144.5×高さ84×奥行48mm 775g
価格 ¥129000(AEファインダー付)
¥140000(AE-Sファインダー付)
一枚目の写真のレンズは「ROKKOR 58mmF1.2」です。一眼レフ用レンズの初期には標準レンズの焦点距離も58mmが多くそろっていましたが、その名残ですが、なかなか良いレンズです。ニコンやキャノンにも58mmF1.2がありますが、このレンズは開放で使うとピントの合っているところはシャープですし、バックのボケもきれいです。
二枚目の写真のレンズは「SIGMA 135mmF1.8」です。ほとんど売れていなかったのではないでしょうか。この写真で初めて知った方が殆どだと思います。このクラスでは旭光学に135mmF1.8があったと思いますが、他社では発売されていない明るさです。写りはなかなか個性的で、ポートレートとか暗いステージの人物撮影では威力を発揮できると思います、ミノルタマウントのアダプターをつけてデジタルカメラで撮影しても面白いと思いますが、私はまだ試していませんが発色は地味です。ズーム全盛になりましたが、短焦点大口径派には大変面白いレンズです。
このカメラは1973年に発売されました。当時ニコンでは「F2」、キャノンは「F-1」がフラッグシップ機として君臨していましたが、ミノルタはプロを意識した本格的なカメラがなく、ミノルタファンは残念な思いでした。
AEカメラとしては世界初の交換式ファインダーと多数のスクリーンマットの組み合わせは、当時、暗かったファインダーの視野をオーナーが独自にカスタマイズでき高倍率ファインダーなどを組み合わせ、マクロ撮影など特殊な環境で使用するカメラとしてマニアの間では隠れた名機でした。しかしボディー右手側にホールディングスイッチがついていて、このスイッチを押しながらシャッターを切る必要があるため、評判が悪く、速写性や信頼性に不安がありました。このスイッチをとってしまったボディーもあるようですの、メーカーでカスタマイズされていたようです。
1976年にはX-1モーターが発売されましたが、ボディ重量が約1.5kg、決して高速とはいえない撮影速度(3.5コマ/秒)、高価であった事などが要因となり販売実績は伸び悩み、営業的には失敗したようです。
ニコンF3が発売になるのは7年後ですがAE一眼レフカメラとしては先進的な機能を持っていた「X-1」、時期が早すぎた感じがします。もし機械式シャターでこのレベルのシステムカメラを出していたら、ミノルタファンもかなり購入していたと思います。
写真のカメラは前期型ですが、後期型になるとAEファインダーや、フィルムホルダーなどに改良がみられます。輸出タイプもあり米国向け「XK」、欧州向け「XM」のロゴがついています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/91/9783bc1c12c9fc63dc17de368182544c.jpg)
MINOLTA X-1 性能諸元
型式 35mm一眼レフカメラ
レンズ MCロッコール
マウント ミノルタマウント
ピント方式 マニュアルフォーカス
露出制御 ASA感度連動範囲:ASA12~6400
絞り連動範囲:f1.2~16(8段)
ファインダー ペンタ交換式1眼レフレックス式(焦点板交換式)
ペンタ交換着脱:POP-UP式
交換ファインダー:
・完全自動露出EEファインダー(AE)8219-200
・追針式ファインダー(M) 8219-300
・高倍率ファインダー(H) 8219-400
・ウェストレベルファインダー 8219-500
・プロフェッショナルファインダー 8219-600
スクリーン交換式:
・マイクロプリズム式(M型)8220-110
・スプリット式(P型)8220-120
・スプリットマイコロプリズム式(PM型)8220-130
・マット式(G型)8220-210
・マイクロクリヤー式(C1)8220-310
・マイクロクリヤー式(C2) 8220-320
・マイクロクリヤー式(C3)8220-330
・十字線式(H型)8220-410
・目盛線式(S型)8220-420
ファインダー視野率:98%(標準画面24×36mmに対して)
ファインダー倍率:0.8(50mm標準∞の場合)
ファインダー内部:露出計指針、シャッタースピード、設定絞り数値、表示、追針、自動露出連動範囲外警告ランプ→低輝度側(AEファインダー)
ミラー:クイックリターン、ミラーアップ、ロック装置付、バウンド防止ミラーブレーキ付、
オートプリセット絞り(プレビューボタンによる絞り込み操作可能)
シャッター 電子制御式金属幕フォーカルプレーン式、横走、幕速9ms
露出時間:16 8 4 2 X B 1 1/2 1/4 1/8 1/15 1/30 1/60 1/125 1/250 1/500 1/1000 1/2000 (X=1/100)秒、等間隔目盛
自動露出運動範囲内は無段階中間スピード使用可能X(1/100)、Bは機械制御式で電池が無い場合でも使用可能
ダイアル:一軸不回転、クリックストップ回転ダイヤル
シンクロ接点:F.P X接点1ターミナル、切換式コードガン使用可
セルフタイマー:作動時間可変式(6~10秒)、作動角度100°~150°
フィルム送り 巻上げ形式:レバー式、分割巻上可能、二重露出防止付
巻上げ角度:巻上角110°、余裕角20°
巻取スプール:逆巻き3枚爪
カウンター:自動復元順算式(12、20、36枚撮)
巻戻形式:押し止め式、R釦(自動復元式)折りたたみクランク巻戻し
フィルム装置:蝶番式裏蓋ロック、ロック解除は巻戻しノップ引上げ式
フィルムインジゲーター:使用フィルム表示(12・20・36)白黒、カラーネガ、カラーリバーサル(タングステン又はデイライトタイプ)裏蓋側ASA-DIN換算表
同調範囲:F.P級バルブ=Xを含む全速に同調・スピードライト=X(1/100)より低調に同調
多重露光装置:R釦操作により可能(巻戻し釦と巻上げレバーを操作するとフィルム面は送ず、シャッターがチャージされ多重露光が可能)
電源・電池 電池チェッカー:チェックレバー操作、ランプ表示により電圧確認
電源スイッチ:ダイヤル式、ON、OFF切替
電源:JIS-G13型1.5V×2 S76型(エバレディー) MS-76型
測光用電源スイッチ:ワンタッチ式、ボデースイッチ式
大きさ・重量 横巾144.5×高さ84×奥行48mm 775g
価格 ¥129000(AEファインダー付)
¥140000(AE-Sファインダー付)
一枚目の写真のレンズは「ROKKOR 58mmF1.2」です。一眼レフ用レンズの初期には標準レンズの焦点距離も58mmが多くそろっていましたが、その名残ですが、なかなか良いレンズです。ニコンやキャノンにも58mmF1.2がありますが、このレンズは開放で使うとピントの合っているところはシャープですし、バックのボケもきれいです。
二枚目の写真のレンズは「SIGMA 135mmF1.8」です。ほとんど売れていなかったのではないでしょうか。この写真で初めて知った方が殆どだと思います。このクラスでは旭光学に135mmF1.8があったと思いますが、他社では発売されていない明るさです。写りはなかなか個性的で、ポートレートとか暗いステージの人物撮影では威力を発揮できると思います、ミノルタマウントのアダプターをつけてデジタルカメラで撮影しても面白いと思いますが、私はまだ試していませんが発色は地味です。ズーム全盛になりましたが、短焦点大口径派には大変面白いレンズです。