現役米軍装備ゴアテックスパーカー

　今回は、現役米軍で装備されている、ゴアテックス製のパーカーです。
「ECWCS ゴアテックスパーカー TYPE-II M-R」　
最初の写真はフードを仕舞った状態のもので、２枚目の写真はフードを取り出した状態です。迷彩（ウッドランド）ですのでアウトドアで着ようと思い購入しました。もちろん中古（米軍放出品）です。今でも結構人気商品のようで、すぐに売り切れになってしまいます。初期のTYPE-I型は数も少なく丁寧なつくりで人気がありますが、フードは折りたためません。
サイズもいろいろありますが、写真はM-R（ミディアム　レギュラー）ですので日本人のLサイズになります。長さはショート、レギュラー、ロングサイズがあります。
「ECWCS」とは、Extreme Cold Weather Clothing System、と呼ばれ、極寒冷気候向け衣料とでも訳せばよいのでしょうか。




３枚目の写真で裏地の処理がわかると思いますが、縫い目は丁寧に防水処理されて
水の浸入を防いでいます。



４枚目の写真は袖の下部にファスナーがついていて、外気が入るように工夫されています。



米軍の装備品には「US MIL SPEC」と呼ばれている軍用規格があり、あらゆる装備品にはこの規格に適合するように作られています。この服も、素材やサイズ、使用温度条件、縫製など細かく規定されているスペックをクリアーしたものが制式採用されていますので、一般の作業をする方々からも高く評価され、放出品は大変重宝されています。補修キットなども出回っていますので、便利です。



ゴアテックス（GORE-TEX）は　PTFE（ポリテトラフロロエチレン）と呼ばれるフツ素樹脂を加工した、薄くて白いフィルム。
多孔質二重構造をしたゴアテックス社の世界的な特許製品です。
外部からの「水」を遮断しながら、汗の「水蒸気」だけを通過させるハイレベルな機能を持っています。
だから風雨や寒さなどの悪条件の中でも、常にカラッと快適でいられるのです。
このゴアテックスフィルムにナイロンやポリエステルなどの生地をラミネート。
水を通さず、蒸気だけを通す透湿性能。
　ゴアテックスの最大の特徴は「完全防水なのにムレない」ことです。
一般に衣服内の水蒸気圧は衣服外より高いため、衣服を通して外気中に拡散されます。
ゴアテックスファブリクスは他の防水透湿素材に比べ、圧倒的な透湿性を発揮し、
ムレないのです。
生地に水圧をかけていくと、ある時点で漏水します。この水圧を耐水圧といい、防水性能の評価基準となります。
ゴアテックスファブリクスはこの苛酷な耐水圧テストにおいて、３Kgｆ/ｃ㎡以上の高い耐水圧が実施され、どんな豪雨でも水の侵入をいっさい許しません。
この素材の特許を持っってるメーカーが地元にもありますので、皆さんよく知っていると思います。

ミリタリーオタクではありませんが、一般に利用することができる実用的な物をこのブログで紹介してみたいと思います。