趣味と写真機  

趣味や旅行の話題を中心に紹介します。

フィルムカメラの黄金時代--キャノン A-1

2007-08-04 | カメラ
 今回は1978年(昭和53年)4月に発売されたカメラロボット「A-1」を取り上げてみました。市場では、前回紹介した「AE-1」が大ヒットを続けているころこのカメラが発表されました。
このカメラは、5つのAEモードを持ち、その高度な電子化、多機能性によって、カメラ業界内外の大きな注目を集めました。

 「A-1」の5つのAEモードとは、シャッタースピード優先AE、絞り優先AE、プログラムAE、絞り込み実絞りAE、ストロボAEである。シャッター速度や絞りはカメラ側のダイアルで簡単に設定ができ、操作性にも優れた「A-1」は、マイクロコンピュータを、世界で初めて塔載していました。完全デジタル制御方式は、測光から制御まで撮影の全過程で高精度化を図れることや、表示する情報量が飛躍的に増大すること、さらに製造過程では部品のユニット化によってローコストが実現するなどの数々のメリットがありました。
AE-lに始まるAシリーズ一眼レフカメラの最高級機種で、完全デジタル制御による高度な電子カメラでした。 
 ファインダー内情報も、制御機能を明快に示す7セグメントの赤色LED表示方式を採用、設定値と制御値が同等に示される機能から、使い勝手は抜群であった。
 AE-1と同時開発のパワーワインダーAの他に、秒間最高5コマのコンパクトなモータードライブMAが用意され、このモータードライブには使い易い縦位置用のシャッタースピードボタンも付いていた。またバウンスも出来るスピードライト199Aも用意されました。ボディは、精悍な黒色塗装仕上げのみの設定でした。
完全デジタル化による多機能な制御が、メカ好きを中心とした若者に大きな支持を得る結果となりました。

 キヤノンは、「AE-1」で積み上げたカメラの自動化・電子化技術を、「A-1」によってさらに進化させ、後に登場するTシリーズや現行のEOSシリーズにいたるまで、この「A-1」で培われた先進の電子技術が生かされているようです。

CANON A-1 主要性能(キャノンホームページから抜粋)

型式 35mmフォーカルプレーンシャッター式一眼レフレックスカメラ

画面サイズ 24×36mm

標準レンズ FD55mm F1.2SSC、FD50mm F1.4SSC

マウント FDマウント

シャッター 4軸式の布幕横走行フォーカルプレーン1/1000、1/500、1/250、1/125、
1/60、1/30、1/15、1/8、1/4、1/2、1、2、4、8、15、30秒、B、X、
全速電子制御式、10、2秒の時限調節式セルフタイマー内蔵(LED点滅作
動表示)、多重露出可能 (多重露出レバーのセットによる)、レリーズ
方式は電磁式

フラッシュシンクロ X接点、ドイツ型ソケットおよびホットシュー式

ファインダー ペンタ固定アイレベル式、倍率0.83倍、視野率=上下93.4%、左右
95.3%、スクリーン中央にスプリットイメージ式距離計、その周辺に
マイクロプリズム式距離計を備えたフレネルマット式、アイピース
シャッター機能付き、サービスの対応の交換スクリーン6種完備、
*後に スクリーンは明るくシャープネス性能に優れたレーザーマット
に変更

ファインダー内情報 7セグメントの赤色LEDによるデジタル表示
(シャッタースピード、絞り値、専用スピードライト使用時の
充電完了信号、マニュアル表示他、各種の警告信号)

測光・露出制御 SPC素子使用、TTL開放中央重心平均測光/TTL絞り込み測光、
露出補正機構=±2EV、AEロック可能、AEモードはシャッタース
ピード優先式AE、絞り優先式AE、プログラム式AE、
絞り込み実絞りAE、スピードライトAE、(専用スピードライト
使用時) の5モード、モード入力はセレクターによるダイヤル
インプット方式、測光連動範囲はEV-2~18(ISO 100:F1.4)、
フィルム感度使用域はISO 6~12800(1/3ステップ)

使用電源 6Vの4G-13型酸化銀電池又は4LR44アルカリマンガン電池1個、
バッテリーチェックはボタン押しLED 点滅周期式

フィルム装填・給送 裏蓋開閉スプール差し込み式、上部レバー120度回転、
予備角30度(小刻み巻き上げ可能)

フィルムカウンター 裏蓋開放に連動して自動復帰する順算式(巻き戻し時逆算)

フィルム巻き戻し 折り畳み回転クランク式

大きさと質量 141×92×48mm、620g(ボディ)

「DAT BACK A」を取り付けた「A-1」です。



この機種あたりから「取扱説明書」は大変分厚くなり、いつも鞄に入れておき、必要なときには調べながらカメラを設定した記憶があります。残念ですがこの機種も内部のオイル切れのため「シャッター鳴き」の症状がでているものが多いようです.そのまま写すことはできますが、修理対応で直してもらえます。
腕に自身のある方は自分で給油することも可能ですが、給油ポイントを間違えると
大変です。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。