パラパラと雑誌を見ていると、素敵な言葉に出会います。
つい紹介したくなるのでお付き合い下さい。
上記タイトルで紹介した辰巳芳子さんは83歳の料理研究家さんです。
記事はこれまでにも紹介したことのある、鎌田實さんと仰るお医者さんが、この辰巳さんと共にした食事の様子を書かれていまして、その中で辰巳さんがもつ、『哲学のある料理』がどのようなものであるかを(やや難しくて分らない部分もありますが^^;)食事をした料理を紹介しながら辰巳さんの言葉を伝えているのです。
その中の辰巳さんの言葉に、
「私は人との関わりにおいては、互いに支えあうということを重んじております。ところが最近は、どうも人々が立ち向かっているように思うのです」というのがあります。
さらには鎌田さんの言葉で、『人に対してだけでなく、自分に対しても、自己主張などと言って立ち向かっている。立ち向かわなくてもいい。支え合おうと辰巳芳子は言う』と続けているのです。
いい言葉ですよね~♪
自分ひとりでは生きてはいけない、それなのにどうして他の人に立ち向かう必要があるのか、ということでしょうか?
支えあうことで自分が生きる、ということを認識する、というか、自分が生きるのではなく、よく使われる言葉で“生かされている”と“自らの命”に対して謙虚な気持ちを持ちたいものだと思います。もちろん、支えられているのは人にだけでなく、『自然』によってもですね。
ここまでで紹介したのはこの記事の結びの部分なんですけど、この部分に至る記事の中に米作りについて触れている部分がありまして、米作りはいろんな「段取り」を学ばしてくれた、それが今の日本経済の力となっている。だから、米作りは効率だけで考えてはいけない、と言っている部分もありまして、確かに今の世の中は仕事効率だけを追求するが故に、どこかひずみが多々発生しているようにも私自身も感じます。
「支え合う」ことを大切にすることで、もっと人と人との関係が滑らかになる。それが、求める効率をより上回る大きな力ともなると思うのですけど、今の経済社会はそんな甘っちょろいと思われることには否定的なんでしょうね。
しかし、それが本来の「人」の姿をなくしていっていることに早く気付いて欲しいと思いますよ。
それは、もっと「食べる」ということに(=グルメという意味ではなくて)目を向けなくてはなりませんよね。
記事の中で、辰巳さんは、
「料理をするということは、人を愛して信じることです」と仰ってます。
命を慈しむ料理をより多くの人々が手がけられるようにと祈ります、そして、私自身ももっと、料理への関心を持たなければいけないな、と思った次第です。
この前後の記事はココの雑誌の連載部分をご覧下さい。