ホリコは今…

見たり、聞いたり、感じたり、そんなものを何かに綴って残したい、そう思うこの頃です。

「谷中」路上で拾ってくれた方へ

2014-12-12 03:08:52 | 日記
12月10日(水)

午前9時30分
「○○さまですか? こちら下谷警察遺失物係です。紛失届の品物が届いております‥‥」
「はい、○○ですが、見つかったんですか?」
「はい、谷中の路上に落ちていたからと、届けてくれています。」
「‥‥‥‥‥」
何ということだろう 信じられないことが起こっていた

胸に熱いものがこみ上げてきた…


実は前日
谷中霊園内の著名人の墓地の確認に出かけた
“浅田飴”で知られる浅田宗伯の墓地がなかなか見つからない
ぐるぐる廻ってやっと発見
ついでに谷中を一回り
さあ帰ろうと、ポケットに手を入れた???パスケースがない?
コートの全てのポケットにも
バックの中を全て出してみても
無い…無い…無い…

諦めきれず、歩いてきたところを逆回り
この時期 日没は早い
それに急に寒くなってきた
浅田宗伯の墓地をさっきと同じようにぐるぐると…ただひたすら下を見て…

もう諦めようと捜すことを断念。
バスに乗り200円入れた
「お客さん、10円足りませんよ~」
そうか…バス料金は210円

浅草で降りまっすぐ浅草神社へ
お賽銭箱に100円(いつもは10円)、これ以上災難に遭いませんようにと 2礼2拍一礼
やっぱり諦めきれず雷門前の交番で紛失届け

ということで一日が終わりました。
心は、がっくりしょんぼりです。

そして明けての翌日
下谷警察署から電話があったという次第なのです。


パスケースは手元に戻りました。
「昨日の3時頃、谷中の路上で拾った方が届けてくれました。お礼はいらないと言って名前も告げなかったそうです。」
思わず涙がこぼれました。
紛失届は出したものの、戻ってくるとは全く思っていませんでした。

    パスモ、シルバーパス、お金
    すべて金めの物ばかりです。
    それを拾って届けてくれる方がいるでしょうか?
    無くした私は既に諦めていました(かなり未練はありましたが…)

ところが、警察に届けてくれた方がいたのです。
受け取った私は…感涙が…

この感動は何だろう?
無くしたものが戻ってきてとても嬉しい?
もちろんそうですが、いやいやそればかりではありません。
拾ったものをわざわざ交番に届けてくれる
そんな方がいることへの感動なのです。


今、私は、台東区観光ボランティアガイドをしています。
楽しんでいただけるよう、喜んでいただけるよう
それを生きがいに活動しています。

でも今回は、全くその逆
他の方の親切を身に受け、嬉しく、有難く、感謝の気持ちでいっぱいになっています。

ボランティア、思いやり、親切、いたわり、‥‥‥
与えるだけではない、それを受けた人の気持ちはどうなんだろう?
受ける側に立って考えていただろうか?
自身の、与えることへの自己満足だったのではないだろうか?

改めて、逆の立場を考えさせられています。


     谷中で拾って届けてくださった方
     本当に本当にありがとうございました。

















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