常用字解
白川静著
平凡社
3000円+税
第2版:2010年
目からうろこ的な漢字の解釈である。宗教的、呪術的なもの重視しすぎたと批判も、
一部間違いもあるかもしれなが、甲骨文字の解釈を取り入れた白川氏の新しい解釈、
発見はノーベル賞ものだと私は思う。
1999年に甲骨文字が発見された。
それ以前は中国人の著書「説文解字」が主な解釈だった。
特に、口を人間の口ではなくて、さい(神への祈り、祝詞を入れる箱)と解釈することで、
新しい解釈が多く生まれた。
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白川 静(しらかわ しずか、1910年4月9日 - 2006年10月30日)は、
日本の漢文学者・古代漢字学で著名な東洋学者。学位は文学博士(京都大学)。
立命館大学名誉教授、名誉館友。福井県福井市生まれ。
白川は、甲骨文字や金文といった草創期の漢字の成り立ちに於いて宗教的、呪術的なものが
背景にあったと主張したが、実証が難しいこれらの要素をそのまま学説とすることは、
吉川幸次郎、藤堂明保を筆頭とする当時の主流の中国学者からは批判され、
それを受け継いでいる阿辻哲次も批判的見解を取っている。
しかし、白川によって先鞭がつけられた殷周代社会の呪術的要素の究明は
平勢隆郎ら古代中国史における呪術性を重視する研究者たちに引き継がれ、発展を遂げた。
(ウィキペディアより)