山に癒されて…♪

ご訪問有難うございます 
自己世界の超ロ~ング日記です
気の長~い方 辛抱強~い方
笑って読んで頂けると嬉しいです

夢だった北岳 4 北岳アタック!

2019年09月27日 | 山登り 南アルプス
2019年9月15日(日)☀/☁ 北岳

北岳肩の小屋からの続きです


北岳肩の小屋の前で休む人が
活気をもたらしています
その後ろでドンと構える北岳
近いような・・・遠いような・・・

取敢えず 今日の宿を作らねば・・・
受付をして設営をします

テン場は小屋に向いて左側に下った
すぐの所に設営する事が出来ました

小屋に近い所で良かった・・・

お天気は今日の午後から下り坂予報・・・
すぐに設営に取り掛かります


 北岳肩の小屋

北岳肩の小屋テン場 東側設営



東面になるそのテン場
富士山北岳が近く見える絶景であり
風の抵抗が少ない場所でもあります

人気ですぐに一杯になるとか・・・
いいタイミングで張れた事に感謝です♪

漸くテントを張り終えて 空を見上げます

怪しげに動く雲・・・
時間は1時前・・・少し休みたい・・・
でも この雲の動き 怪しい・・・

チチも天気の事は気になっており
今日でなければ登頂は難しい
考えていたよう



行こうか・・・

はい・・・

だけど…迷いもあります・・・


気持ちは北岳にあり
だけど体は全く違うもの・・・
設営でも 動作は緩慢
普段と全く動きが違う私・・・
足を引っ張る・・・どうしよう


それを見透かしたようにチチは言う・・・


デポして登るぞ 
荷は必要以外は置いていけ

はい・・・

二つの心が私の中で喧嘩しています

チチだけ登って貰う
折角ここまで来て諦めるの!

それでも足は チチの後を追う様に
北岳へと向かいます




北岳肩の小屋の左横入り口


富士山が目の前で静かに鎮座・・・

それを見ながら 
北岳へと延びる稜線を登っていきます



 肩ノ小屋横から北岳へ
 トウヤクリンドウ
ミネウスユキソウ
 おっ! ホシガラス!



乗っけから急登は始まります
岩や石がごろつく斜面が
上へ上へと続きます

思考能力の落ちている私・・・
ゆっくりと浮石に注意しながら 
一歩一歩確認するように登ります

そんな私を笑うかのように
目の前を飛んでいくホシガラス・・・

私も羽が欲しい・・・


 標識が見えて・・・
 分岐の標識

両俣小屋分岐

やっと両俣小屋の分岐です

ハイマツ地帯の森林限界の尾根
見晴らしは十分すぎるのに 
心がついていきません・・・

身軽になったのに 体は重く
脈拍は 140を超えて 乱れ始めます

どうしよう・・・
諦めようか・・・
チチだけ登ってもらおう・・・
どうして? そこまで登りたいの・・・?
迷惑かけてまで登るのはなぜ・・・?

また 自分との無言の会話が始まります

だけど・・・本当に
どうして登りたくなるのでしょう・・・
ただ 何かに誘わて 
ただ それを求めて 
登る事をやめられない・・・

不愛想な石のごろつく地面を
無言で見つめながら ただ足を前に出して
登っていきます



 ミヤママンネングサ
 ゴロゴロ尾根 恨めしや~




一歩進んで 足が止まり・・・
二歩進んで 溜息一つ・・・
それでも目線をほんの少し上げてみると
北岳へ続く稜線が こっちだよう~と誘うよう

自分の体と相談して 
ゆっくりと ゆっくりと歩を進める
心臓の音が外まで漏れる程
鼓動は激しく打ち続けています

脈拍が140を超えるときは 
足を止めて胸を宥めるように押さえる

どうして・・・

穂高岳には 楽ではないけど登れました・・・
ここまでしんどくもなかった様に思う・・・

日本での3000m級のお山の標高は
富士山以外はドングリの背比べ程度の差

その2~3mは私にとっては
大きな差なのでしょうか・・・

泣きたいわけでもないのに が零れます・・・

何度も空を見上げて 界かな・・・と呟く

見かねたチチが 声をかけてきます


戻ろうか・・・


そのチチの後ろから
北岳が手招く・・・

・・・
・・・
行く・・・

わがままな私が チチに甘えて言う
暫く見つめたチチが言う・・・


そうか・・・
ゆっくりでいいから

うん・・・

神様・・・
どうか登らせて下さい・・・







ここを登れば・・・
あぁ・・・気が遠くなりそう・・・
あぁ・・・チチの背中が遠い・・・

山の斜面から
切り立つように動く雲が手招く

頑張れ!・・・と
そこが 北岳だ!・・・と



 山頂標識

北岳 3193m


辿り着いた・・・ 
登頂した感激よりもまず先に
脇の岩場に身を投げ出し
数分 意識がどこかに飛んだ・・・?

目を開けると 
覗き込むチチの顔がありました・・・

登ったんだよ 北岳だよ

無言のまま微かに頷く・・・
脈拍は まだ130を超えている
リズムも まだ乱れたまま

頭の中は
何かにぐちゃぐちゃに揉まれる感じ・・・
時折 嘔気が襲う
頭が痛いのか 重いのか 
気分は良くありません
だけど横になっていると 
少しは治まってくれそう・・・?

冷たい風が掛布団替わり・・・
うごめく天を仰いで一休みです







少し余裕ができて 
漸く 立ち上がる事が出来ます

蠢く雲の間から見え隠れする眺望を眺め
北岳に登ったのだという実感を味わいます



薬師岳  辻山
八本歯のコル


富士山がうごめく雲の上に鎮座・・・
存在は大きいのに
目の前に見える富士山は遠く 
小さくなっていくよう・・・

士山は 私にとって見るお山・・・
決して登る事のないお山の一つ・・・
こうして拝めるだけでも 幸せに思おう・・・

そして・・・
閉店とばかりにガスが沸き立ち
幕を閉じるように覆い始めます

さ~ 長居は無用・・・
下っていきましょう

15分ほど休んで 下るころ
ガスも早う下れ!とばかりに
覆いかぶさってきます

追われるように下っていきます




 シロバナタカネビランジ
 帰り道は真っ白け?
 ガスの動きが微妙・・・



一瞬晴れては また曇り・・・
雲の動きが大きくなって
景色はその都度 変わって見えます


 秋の装いのイワベンケイ
 下りは嘘のように早くなる
 テン場が見えてきた!


ガスの合間から見える北岳の肩
テントの数が増えているように思えます

動悸はしますが登りとは違い
まだ足取りもしっかりと下って行けます


 肩ノ小屋へ急ごう
 シラネヒゴダイ
北岳肩ノ小屋


さぁ もうすぐです♪


1時間以上かかった登りも
下りは半分ほどの時間で下って来れます

北岳の肩から山頂まで 近いのか遠いのか・・・
その時の体調で変わるのかもしれません・・・
兎に角 今宵の宿が見えて来たことに
ホッとした時でもあります

つづく


最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (山ばか夫婦の山歩)
2019-09-27 20:37:23
北岳は以前、夜叉神峠が崩落し(十数年まえ)バスが不通になった翌年行きました。
肩の小屋を通過し北岳山荘に宿泊しました。
八本歯のコルのハシゴが懐かしく思い出しました。
返信する
北岳 (のんびり夫婦の山遊び)
2019-09-27 21:22:08
nanekobi5963さん、こんばんは!
北岳、天気も良かったようで、沢山の花々と
雲の間からも秀麗富士などの眺望もと大いに楽
しめましたね。
一度だけ花の多い時期に歩いたことがあります
が、9月中旬でも多くの花に出逢えるんですね。
記憶をたどりながら、レポを楽しませていただ
きました。
返信する
山ばか夫婦の山歩様 (nanekobi5963)
2019-09-28 07:11:05
おはようございます
北岳山荘の方まで行かれたのですね
急な登りで大変ですが 小太郎尾根の稜線が素敵で
登れてよかったと思います
八本歯おコルは 雨で止めました
下山と同じ日にやはり滑落事故が起こっていたようです
でも 見晴らしは良い所で 一度は歩いて見たかったです


コメントありがとうございます
返信する
のんびり夫婦の山遊び様 (nanekobi5963)
2019-09-28 07:12:59
おはようございます

お花の時期に行かれたことがあるのですか!
二俣からの登りや 草スベリでは 
見事なお花畑になるのでしょうね
もう二度と歩けるかどうかわかりませんが
コースを変えて登ってみたいお山でした

コメントありがとうございます
返信する

コメントを投稿