(注74576):「み」「実」<子孫>
「み」を「実」<子孫>と解釈した歌については、以下の歌のファイルをご参照下さい。
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(光源氏166).橘のかをりし袖によそふればかはれる身ともおもほえぬかな
(玉鬘5).袖の香をよそふるからに橘のみさへはかなくなりもこそすれ
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******「実」=「子」(平家物語) ***************
(平家物語 源頼政1).のぼるべき頼りなき身は木(こ)のもとに 椎をひろひて世を渡るかな
(平家物語 源頼政1)C.
天に昇るべきはかないわが身は、(この謀反でともに討死した)子のもとに行こう。
椎の木<頼政>の下(もと)に落ちている、椎の実<子種>を拾うように、我が子達の首を拾いながら。
"椎柴"<喪服>を身にまとい、(平等院を流れる宇治川を)来世へと渡って行くよ。
(平家物語 源頼政2).埋もれ木の花咲くこともなかりしに 身のなるはてぞかなしかりける
(平家物語 源頼政2)B.
埋もれ木のような私は花咲くこともなかった。(しかしそれ以上に悲しいのは)
私の種実(子)である仲綱の最期(討ち死に)が哀れだったなあ。
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******「実」=「子」(紫式部集) ***************
(紫式部集54). 数ならぬ心に身をばまかせねど身にしたがふは心なりけり
(紫式部集54)C.
(夫も失い、もう若くも無く)、数多く子供が出来るわけではない(諦めてしまった)我が心。
(亡き夫には)<種=子種>を蒔かせることは出来ない。
それにしても、(<心に身が従う=身分境遇が思い通りになる>のではなく)、反対に身の上<身分境遇>に従わざるを得ない心であることよ。
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***「みのり(御法)」「みのり(実り)」「のり(紀)」**************
(紫上22).絶えぬべきみのりながらぞ頼まるる 世々にと結ぶ中の契りを
(紫上22)E.<鎮魂>
(藤原氏の無法に)絶えてしまいそうな「み(実)」<実子><血筋>。
そんな「のり(紀)」<紀氏>だけれど、一縷の望みを抱いてしまう。
宮中で代々結ばれていく紀氏の絆(血縁)を。
(花散里5).結びおくちぎりは絶えじおほかたの 残りすくなきみのりなりとも
(花散里5)D.<鎮魂>
(天皇家と)結んだ、大方の血縁は(あらかた)絶えてしまったよ。
たとえ数少ない「のり(紀)」<紀氏>であっても、「みのり(実り)」<子>を残したかった。
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「なる」を「なる(生る)」<実が生る><実る><子種が実る>と解釈した歌については、以下の歌のファイルをご参照下さい。
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(光源氏175).唐衣またからころもからころもかへすかへすもからころもなる
「孵す」<(卵を)孵す><孵化させる>
「返す」<元に戻す><新生児を(冥界に、神に)返す><堕胎する><間引きする>
「子ろ」上代東国方言<子ら>:末摘花は常陸宮の娘で「東国」を連想させる。
「(また)からころも(股から子ろも)」<股から子らも><股から子が出てくる>
(光源氏175)B.
間引きしても、股から子らが出てくる。
(冥界に)返しても返しても(堕胎しても間引きしても)
卵が孵る。子が産まれる。
股から子らが生まれて、産声が鳴り響き、成長していく。
(もうカンベンしてくれ ← 自業自得)
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詳細はこれらの和歌の解釈のファイルを御覧下さい。
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