失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「ベイビー・ベイブリッジ」 山根栄子 VS GIRL GIRL GIRL 1991年

2016-02-29 | 
Girl Girl Girl are; 桜井鉄太郎、窪田晴男、小西康陽

FM横浜の番組「ガール・ガール・ガール」から生まれた8㎝。

3人が毎週新曲を作ってきてオンエアするという修行のような番組だったらしい。

桜井鉄太郎が作った曲を3人それぞれがアレンジ。

①ベイビー・ベイブリッジ <山根栄子 VS 桜井鉄太郎> 4'28"
②ベイビー・ベイブリッジ <山根栄子 VS 窪田晴男> 4'43"
③ベイビー・ベイブリッジ <山根栄子 VS 小西康陽> 5'15"
作詞・作曲:桜井鉄太郎
元UGUISSの山根栄子をヴォーカルに迎え、横浜ベイブリッジ(1989年に完成)を題材に作られたドライブミュージック。オリジナル桜井ヴァージョンは打ち込みのリズムにゆったりしたシンセが重ねられるイントロ。夕景のベイブリッジを滑るように渡っていく車のイメージ。全体としては過剰に盛り上げない淡々とした展開だが、はっきりしない男の態度をなじるような山根さんの声がぐっとエモーショナルになる部分があって、いいアクセントになっている。

窪田ヴァージョンはなぜか救急車のサイレンから始まる。砂利を踏むような音でリズムを作っていて、いつか派手な展開になるかと思いきや最後まで薄いアレンジ。意外なことにまったくギターが入らない。山根さんのヴォーカルが最も親密なムードに聴こえる。

小西ヴァージョンはテンポを落として実際のドライブというより、夢見心地の回想シーンのような趣き。

④ベイビー・ベイブリッジ <English Version> 4'27"
作詞:山根栄子、作曲・編曲:桜井鉄太郎
桜井ヴァージョンに英語詞を乗せたヴァージョン。山根さんの英語は滑らかで、ひょっとして日本語より歌いやすいのでは?と思うほど。

山根栄子名義のミニアルバム『ひとりきりのサイレントダンス』(1992)にオリジナルの①と「ベイビー・ベイブリッジ(イングリッシュ・エクステンディッド・リミックス)」が収録されている。

定価930円、中古で100円。

残念なことに、山根栄子は2012年に亡くなっている。

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