失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「夢中にさせて」 プチ・プチ 1999年

2014-07-15 | アイドル系
Pti・Pti are; 奥田綾乃、石川友里恵、大竹香織

小学校高学年女子を中心にした大所帯グループ、PRECOCI(プレコシ)からの精鋭ユニットPti・Pti(プチ・プチ)唯一のシングル。

うしろ髪ひかれ隊とかゴルビーズとかプッチモニとか渡り廊下走り隊とかの仲間だな、大雑把に言って。このうちプッチモニはユニット名もやや似だが、プチプチのこのシングルは1999年4月、プッチモニのデビューシングル「ちょこっとLOVE」が同年11月発売なのでプチプチのが早い。つんくさんがプチプチを意識していたかどうかは分からんが、これ名曲。


①夢中にさせて
作詞:AKASAKA、作曲・編曲:真田カオル
まず、イントロのテクノ感に期待が高まる。打ち込みのリズムなんかは90年代的ではあるけど、「テクノ歌謡」と言いたくなるのは隠し味的に入ってくるピコピコのせい。小学生女子の歌唱は基本3人ユニゾン。サビでのハモリコーラスも3人で一緒につけているようだ。間奏ギターソロのあとで演奏が薄くなったところでひとりずつ短いソロがある。歌唱指導どおりに懸命に歌っている姿が目に浮かぶ、素直な歌声がいい。抑えたAメロからゆっくり階段を上がっていくようなBを経て、切なさ爆発のサビへ。恋愛感情が駆け上がっていくような上昇音階で「ハートでクリック 私の秘密開いて」なんて歌わせちゃう確信犯的な歌詞もなかなか。ローティーンの歌唱に心を揺さぶられ、まんまと製作者の狙いどおり撃ち抜かれた。♪キュッ キュッ キュルル 恋のベルが鳴る~

②恋のLucky Check
作詞:AKASAKA、作曲・編曲:真田カオル
こちらもクオリティ高いな。テンポは速め、①よりソロパートが多い。2曲ともPRECOCIのアルバム『PRECOCI BOX 1』(1999)に収録されている。

③①のカラオケ

定価1050円、中古で198円。
イメージカラーはピンク。中央はプリクラ風シール集、ファイル穴付き。右はいろいろ告知チラシ(応募券付き)。


プチプチ後の3人は…

奥田綾乃はソロシンガーとして2001年~2002年の間に3枚のマキシシングルをリリース。現在サイバーエージェントでamebaのお仕事をしているようだ。

石川友里恵は、同じくプレコシ出身の柿沼亜里沙、山崎未来とともにヒップホップ・トリオ「YA-KYIM」のYurieとして2005年再デビュー。シングル9枚、アルバム6枚くらいを残し、2012年に解散した。

大竹香織はソロアルバム『おもちゃ箱』(2004)を残している。アルバム紹介に「女子中高生ユニットbLincのメンバーとして活躍中」とあり、アルバム全7曲中2曲はbLinc名義になっている。

と、意外にも3人とも音楽活動の続きがあった。



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2 コメント

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Unknown (パクちゃん)
2015-06-04 07:59:45
プレコシのアルバム持ってます。80年代から活動する寺田創一がリミックスした曲もナイス。
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いいですよねー (nakamura8cm)
2015-06-05 18:01:05
これは本文で語っているとおり大好きな曲です。
2曲ともいいからアルバムも期待できそうですね!
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