「ナイスチョット」 黒田アーサー＋長保有紀、夜も一生けんめい'S（逸見政孝・杉本彩） 1991年

黒田アーサー＋長保有紀のデュエットソングを、日テレバラエティ番組企画でカヴァー。

左がオリジナル、黒田長保組。1991.8.21発売。

黒田アーサーの2ndシングル。デビュー作はソロシングル「Angel Baby」(1986)アナログのみ？前回のダンプ松本とのデュエットが最後の作品。

長保有紀は1985年デビューの演歌歌手。このデュエットシングルは8th「虞美人草」のあとにリリースされたが、オフィシャルはもちろん、Wikiでもカウント外。この直後の9th「惚の字傘」がヒットし、翌年の紅白に出場している。紅白歌手にとってはちょっと触れてほしくない過去なのかも。


①ナイスチョット〈ポップス編〉
作詞：長戸大幸、作曲：織田哲郎、編曲：明石昌夫
ギターがうなるイントロ、ドラムとオーケストラルヒットがうるさい！このアレンジが「ポップス」なのかねえ。曲は男女デュエットの定番、ムード歌謡調。男女交互に一節ずつ→ユニゾンを繰り返し、最後の最後でちょっとだけハモる。素人にも優しい宴会ソングを狙ったが私の知る限りヒットした形跡はない。タイトルとジャケで想像されるとおり、ゴルフネタをふんだんに盛り込んだ男女の駆け引きソング。ゴルフよく知らないので今ひとつ笑えないが、苦しいダブルミーニングを駆使しているようにみえる。当然歌唱をリードするのはプロシンガー長保さん。アーサーも腕自慢の素人レベルはクリア。トータルであんまり冒険のないデュエットになった。

②①のカラオケ（メロ入り）
カラオケでお馴染み、薄い音のキーボードでなぞる歌メロ入り。8月リリースで忘年会シーズンにはちょっと早いが、ゆっくり練習して年末に備えてね、という配慮か。

③ナイスチョット〈歌謡曲編〉
編曲：寺尾広
アコーディオン＋サックスのイントロにからむ女性コーラス。まあ「歌謡曲」のイメージかな。リズムも①ほどうるさくなくて落ち着く。こっちのほうをメインにすべきでは？今さら言っても始まらないが。

④③のカラオケ（メロ入り）


定価930円、中古で21円。
顔写真をはめ込んだ二頭身のイラスト。これは安い、安すぎる。でも内容に相応しい！


右が夜も一生けんめい'Sによるカヴァー。1991.9.25発売。約一カ月後ということはほぼ同時進行で企画が進んでいたのだろう。日テレの音楽バラエティ「夜も一生けんめい。」の司会者逸見政孝とアシスタントの杉本彩のデュエット。カップリングには同番組レギュラーだった岩本恭生によるひとりモノマネメドレーヴァージョンを収録。


①ナイスチョット　歌：夜も一生けんめい'S（逸見政孝 & 杉本彩）
編曲：池田大介　
逸見政孝はフジテレビ時代に「眼鏡をはずした恋」で歌手デビュー。その後1990年に初8㎝「流星のごとく」、そしてこのデュエットシングルが3枚目にして最後の作品となった。杉本彩は1988年デビュー。6th「ゴージャス」と7th「輝いてて…」の間。
アレンジは黒田長保ペアの歌謡曲編に近い仕上がり。全体に安っぽい場末感を狙っているのだろう。逸見政孝の歌い出しにビビる。直立不動でガッチリマイクを握る姿が想像できる実直歌唱。昔のアナウンサー声だなあ。杉本さんはシンガーとして活躍中だけあって余裕のお色気ダダ漏れ状態。ただし今ほど魔女っぽくなくてカワイイ雰囲気も残っている。人気者ふたりのいい感じのミスマッチで、ヒットしてもよかったのにね。

②イミテーション・ナイスチョット　歌：夜も一生けんめい'S（岩本“ガンちゃん”恭生）
編曲：寺尾広　
オリジナルの歌謡曲編をアレンジした寺尾さんがこっちにも登場。攻めのビートでモノマネメドレーを盛り上げる。司会の高橋圭三が歌手を紹介。出だしは得意の沢田研二。西城秀樹、谷村新司と続きサビは再び沢田研二に戻る。2番はこちらも十八番、布施明から。玉置浩二、桑田佳祐、和田アキ子、吉幾三、サビは布施明。沢田・布施の完成度を１０とすれば、桑田佳祐は３くらいか。結構ムラがある。

③①のカラオケ

④②のカラオケ
こちらは高橋圭三（のモノマネ）の歌手紹介だけ残したカラオケ。これをバックに歌うのはハードル高いな。

定価900円、レンタル落ち50円。
小指を絡める男女のうしろ姿。この腰つきと美脚はどう見ても杉本彩。そうなると右は逸見さんでない理由はないだろう。裏ジャケは杉本さんがこっちを向いている（が、やっぱり顔から下のみ）。うしろのほうに谷村新司に扮した岩本恭生がいる。


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