失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「Harbour Light Memories」 河合奈保子 1988年

2014-01-25 | アイドル系
河合奈保子の30thシングル。

1987年の26th「ハーフムーン・セレナーデ」からつづく自作曲シングル第5弾。曲は書くけど、詞はあんまり書かない。2006年にはピアノ作品集をリリースしたりしてる。「けんかをやめて」当時からピアノ弾いて歌うシーンもあったし。

①Harbour Light Memories 神戸ポートピアランド・イメージソング
作詞:公文健、作曲:河合奈保子、編曲:小林信吾
リアルタイムではとくに上手いとは思わなかった。今聴いてもどっちかというと一本調子系ではある。しかしまりやさんが「けんかをやめて」のライナーで「表現力豊かな歌手」と評するのを読むと、それはそれで納得。清純派だけどダイナマイト系キュート。その上これだけ歌えれば、そりゃ文句なしのトップアイドだわ。
レジャー施設のテーマ曲らしく、軽快なビートに煌びやかなシンセがかぶるアレンジ。オールディーズテイストの曲はキャッチーで、奈保子やるなと思わせる。他の自作シングルは歌いあげ系バラードが多いので、自分で書いてこのキラキラアイドルっぷりはなかなか貴重。
作詞の公文健は、阪急電鉄社長、宝塚音楽学校名誉校長などを務めた小林公平のペンネーム。宝塚でも作詞家として活躍したらしい。神戸ポートピアランドの経営が阪急だった縁で起用されたのだろう。詞は失恋もので、意外と後ろ向き。ひとりで観覧車のっちゃったりね。「できるなら もう一度 Someday 帰りたい」なんて歌謡曲らしい唐突な英語まじりでも、歌ってしまえばそんなに流れは悪くない。
2006年に閉園した神ポーに想いを馳せれば、また味わい深いというもの。

②GT天国
作詞:吉元由美、作曲:河合奈保子、編曲:高橋千治&NATURAL
さらに速いビートに乗せてガシガシ歌う奈保子の声の張りが素晴らしい。横浜を舞台にした米兵との短い恋。「みんなどこに消えてったの」と嘆くけれど、曲が元気過ぎてまったく湿っぽさはない。ジルバのスペルって「Jitterbug」なんだ。

定価1000円、中古で210円。
奈保子24歳、素材を十分に活かした美麗ジャケット。


kahoを聴いてみた。まったくお母さんの声と共通点のない低音にまずビビる。14歳か…歌上手いね。日本語ネイティブじゃない感じがひしひし伝わる発音のクセが気になる。「第二の宇多田ヒカル」と言われ続ける運命から逃れられるか?百も承知でこの世界に入ったのだろうけど、大変そうだな。


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