昨日の記事の続きです。
何故筋肉をゆるめたほうが良いのか?
股関節など身体の各関節運動が行われる際、運動に直接関与する筋肉とその運動にブレーキの役割を行う筋肉の二種類があります。前者を主動筋、後者を拮抗筋と呼びます。
歩くときの股関節の動きでいうと、足を前に進める時(股関節屈曲運動という)の主動筋は腸腰筋や大腿四頭筋(腿の前面の筋肉)、拮抗筋はハムストリングス(腿の裏面の筋肉)となります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/ae/3fe4c439fa6099e210e94121fab0cee6.jpg)
腸腰筋。みぞおちの高さに位置する胸椎12番から腰椎から起こり、大腿骨の小転子という部分に付着しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/68/07d6b94e6119350ad989574801487718.jpg)
大腿四頭筋は大腿直筋、中間広筋、外側広筋、内側広筋の4つの筋肉で構成されている。大腿直筋のみ腸骨(骨盤)の前面から、他の三筋は大腿骨から起こり、膝蓋骨(膝のお皿)を介して頚骨に付着する。写真は大腿直筋を取り除いた状態。ハムストリングスは大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋から構成される。坐骨結節から起こり、頚骨の外と内側に付着する。
ちなみに足を進める際の股関節運動を例に出しましたが、この関係はどの関節でも関与する筋肉が役割を負っています。また股関節の例で言うと足を後ろにする(股関節伸展運動)際には腸腰筋・大腿四頭筋が拮抗筋、ハムストリングスが主動筋と役割が逆になります。
で、本題に入りますが運動のパフォーマンスは分かり易くいうと身体全体の各主動筋と拮抗筋の差によって異なります。仮に例えるなら、筋肉が最大に緊張している状態を100%とした場合、
一般人 主動筋 80% 拮抗筋 76% 差 4%
プロ選手 主動筋 65% 拮抗筋 30% 差 35%
といったところです。股関節症や慢性的な身体の痛みなどを抱えている方の場合、
主動筋 90% 拮抗筋 88~89% 差 1~2%
といった具合です。こういう状態で前回述べたように筋トレをしたとしてもパフォーマンスの数値からみても効果が低いです(とはいえ全く動かさないほうが良いというわけではありません、あくまでも筋トレの場合です)。
ですので深圧やボールほぐしなどでゆるめることがとても大事です。硬い部分をとことんほぐし、ゆるめることで主動筋群と拮抗筋群の緊張を取り、日常生活上の動作がスムーズに行えるようにパフォーマンスを向上させましょう!
ゆるむシリーズはもうちょっと続きます。
何故筋肉をゆるめたほうが良いのか?
股関節など身体の各関節運動が行われる際、運動に直接関与する筋肉とその運動にブレーキの役割を行う筋肉の二種類があります。前者を主動筋、後者を拮抗筋と呼びます。
歩くときの股関節の動きでいうと、足を前に進める時(股関節屈曲運動という)の主動筋は腸腰筋や大腿四頭筋(腿の前面の筋肉)、拮抗筋はハムストリングス(腿の裏面の筋肉)となります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/ae/3fe4c439fa6099e210e94121fab0cee6.jpg)
腸腰筋。みぞおちの高さに位置する胸椎12番から腰椎から起こり、大腿骨の小転子という部分に付着しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/68/07d6b94e6119350ad989574801487718.jpg)
大腿四頭筋は大腿直筋、中間広筋、外側広筋、内側広筋の4つの筋肉で構成されている。大腿直筋のみ腸骨(骨盤)の前面から、他の三筋は大腿骨から起こり、膝蓋骨(膝のお皿)を介して頚骨に付着する。写真は大腿直筋を取り除いた状態。ハムストリングスは大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋から構成される。坐骨結節から起こり、頚骨の外と内側に付着する。
ちなみに足を進める際の股関節運動を例に出しましたが、この関係はどの関節でも関与する筋肉が役割を負っています。また股関節の例で言うと足を後ろにする(股関節伸展運動)際には腸腰筋・大腿四頭筋が拮抗筋、ハムストリングスが主動筋と役割が逆になります。
で、本題に入りますが運動のパフォーマンスは分かり易くいうと身体全体の各主動筋と拮抗筋の差によって異なります。仮に例えるなら、筋肉が最大に緊張している状態を100%とした場合、
一般人 主動筋 80% 拮抗筋 76% 差 4%
プロ選手 主動筋 65% 拮抗筋 30% 差 35%
といったところです。股関節症や慢性的な身体の痛みなどを抱えている方の場合、
主動筋 90% 拮抗筋 88~89% 差 1~2%
といった具合です。こういう状態で前回述べたように筋トレをしたとしてもパフォーマンスの数値からみても効果が低いです(とはいえ全く動かさないほうが良いというわけではありません、あくまでも筋トレの場合です)。
ですので深圧やボールほぐしなどでゆるめることがとても大事です。硬い部分をとことんほぐし、ゆるめることで主動筋群と拮抗筋群の緊張を取り、日常生活上の動作がスムーズに行えるようにパフォーマンスを向上させましょう!
ゆるむシリーズはもうちょっと続きます。