スポーツエトセトラ

スポーツ(主に野球・ラグビー)に関するさまざまな資料やデータをご紹介していくブログです。ぜひお楽しみください。

春季高校野球関東大会 千葉県勢成績(1958年~1963年)

2020-04-25 08:39:55 |  春季高校野球関東大会千葉県勢成績
今回は、過去の春季高校野球関東大会における千葉県勢の成績を紹介するシリーズの第2弾です。



対戦校の都県の横にある数字は、その地区の順位です。
黄色は優勝、鼠色は準優勝を表します。

58年は前年の秋、春と県大会2連覇を果たした銚子商が初優勝。
決勝では日大一を相手に、延長12回の死闘を制しての制覇でした。
また、これが千葉県勢初の春季関東大会優勝となります。
この夏の甲子園、第40回記念大会のため1県1校が甲子園に出場できることになりました。
そのアドバンテージを活かして銚子商が優勝を果たし、夏の甲子園初出場を決めています。

59年は木更津一(現・木更津)が初戦敗退。

そして60年は長生一(現・長生)が5年ぶりに出場。
大正15年、第12回大会から参加している伝統校ながら甲子園経験ゼロ、
まったくの無名校ゆえダークホース的存在でしたが、あれよあれよという間に決勝へ。
強豪・桐生を下し見事関東ナンバーワンに輝きます。
このときの主砲・宮原務本はプロに進み、東映などで活躍しました。

61年は、この年の夏に甲子園に出場する銚子商が1勝。

62年は6年ぶりの出場となった千葉商が大躍進。
初戦でセンバツ準優勝の日大三、準決勝で選抜優勝の作新学院と強豪を連破。
決勝では敗れたものの、準優勝に輝いています。

この年の千葉商はエース・高橋重行、内野手の鴇田忠夫、江田昌司と2年生3名がのちにプロ入り。
高橋は大洋のエースとして活躍、121勝をマークしています。

63年はホスト県のため3校が出場。県営(千葉寺)で挙行され、県大会1位の習志野、2位の銚子商と、
準決勝で銚子商に敗れた千葉商が地元・千葉市代表として推薦で出場しています。
初出場の習志野は初戦、2年ぶりの銚子商は2回戦で敗れていますが、
2年連続の千葉商が前年に引き続き快進撃。

前年のエース・高橋が中退して大洋入りしたものの、代わって仁礼豊がエースとなり、
鴇田、江田のクリーンナップも健在で、連続での準優勝と相成りました。

次回は1964年~1971年となります。

春季高校野球関東大会 千葉県勢成績(1949年~1957年)

2020-04-24 08:51:04 |  春季高校野球関東大会千葉県勢成績
今回からは新シリーズとして、過去の春季高校野球関東大会における
千葉県勢の成績について紹介します。



対戦校の都県の横にある数字は、その地区の順位です。
銅色はベスト4、鼠色は準優勝を表します。

本来ならば、現在は関東大会進出に向けた春の県大会がたけなわというところですが、
今回は残念ながら県大会、関東大会ともに中止となってしまいましたね。
気を取り直して、過去の大会について振り返っていきましょう。

高校野球は1948年の秋から、全国を9地区に分けた大会が行われるようになり、
春季の関東大会はこの1949年からスタートすることになります。
秋季大会は途中から東京が離脱しますが、
春季大会は関東の1都7県すべての地区の代表校が
参加する形となり、現在に至ります。

センバツへの出場権がかかった秋と違って、春は注目度がどうしても低くなり、
夏に向けた前哨戦、という意味合いが強くなりますね。

さて、第1回は栃木県で開催されましたが、前年夏の甲子園代表校で
春の県大会を制した成田がベスト4に進出。
翌50年は地元・千葉(千葉県営=千葉寺)開催となりましたが、
千葉商がベスト4進出とかろうじてホームの意地を見せました。

51年から53年までは安房一(現・安房)、船橋(現・県船橋)、銚子商と3年連続で初戦敗退。
54年は千葉一(現・県千葉)が久しぶりの県勢勝利を飾るも、またしてもベスト4止まり。
55年は長生一(現・長生)が初出場も、初戦で敗れています。

52年から、開催地は3校が出場できるようになりました。
6年ぶりの地元開催(千葉市営、千葉公園球場)となった56年は、
県大会で優勝した銚子商、準優勝の千葉商、
そして第3代表として地元・千葉市の関東が推薦の形で出場。
関東は県大会では1回戦で敗れており、当時は3位決定戦は行われなかったようです。

しかし、3校ともそろって初戦敗退と、残念な結果となってしまいました。
ちなみに千葉商を下した早実のエースは、入学したばかりの、あの王貞治投手です。

ここまで甲子園がかからない大会ということもあってか、
パッとしない成績が続いた千葉県勢。
横浜平和球場で行われた57年の大会では、銚子商が2勝して初の決勝進出。
センバツ帰りの甲府工に屈しはしたものの、ようやく満足のいく結果を残しています。

次回は1958年~1963年です。

高校野球千葉大会 年度別ベスト8進出校(1973~1977年)

2020-04-23 08:54:44 | 高校野球千葉大会年度別ベスト8進出校
過去の高校野球千葉大会のベスト8を紹介するシリーズ。久しぶりの投稿となります。
今回は1973年~1977年です。



夏の甲子園、74年と75年、2年連続甲子園全国制覇。千葉県高校球界にとって、まさしく黄金時代。
最良の時代であったといえるでしょう。

またこの5年間、いずれも秋季関東大会で上位に進出し、センバツ出場を果たしています。
この時代の出場枠は関東が2~3、東京が1~2。
つまり、関東大会で最低でもベスト4に進出しなければ、出場権は勝ち取れませんでした。

ちなみにセンバツの重要な選考基準となる秋季関東大会への出場枠は、
76年までが1県1校(地元開催時のみ2校)。
最低でも1勝しなければなりませんでした。
千葉県勢の関東大会のこれまでの全成績については、いずれ書きたいと思います。

また甲子園に出ているのは、銚子商、習志野、千葉商のみ。
古屋英夫のいた木更津中央、石毛宏典を擁した市銚子など
‟惑星”がこれら強豪を追い詰めるも、あと一歩甲子園に届きませんでした。
このような強豪同士によるしのぎあいが、千葉のレベルアップにつながったのでしょう。

千葉県勢3連覇を狙った76年の夏、銚子商はベスト8で優勝した桜美林に敗れます。
ベスト8入りした63年以降、ほとんど毎年甲子園に歩を進めていた銚子商ですが、
それからしばらく遠ざかることとなります。
そして、77年夏の代表校・千葉商は県勢では5年ぶりに初戦敗退。

74年にそれまでの茨城との東関東大会から独立し、
代表校を単独で甲子園に送り出せるようになったほか、
77年には参加校が100を突破。
全国屈指の激戦区となる一方、有力選手の分散化が進み、
その後はなかなか甲子園で勝てなくなるようになります。

2020年千葉県出身プロ野球選手一覧(パ・リーグ編)

2020-04-22 08:23:59 |  2020年千葉県出身プロ野球選手一覧
今年度のプロ野球界に選手登録(支配下・育成含む)されている
千葉県出身者の一覧を紹介するシリーズの後編。
今回はパ・リーグ編です。(楽天・山下を含めた修正版です)



背番号の隣の◎は新人、出身高校の隣の★は甲子園経験者です。
色がついているのは育成選手となります。

データ元は『12球団全選手カラー百科名鑑』(廣済堂出版)。
この本は出身地が都道府県だけでなく、市町村まで掲載されています。

さすがに千葉に本拠地を置くロッテを有するだけあって、人数は28名と
セ・リーグのほぼ倍の数となっています。

また、だいたい各球団に必ず千葉県出身の主力選手がいる感じですね。
また28名中22名が県内の高校出身であることも、セとの違いを浮き彫りにしています。
甲子園経験者は県外の高校出身者が多数を占める、というのはセとあまり変わりませんね。

ちなみに、もっとも千葉県出身選手の在籍選手が多いのは、実はロッテではなく日本ハムです。
鎌ヶ谷にファームの本拠地があるせいか、スカウティングの目が行き届きやすいのか。

実はドラフト制以降、千葉県の高校出身者をもっとも多く入団させているのも日本ハムです。
こちらのデータについては、おいおい触れていこうかと考えています。

2020年千葉県出身プロ野球選手一覧(セ・リーグ編)

2020-04-21 09:36:15 |  2020年千葉県出身プロ野球選手一覧
今回は少々趣向を変えまして、今年度のプロ野球界に選手登録(支配下・育成含む)されている
千葉県出身者の一覧を紹介しようかと思います。

まず前編はセ・リーグ編です。



背番号の隣の◎は新人、出身高校の隣の★は甲子園経験者です。

ちなみにデータ元は『12球団全選手カラー百科名鑑』(廣済堂出版)です。
この本は出身地が都道府県だけでなく、市町村まで掲載されています。

掲載基準は、出身中学の所在地(中学が私立の場合は卒業した小学校)です。
五十嵐亮太は北海道生まれですが、小学校卒業時は千葉市在住でしたので含めています。
そこで、この本で千葉県出身となっている選手を調べ、一覧としました。

もともと子供のころから本書のファンで、千葉県出身選手一覧を毎年作っていました。
私が小学生の頃は30名前後でしたが、現在はロッテのように千葉県に本拠を置くチームができたこと、
また育成制度が導入されたこともあり、最近は増加傾向にあります。

今季、セ・リーグでプレーする千葉県出身者は15名。全員が支配下登録選手です。
ヤクルトが6名と、比較的千葉出身のスカウティングに意欲があるようですね。

気になるのは、他県の高校出身者が多いことですね。15名中9名と過半数に上ります。
そのうち6名が甲子園出場経験者です。
関東一は江戸川区で近隣ですので止むをえませんが、
日大三、横浜、さらには宮城の仙台育英と、必ずしも近くない地域の高校に
進学している選手が目立ちます。

こうした優秀な中学生の他県への流出が続いていることが、
千葉県勢が甲子園で44年間も優勝旗から遠ざかる原因となっているのかもしれません。

その中では、勝浦出身の丸の存在がひときわ目立ちます。高校時代から知られた存在ですが、
プロでも順調に育ち、広島、そして巨人のクリーンナップとして強打を見せています。

セは全体的に若手が多いですが、坂倉や石橋など将来性の高い選手が多く、楽しみですね。
次回はパ・リーグです。