スポーツエトセトラ

スポーツ(主に野球・ラグビー)に関するさまざまな資料やデータをご紹介していくブログです。ぜひお楽しみください。

高齢でプロ野球入りした選手ランキング(1位~25位)

2020-05-05 08:44:24 | 高齢でプロ入りした野球選手一覧
「高齢でプロ野球入りした選手ランキング」のシリーズ最終回は、1位から25位です。



全員が28歳以上でプロ1年目を迎えています。
入った時点ですでに中堅、ベテランに片足突っ込んでいる感じですね。
ただマイケル中村多田野数人はメジャー経由ですので、別格です。
ともに日本ハムというのが面白いですね。

さて、私が高齢プロ入り選手に興味を持ったきっかけ。それは、ランキング1位である市村則紀です。
当時は子どもでしたが、若手選手と言えば20代というイメージがあったため、
「こんなおっさんみたいな年で、よくプロの世界に飛び込めるなあ」という感じを受けました。
その時点で確か「子連れ」だったと思います。
プロでは即戦力の左の中継ぎとして、1年目から44試合に登板するなど期待に応えています。

竹下慎太郎も30歳越えでのプロスタートでしたが、
こちらも左の中継ぎとして1年目から積極的に起用され、53試合に登板するなど
オールドルーキーとしてチームの期待に応えています。

三瀬幸司も同じく左のセットアッパー。1年目から55試合に登板するなど、フル回転でチームに貢献。
セーブ王と新人王に輝く、華々しいデビューを飾りました。
その後も中継ぎとして11年間、しぶとく投げ続けています。

以上の3名はいずれもサウスポー。
左ですぐに一軍に通用しそうだと判断されると、年齢に関係なく起用されるようですね。

立石尚行も思い出深い投手です。高校時代から有名で、NTT関東でも長いことエースとして活躍。
当時、都市対抗の千葉予選をよく見に行ってましたが、たいてい先発で出てきましたね。
NTT東日本への統合に伴う廃部によりプロ入りとなりましたが、それがなければ最後まで社会人だったでしょう。
プロでも9年間、先発にリリーフにと頑張っていました。
年齢の割に右サイドから勢いよく押し込むような、若々しいピッチングだったのがよかったのかもしれません。

野手では草野大輔が印象に残ります。
社会人では小柄ながら好守・強打の内野手として長く活躍していました。
プロでも4年目の09年に、クリーンナップに座り打率3割をマーク。
抜群の打撃センスを活かし、草創期の楽天にあってチームを支えました。

沖原佳典は立石とチームメイトで、三拍子そろった安定したプレーが魅力の内野手でした。
阪神、楽天ではレギュラーにあと一歩のところまで迫りましたね。

ここに出ているほとんどの選手は、妻子持ちでのプロ入り。
勇気ある決断が迫られたと思いますが、
それだけに覚悟を決めていたのでしょう。
年齢を感じさせない、印象的な活躍を残した選手が多かったように思います。

今回でのこのシリーズも終了です。
若いころからコツコツ記録してきたデータが日の目を見ることができ、
個人的には満足しています。

高齢でプロ野球入りした選手ランキング ドラフト外編

2020-05-04 08:44:45 | 高齢でプロ入りした野球選手一覧
「高齢でプロ野球入りした選手ランキング」のシリーズ。
今回は番外編として、ドラフト外で入団した高齢プロ入り選手を紹介します。



以前にも記しましたが、この表は20年以上前に作成したものです。
一軍でのプレー経験がある選手に絞ったものだったと思いますが、
ドラフト外入団選手は調査が非常に難しく、自分でもどうやって調べたのか思い出せません。

抜けている選手がいる可能性がありますが、
図書館などで調べる機会が持てない時期ですので、ご了承いただければ幸いです。

さて、ドラフト外入団から一軍昇格を勝ち取ることは、並大抵のことではありません。
現在の育成選手で支配下登録される割合を見れば(これは個人的に調査しようと思っています)、
ご理解いただけるかと思います。

また、どうせ一軍に抜てきするなら同じドラフト外でも、伸びしろのある若い選手を起用するでしょう。
年齢の高い選手を使う場合、着実に成果が見込めるドラフト上位組を優先するでしょうから。

そのため、表に掲載されているのはわずか13名。
野手は6名ですが、いずれもレギュラーには届きませんでした。
一発長打が魅力の島田茂が、あと一歩に迫ったくらいですね。

堀場英孝高浦美佐緒は経験が問われるキャッチャーということもあり、
またそれぞれ六大学や名門社会人チームで主力として活躍するなど、
アマ時代のキャリアを買われたようで、それなりに起用されていました。

青島健太は大学時代こそ花形スターでしたが、プロでは今一つ。
目立ったのは引退後、タレントやキャスターとしてでしたね。
10数年前に一度、仕事でお会いしたことがありますが、
非常に物腰が柔らかく、さわやかかつ丁寧な対応をしていただいたことを覚えています。

余談ですが、大田勇治は10代の頃、たまたまできたばかりのマリンに遊びに行ったとき、
行われていた試合(おそらく関東選抜リーグ?)で超特大アーチを放ったのを見た覚えがあります。
パワーはかなりのものがありましたが、一軍では遠かったですね。

投手では、この表を見る限り松沼博久の記録が飛び抜けています。
西武の黄金時代を支えた技巧派のアンダースローです。
ただ、本来ならドラフト上位候補であったところ、弟・雅之とのセットでのプロ入りとなったため、
実力や知名度不足でドラフトにかからなかったわけではありません。別格と考えた方がいいでしょう。

松沼以外では、山本和男大町定夫
「山口県出身、新日鉄光コンビ」がそこそこ頑張っています。
個人的に「下手投げ」の投手というものを初めて認識したのは、巨人戦で投げていた大町でしたね。
本来なら阪急の山田久志なんでしょうが、当時はパの試合を見る機会は少なかったですから。

小嶋正宣は1年目だけ6勝をマークしましたが、
翌年以降は与えられる登板機会が減少していきます。
若手にチャンスを奪われた格好ですが、そこが高齢入団の悲しいところですね。

次回はいよいよシリーズラストとなる、1位~25位の紹介です。

高齢でプロ野球入りした選手ランキング(26位~50位)

2020-05-03 09:55:54 | 高齢でプロ入りした野球選手一覧
昨日よりブログ名を『データで探る野球史』に改めました。
調査手段が限定される中、スポーツ史全般を取り上げる余裕が今のところないためです。

さて、今回は「高齢でプロ野球入りした選手ランキング」シリーズの4回目、26位から50位です。



ドラフト会議は10~11月に開催されるため、
この表の中には1年目のシーズン中に、28歳の誕生日を迎えた選手も複数います。

NPBによると、昨年引退したプロ野球選手の平均年齢は28.2歳だったそうです。
2019年戦力外/現役引退選手の進路調査結果
表に挙げた彼らと同期で、高卒と同時にプロ入りした選手の中には、
ともにプレーをする前に球界を去った者も少なくないことでしょう。

結果を残している選手が比較的多いことも目を引きます。
1年目から主力として期待されてのプロ入りであったことが伺えますね。

社会人野球を代表するような選手の名前も多く、
豊田次郎大久保秀昭あたりはドラフト指名時、「今さらプロ?」と思ったものです。
メジャー帰りのマック鈴木(鈴木誠)は、
一度は日本のプロでやりたいという想いがあったのかもしれません。

さて、投手で目立つのは阪神で中継ぎエースとして活躍した福間納
西武でローテーションの一角として活躍した新谷博
先発、リリーフともにこなした三井浩二
日本ハムで左のエースを担った武田勝あたりでしょうか。

野手では守備要員として重宝された原井和也、しぶといバッティングが光った佐藤真一
強打の外野手として新人王を獲得した熊野輝光、走攻守三拍子そろった外野手の谷木恭平
勝負強い打撃でチームに貢献した下山真二などが目立ちます。

いずれも、アマチュアの世界では都市対抗などの大舞台やアマチュア日本代表として、
堂々たる実績を残した選手ばかり。
満を持して臨んだプロの世界でも、アマでのキャリアに対する期待通りの結果を残した、
と言っても過言ではありません。

この表に名を連ねる現役の比嘉幹貴(オリックス)、山中浩史(ヤクルト)ともに
年齢的には立派なベテランです。
すでにピークは過ぎていますが、先達に倣ってまだまだ頑張ってほしいですね。

高齢でプロ野球入りした選手ランキング(51位~75位)

2020-05-02 08:29:56 | 高齢でプロ入りした野球選手一覧
「高齢でプロ野球入りした選手ランキング」の3回目は、51位から75位です。
このあたりから、27歳でプロ1年目を迎える選手がメインとなります。



野手で目に付くのは川端崇義です。
1年目にいきなり規定打席に到達、114安打を放ちましたが、
2年目に故障で不振に陥ると、以降はレギュラーに届かず。
年齢のカベには勝てなかったという印象です。

真喜志康永は堅守の内野手。
遅いプロ入りだったため現役生活は長くはなかったものの、
引退後はコーチとして1度もユニホームを脱ぐことなく、現在に至ります。

投手では西川慎一
近鉄、阪神では左殺しの中継ぎを任されました。
98年には61試合に登板しています。現役生活11年と、息の長い投手でしたね。

渡辺正和はプロ入り後しばらくは低迷しますが、
34歳となった00年に突如60試合に登板するなど、
左のセットアッパーとしてブレイク。異例の遅咲き選手です。

古賀正明は長身の右腕で、
74年の阪神ドラフト1位を蹴ってのプロ入り。
1年目にいきなり11勝をマーク。その後も4球団を渡り歩き、
交流戦がない時代では異例の「全12球団から勝ち星」をマークしています。

渡邉恒樹は新規参入を果たしたばかりの
楽天から指名を受けた「一期生」。
3年目には65試合に登板するなど、左のリリーバーとして活躍しています。

岩下修一は1年目に44試合に登板するも、
2年目に大病を患い一時マウンドから離れます。
翌年には見事病を克服して、一軍に復帰。引退後は打撃投手を務めています。

この表の中での実績という点では、神部年男が一番でしょう。
現役時代は左の先発として活躍しており、弱小チームであった当時の近鉄にあって、
4度の二ケタ勝利をマークするなど奮闘しています。

続くのが攝津正です。
右のセットアッパーとして1年目にいきなり70登板、最優秀中継ぎに輝きます。
すると3年目には先発に転向。12年には17勝をマークして沢村賞を受賞するなど、
球界を代表する投手として活躍しました。

唯一の現役選手は井納翔一
2年目には二ケタ11勝をマークすると、
その後もDeNAの先発ローテの一角に座り、現在もチームに貢献し続けています。

次回は26位から50位です。

高齢でプロ野球入りした選手ランキング(76位~100位)

2020-05-01 08:43:39 | 高齢でプロ入りした野球選手一覧
「高齢でプロ野球入りした選手ランキング」の2回目は、76位から100位です。
101位~122位


※★は現役選手を表します。

この表に出ている選手の大半は、26歳でプロ生活をスタート。
さすがに若手とはいいがたい年齢ですね。

さて、野手で目を引くのは、引退した選手の中でいうと中島輝士ですね。
オリンピック日本代表の4番で、即戦力の長距離砲として鳴り物入りでのプロ入りでした。
金属バットの影響か、思ったほどの成績は残せませんでしたが、
それでも3割近く打った年もありましたし、光るところは見せてくれています。

鷹野史寿は近鉄ではレギュラーには届きませんでしたが、
新球団・楽天の1年目は貴重な戦力として、積極的に起用されていましたね。
岡村隆則は代打や守備固めなどで、西武黄金時代の前半期、
バイプレーヤーとして支えていました。

投手に目を移すと、まずは岡本真也(真哉)です。
佐藤工務店を皮切りに、入部したチームが次々と休廃部になるなど
「流れ者」と呼ぶにふさわしい野球人生でした。
プロでは息が長かったですね。
中日、西武ではセットアッパーとして、日本一に貢献しています。

藤井政夫(将雄)は現役中に逝去したたため、
引退年齢は亡くなった年齢となります。
中継ぎとして、ダイエーの初優勝の原動力の一人となりました。
病気にならなければ、30代後半まで現役を続けられたのではないでしょうか。

現役選手はこの中では8名。
渡辺直人は14年目、今年で40歳の大台となります。
黎明期の楽天の主力として活躍し、出場試合数も1000試合を突破。
高齢入団のハンディをものともせず、堂々たる成績を残しています。

祖父江大輔は1年目からオールリリーフで安定した投球を見せています。
チームに欠かせない存在となっていますね。
足立祐一は1年目に73試合に出場しましたが、その後は控えに甘んじていますね。
森脇亮介は昨年、積極的にマウンドに送られ、まずまずの結果を残しています。

次回は51位~75位です。