MOLE / 生きてる証拠の備忘録

継続は力なり、というので、
出来る限りは毎日書くつもりです、多分。

ブレイキングバッドは最高のドラマだった

2019-09-05 23:30:16 | 趣味


8/13ぐらいから見始めたブレイキングバッド。
最終回から6年経って、今更視聴終了。

はっきり言って、世界最高のドラマだった。

まずテーマは「男の生き様」だと思う。
これ、男ならウォルターに自分を重ねて、
感情移入できること必至。

癌の告知を受けて余命通告されたら、
どんな事をしてでも家族にお金を遺したい、
確かにそう考えることは至って普通の思考。

ただウォルターのヤバいところは、
それを麻薬の精製でやっちゃうことと、
事ある毎に「家族のため」っていうけど、
心の奥では自分の自尊心や自己満足のために、
犯罪を正当化していくこと。

それを視聴者も感じながら、家族へ隠し事を
している、嘘に嘘を重ね続けるウォルターに、
どんどん惹かれていく。この当たりの心理的な
描写とブライアン・クランストンの演技力が、
本当に凄まじくて、これまで見た役者の中で、
間違いなくダントツで最高の役者だと思った。

これまで欲を出さずに生きてきた真面目で
誠実な男が、人生を振り返ったときに、
「なんでやねん!」って思い、後悔を残さない
ように、自分の才能で金を稼ぐ。痺れる。

結局「麻薬王」にまでのし上がって、
結果100億円以上の金を稼ぐ男になる。

でもそれを知った妻のスカイラーの慌てぶり。
気持ちは分かるけど、結局お前もやんけ的な、
いやいやヒステリック過ぎやろ、とか、
スカイラーへの苛立ちも男なら共感できる。

悪役もしっかりしている。一番好きなシーンは、
悪の親玉であるガスがラボでスーツを綺麗に
脱ぎ、作業着に着替えて、ゆっくりと部下の
喉をカッターで切り裂くシーン。その後に、
またスーツをゆっくりと着直して、ラボを
出て行く。悠然さと恐ろしさが同居した演出。

相棒のジェシーとはいつまでも上手くいかず、
最後の最後まで結局、ボロボロの関係でいる。
普通のドラマなら、最後は仲直りして、
「お前は最高の相棒だ」みたいにやるんだけど、
ブレイキングバッドではそれは絶対にしない。
そこもこのドラマの素晴らしいところ。
若いジェシーの成長と葛藤が描かれている。

ファイナルシーズンの最終話前、息子のフリンが
父親の悪行を知って、それでも信じようとせず、
大好きな父親を信じ続ける。でも、最終的には
父親に対して、「早く死ね!」とまで言われる。
もう、ほんとに涙が出てきた。

親父はお前らの為に犯罪に手を染めたんだぞ!
みたいな...お前にそんな感じになられちゃ、
ワシがやってきた事なんやったんや的な。

もう語り出したらキリがないし、演出も脚本も、
キャラクターも役者もセリフも何もかも、
最高のドラマであったことは間違いない。

全5シーズン、62話。約2900分、約48時間。
本当に観て良かった。

次はスピンオフのベターコールソウル観よう。
すごいタイミング良かったけど、来月には
Netflixでブレイキングバッドの続編が!

本当、なんてタイミングや....

最高やんけ....