goo blog サービス終了のお知らせ 

相模野のトト

家計調査データを読む

2017年版勤労者世帯の家計収支の推移(その1)

2018年02月13日 10時38分47秒 | 社会・経済

このブログで報告しているような需給分析を行うため、その基礎となる数値のデーベースをマイクロソフトの「Excel」と「Access」で自作していますが、当初の作成開始から長時間が経過したため大幅なメンテナンスが必要でした。
その作業もほぼ終了しましたので、ブログを再開いたします。

なお、このブログで定期的に勤労者世帯の家計収支(バランス)について報告を行っているのは、2012年12月26日に発足した第2次安倍政権(平成29年10月22日の総選挙を経て、現在は11月1日より第4次安倍内閣)が打ち出した経済政策(いわゆる三本の矢など)による雇用拡大や所得の向上などが、どのように家計に浸透してくるかを追跡することを目的として、四半期に1度の割合で家計調査データを分析しその推移を見ることとしています。

直近では、家計調査の2017年12月分速報が、2018年1月30日に公表されました。
下表は、家計調査報告―平成29年(2017年)12月分速報-に掲載された、勤労者世帯の収支内訳です。

収支の推移を見て行くため、上記項目の2009年1月から2017年12月までの各月数値を米国センサス局の季節調整法X-13Arima-Seatsを用いて分析し、得られた「季節調整済」「傾向値」をグラフ化し、ビジュアル的に推移を掌握できるよう工夫してみました。

◇実収入の推移(勤労者世帯)について

分析期間(2009年1月から2017年12月)における実収入の推移は、2009年1月の528,000円から2011年4月の503,900円までの間は、リーマンショックの影響で減少傾向で推移した後、5月の505,400円から2017年12月540,900円までの間は、期間中若干の増減は有るものの、増加傾向での推移となっています。


(グラフをクリックすると拡大したグラフを見ることができます。以下のグラフについても同じです。)

家計調査報告では、実収入は「7か月連続の実質増加」と説明されていますが、分析結果では傾向値の前年同月比では2016年8月から2017年3月までの間連続8か月の増加した後4月、5月と減少し、6月から12月までの間は7か月連続で再び増加しています。
前月比では2016年10月から2017年1月までの間連続4か月増加し、2月、3月と減少した後4月から11月の間は8か月連続で増加し、12月は減少となっています。

○世帯主収入の推移(勤労者世帯)について

分析期間における世帯主収入の推移は、2009年1月の424,900円から2012年8月の407,500円までは期間中若干の増減が含まれるものの減少傾向で推移し、9月の407,600円から2017年12月の419,100円までは若干の増減が含まれるものの増加傾向での推移となっています。



家計調査報告では、世帯主収入は「4か月ぶりの実質減少」と説明されていますが、分析結果では傾向値の前年同月比では2016年6月から2017年3月までの間連続19か月の増加となっています。
前月比では2016年10月から2017年9月までの間連続12か月の増加し、10月から12月の間は3か月連続で減少となっています。

・(世帯主の)定期収入の推移(勤労者世帯)について

分析期間における世帯主の定期収入の推移は、2009年1月の356,400円から2011年2月の343,600円までの間は、リーマンショックの影響から減少傾向となっています。
2011年3月の343,900円から2017年12月の349,000円までの間は、平均的には347,700円±2,400円(0.7%)と若干の増減を繰り返しながら、横ばい状態での推移となっています。(下図のグラフでは、y-軸のスケールの関係で振幅幅が大きく表れています。)



家計調査報告では、世帯主の定期収入は「4か月ぶりの実質減少」と説明されていますが、分析結果では傾向値の前年同月比では2016年10月から2017年3月までの間連続15か月の増加となっています。
前月比では2016年10月から2017年9月までの間、2017年4月に減少となったもののはぼ連続12か月増加し、10月から12月の間は3か月連続で減少となっています。

・(世帯主の)臨時収入・賞与の推移(勤労者世帯)について

分析期間における世帯主の臨時収入・賞与の推移は、2009年1月の69,700円から2012年6月の57,800円の間は減少傾向で推移した後、7月の58,000円から2017年12月の78,100円までの間は増加傾向となっています。



分析結果では、傾向値の前年同月比では2016年11月から2017年3月までの間連続5か月減少し、その後は4月から12月までの間連続9か月の増加となっています。
前月比では2016年4月から11月までの間連続8か月減少し、2016年12月から2017年12月の間連続13か月増加となっています。

○(世帯主の)配偶者の収入の推移(勤労者世帯)について

分析期間における世帯主の配偶者の収入の推移は、2009年1月の57,800円から2011年4月の51,700円までの間は減少傾向で推移した後、5月の51,800円から2017年12月の70,500円までの間は、期間中若干の増減が含まれるものの増加傾向での推移となっています。



家計調査報告では、世帯主の配偶者の収入は「3か月連続の実質増加」と説明されていますが、分析結果では傾向値の前年同月比では2016年12月から2017年8月までの間連続9か月し減少、9月から12月の間は連続4か月増加となっています。
前月比では2016年5月から2017年4月までの間連続12か月減少し、5月から12月の間は連続8か月減少となっています。

○他の世帯員収入の推移(勤労者世帯)について

分析期間における他の世帯員収入の推移は、2009年1月の10,500円から2014年6月の7,200円の間は増減が含まれるものの減少傾向での推移、7月の7,300円から2017年12月の9,000円までの間は若干の増減が含まれるものの増加傾向での推移となっています。



家計調査報告では、他の世帯員収入は「6か月ぶりの実質減少」と説明されていますが、分析結果では傾向値の前年同月比では2016年4月から2017年11月までの間、2017年4月の減少が含まれるもののほぼ連続20か月増加し、12月は減少となっています。
前月比では2017年4月から8月までの間連続5か月増加し、9月から12月の間は連続4か月減少となっています。

◇非消費支出の推移(勤労者世帯)について

分析期間における非消費支出の推移は、2009年1月の92,400円から2011年3月の87,400円までの間はリーマンショックの影響で収入が減少したことに伴い減少傾向で推移し、4月の87,600円から2017年12月の100,700円までの間は増加傾向での推移となっています。
非消費支出が100,000円(年ベースで1,200,000円)を超えたのは2017年11月のことです。



家計調査報告では、非消費支出は「4か月連続の実質増加」と説明されていますが、分析結果では傾向値の前年同月比では2015年11月から2016年8月までの間連続10か月減少し、9月から2017年12月までの間は連続16か月増加となっています。
前月比では2015年5月から2016年1月までの間連続9か月減少し、2月から2017年12月までの間は23か月連続で増加となっています。

◇可処分所得の推移(勤労者世帯)について

分析期間における可処分租特の推移は、2009年1月の432,200円から20147年12月の438,600円の間、2017年6月以降増加していますが平均的には426,700円±4,600円(1.1%)とほぼ横ばい状態での推移となっています。



家計調査報告では、可処分所得は「7か月連続の実質増加」と説明されていますが、分析結果では傾向値の前年同月比では2015年10月から2016年5月までの間連続8か月減少し、6月から2017年12月までの間は2017年5月に減少となったもののはぼ連続19か月増加となっています。
前月比では2015年12月から2016年9月までの間連続10か月増加し、10月から2017年12月までの間は2017年6月に増加したもののほぼ15か月連続で減少となっています。

◇消費支出の推移(勤労者世帯)について

分析期間における消費支出の推移は、2009年1月の322,100円から2017年12月の313,800円までの間、平均的には315,900円±3,600円(1.1%)と横ばいから緩やかな減少傾向となっています。



家計調査報告では、消費支出は「3か月ぶりの実質減少」と説明されていますが、分析結果では傾向値の前年同月比では2015年8月から2016年12月までの間連続17か月減少し、2017年1月から12月までの間は連続12か月増加となっています。
前月比では2016年8月から2017年9月までの間連続14か月増加し、10月から12月までの間は3か月連続で減少となっています。

◇平均消費性向(%)の推移(勤労者世帯)について

平均消費性向とは可処分所得に占める消費支出の割合のことです。
したがって、数値が上方へ動く場合は消費を増やし、下方へ動く場合は消費を減らす(節約)マインドのことです。
分析期間における平均消費性向(%)の推移は、2009年1月の78.9%から2017年12月の75.5%までの間は、2012年2月から2014年10月の間増加傾向となったものの、緩やかな減少傾向となっています。



家計調査報告では、平均消費性向(%)は「季節調整値でみると70.8%で、前月に比べて1.2ポイントの低下となっています」と説明されていますが、分析結果では傾向値の前年同月比では2014年11月から2017年12月までの間連続38か月の減少となっています。
前月比では2017年3月から10月までの間、連続8か月減少し、11月、12月は増加となっています。


お休みします

2017年12月10日 20時49分13秒 | 社会・経済

2013年2月から始めたこのブログは、主として米国センサス局の季節調整法X-13Arima-Seatsを用いて総務省統計局の「家計調査」のデータで需給分析を行ってきました。
使用しているデータベースは、この間継続して使用してきましたがメンテナンスが必要となりました。
ちょうど1年前にも体調の関係でお休みしましたが、今回のメンテナンス期間中、このブログをお休みさせていただきたいと思います。


勤労者世帯の家計収支の推移について(2017年第3四半期版)_その5

2017年12月04日 10時37分11秒 | 社会・経済

勤労者世帯の家計収支のうち、消費支出の推移を細目単位で見てきましたが、消費支出の21.4%を占める「その他の消費支出」は、消費支出が2008年1月と比べて2017年9月が14,000円(年ベースで168,000円)減少する中で、14,100円(年ベースで169,200円)減少し消費支出減少の主因となっています。
そこで、「その他の消費支出」の明細単位でその推移を見て行くことで、どの項目について支出を抑制しているのかを明らかにしてゆきたいと思います。

前回と同様に、これらの細目の推移を見て行くため、2008年1月から2017年9月までの各月数値を米国センサス局の季節調整法X-13Arima-Seatsを用いて分析し、得られた「季節調整済」「傾向値」をグラフ化し、ビジュアル的に推移を掌握できるよう工夫してみました。

◇その他の消費支出の推移(勤労者世帯)について(再掲)

分析期間(2008年1月から2017年9月)におけるその他の消費支出の推移は、2008年1月の77,700円から2016年10月の61,900円までの間はほぼ一貫した減少傾向で推移した後、11月の62,100円から2017年9月の63,600円までの間は緩やかな増加傾向で推移しています。
詳細は、「勤労者世帯の家計収支の推移について(2017年第3四半期版)_その4」を参照してください。
なお、その他の消費支出には、「諸雑費」「こづかい(使途不明)」「交際費」および「仕送り金」の細目があります。


(グラフをクリックすると拡大したグラフを見ることができます。以下のグラフについても同じです。)

◇諸雑費の推移(勤労者世帯)について

諸雑費の細目は、「理美容サービス」「理美容用品」「身の回り用品」「たばこ」および「その他の諸雑費」が含まれていますので、これらについての推移も見て行くこととします。
分析期間における諸雑費の推移は、2008年1月の23,600円から2011年5月の21,900円の間は緩やかな減少傾向で推移した後、6月の21,900円から2017年9月の24,800円までの間は、期間中若干の増減が含まれるもののおおむね増加傾向で推移しています。



諸雑費の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2015年9月から2016年9月まで13か月連続で減少し、10月から2017年9月までは12か月連続で増加しています。
なお、対前月比では、2016年5月から2017年7月まで15か月連続で増加し、8月、9月は減少しています。

○理美容サービスへの支出金額の推移(勤労者世帯)について

理美容サービスとは、入浴、理容、美容に対するサービスに関するもので、銭湯・温泉入浴料、理髪料、パーマネント代、エステティックや衣装着付けなどが含まれます。
分析期間における理美容サービスへの支出金額の推移は、2008年1月の2,820円から2011年7月の2,660円までの間は緩やかな減少傾向で推移し、その後、8月の2,660円から2017年9月の2,990円までの間は緩やかな増加傾向となっています。



理美容サービスへの支出金額の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2014年8月から2017年9月まで38か月連続で増加しています。
なお、対前月比では、2014年2月から2017年9月まで44か月連続で増加しています。

○理美容用品への支出金額の推移(勤労者世帯)について

理美容用品とは、衛生、理容、美容に対する商品に関するもので、理美容電気器具、浴用・洗顔石鹸、シャンプー、歯磨き、整髪・養毛剤、化粧水・乳液・口紅などの化粧品等が含まれます。
分析期間における理美容用品への支出金額の推移は、2008年1月の4,550円から12月の4,220円までの間は減少傾向で推移した後、2009年1月の4,230円から2017年9月の4,710円までの間は、ほぼ一貫した緩やかな増加傾向が続いています。
季節調整済みで見ると、2014年3月に2,500円以上ジャンプアップしているのが目を引きますが、4月からの消費税率改定(5%→8%)を控えての駆け込み需要によるものです。



理美容用品への支出金額の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2016年5月から2017年4月まで12か月連続で増加し、5月から9月までは5か月連続で減少しています。
なお、対前月比では、2016年11月から2017年6月まで8か月連続で減少し、7月から9月までは3か月連続で増加しています。

○身の回り用品への支出金額の推移(勤労者世帯)について

身の回り用品とは、傘、かばん類(ハンドバック、学生鞄、旅行鞄など)、装身具(指輪、ネックレス、腕時計など)等の身の回り用品及びそれらに対するサービス(修理代、賃借料、洗濯代など)に関するもののことです。
分析期間における身の回り用品への支出金額の推移は、2008年1月の2,220円から2017年9月の2,240円までの間、平均的には2,030円±180円(9.0%)と増減の振幅はやや大きいものの、横ばいから緩やかな増加傾向での推移となっています。



身の回り用品への支出金額の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2015年10月から2016年12月まで15か月連続で減少した後、2017年1月から9月までは9か月連続で増加しています。
なお、対前月比では、2016年5月から10月まで6か月連続で減少し、11月から2017年9月まで11か月連続で増加しています。

○たばこへの支出金額の推移(勤労者世帯)について

分析期間におけるたばこへの支出金額の推移は、2008年1月の1,010円から2017年9月の930円まで、平均的には1,100円±90円(8.0%)と増減の振幅幅がやや大きいもののほぼ横ばい状態で推移しているものと思われます。
季節調整済みの推移を見てお分かりだろうと思いますが、2010年9月は、10月からの値上げ(ほとんどのたばこは1箱(20本入り)110円のアップ)を控え、買いだめが起こった影響で前の月に比べ2,800円ジャンプアップしています。



たばこへの支出金額の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2015年12月から2016年7月まで8か月連続で増加した後、8月から2017年9月までは14か月連続で減少しています。
なお、対前月比では、2016年3月から2017年2月まで12か月連続で減少し、3月から6月まで4か月連続で増加した後、7月、8月、9月と3か月連続で減少しています。

○その他の諸雑費の推移(勤労者世帯)について

その他の諸雑費とは、上記の4つの項目に属さない「冠婚葬祭費」「寄付金」「保育所費用」および「介護サービス」などの費用のことです。
分析期間におけるその他の諸雑費の推移は、2008年1月の13,000円から2011年5月の11,900円までの間は横ばいから減少傾向で推移した後、6月の11,900円から2017年9月の13,700円までの間は期間中若干の増減は有るものの増加傾向での推移となっています。



その他の諸雑費の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2015年5月から2016年7月まで15か月連続で減少した後、8月から2017年9月までは14か月連続で増加しています。
なお、対前月比では、2016年5月から2017年4月まで12か月連続で増加した後、5月から9月まで5か月連続で減少しています。

◇こづかい(使途不明)の推移(勤労者世帯)について

こづかいとは、世帯主や世帯員のこづかいで使途不明なもののことです。
分析期間におけるこづかい(使途不明)の推移は、2008年1月の22,600円から2017年9月の12,700円まで、期間中僅かな増減変動はあるもののほぼ一貫した減少傾向となっています



こづかい(使途不明)の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2016年10月から2017年7月まで10か月連続で増加した後、8月、9月は減少となっています。
なお、対前月比では、2016年12月から2017年4月まで5か月連続で減少し、5月、6月と増加した後、7月から9月まで3か月連続で減少しています。

こづかいの2008年1月は22,600円、2017年9月は12,700円ですから、1月当たり9,900円(年当たり118,800円)減額となっています。
収入が減少傾向で推移する中では、世帯主などのこづかいを減額し節約を図り、または必要経費を捻出せざるを得ない状況にあることが浮き彫りになっています。

◇交際費の推移(勤労者世帯)について

交際費とは、贈答用金品及び接待用支出並びに職場、地域などにおける諸会費及び負担費などのことです。
分析期間における交際費の推移は、2008年1月の22,200円から2009年1月の22,800円までの間は増加傾向で推移した後、2月の22,800円から2017年9月の18,000円まで期間中若干の増減は有るものの、減少傾向で推移しています。



交際費の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2015年8月から2016年12月まで17か月連続で減少した後、2017年1月か9月までは9か月連続で増加しています。
なお、対前月比では、2016年9月から2017年6月まで10か月連続で増加した後、7月から9月まで3か月連続で減少しています。

交際費の2008年1月は22,200円、2017年9月は18,000円ですから、1月当たり4,200円(年当たり50,400円)減額となっています。
収入が減少傾向で推移する中では、世間や会社での付き合いを減らし節約を図り、または必要経費を捻出せざるを得ない状況にあることが現れています。

◇仕送り金の推移(勤労者世帯)について

仕送り金とは、世帯票に記載のない者への生活費、下宿料、家賃、教育費などの全部又は一部を継続的に補助するための現金支出のことです。
分析期間における仕送り金の推移は、2008年1月の10,800円から2017年9月の8,100円までの間、不定期なやや振幅の大きい増減を繰り返しながら緩やかな減少傾向で推移しています。

 仕送り金の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2016年3月から2017年1月まで11か月連続で減少した後、2月か9月までは8か月連続で増加しています。
なお、対前月比では、2016年8月から2017年8月まで13か月連続で増加した後、9月は減少しています。

 

 


勤労者世帯の家計収支の推移について(2017年第3四半期版)_その4

2017年11月26日 16時56分18秒 | 社会・経済

勤労者世帯の家計収支の推移を見てきていますが、前回は支出について「非消費支出」の推移を細目単位で見てきました。
今回は「消費支出」の推移を細目単位で見て行くこととします。、

前回と同様に、これらの細目の推移を見て行くため、2008年1月から2017年9月までの各月数値を米国センサス局の季節調整法X-13Arima-Seatsを用いて分析し、得られた「季節調整済」「傾向値」をグラフ化し、ビジュアル的に推移を掌握できるよう工夫してみました。

◇消費支出の推移(勤労者世帯)について(再掲)

分析期間(2008年1月から2017年9月)における消費支出の推移は、2008年1月の325,200円から2017年9月の311,200円へと、期間中若干の増減はあるものの減少傾向で推移しています。
詳しくは、「勤労者世帯の家計収支の推移について(2017年第3四半期版)_その1」を参照してください。


(グラフをクリックすると拡大したグラフを見ることができます。以下のグラフについても同じです。)

○食料への支出金額の推移(勤労者世帯)について

分析期間における食料への支出金額の推移は、2008年1月の70,600円から2012年7月の68,800円までは、期間中若干の増減は有るものの減少傾向で推移した後、8月の68,900円から2015年8月の75,100円まで急増しています。
その後は、2015年9月の75,000円から2017年9月の74,400円まで緩やかな減少が続いています。



食料への支出金額の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2016年6月から2017年9月まで16か月連続で減少しています。
なお、対前月比では、2016年5月から2017年4月まで12か月連続で減少した後、5月から9月までは5か月連続の増加となっています。

○住居への支出金額の推移(勤労者世帯)について

分析期間における住居への支出金額の推移は、2008年1月の18,100円から2010年6月の21,200円までは増加傾向で推移した後、7月の21,200円から2017年9月の18,800円までは緩やかな減少傾向となっています。



住居への支出金額の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2016年11月から2017年6月まで8か月連続で増加し、7月から9月までは連続3か月減少しています。
なお、対前月比では、2017年2月から9月まで8か月連続で減少しています。

○光熱・水道への支出金額の推移(勤労者世帯)について

分析期間における光熱・水道根の支出金額の推移は、2008年1月の23,100円から2009年11月の20,700円までは減少傾向で推移した後、12月の20,700円から2015年2月の24,200円までは期間中小幅な増減を繰り返しながら増加傾向で推移しています。
その後は、2015年3月の24,100円から2017年9月の21,400円までは減少傾向で推移しています。



光熱・水道への支出金額の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2015年7月から2017年4月まで22か月連続で減少し、5月から9月までは5か月連続で増加しています。
なお、対前月比では、2016年5月から2017年1月まで9か月連続で減少し、2月から9月まで8か月連続で増加しています。

○家具・家事用品への支出金額の推移(勤労者世帯)について

分析期間における家具・家事用品への支出金額の推移は、2008年1月の10,500円から2017年9月の10,900円までの間は、緩やかな増減が含まれるものの、平均的には10,600円±270円(2.6%)と横ばい状態での推移となっています。
中で、目に付く変化は、季節調整済みが瞬間的に大幅に増加した2014年3月の18,500円へジャンプアップしていることです。
消費税率のアップ(5%→8%)を控えて、駆け込み需要が発生した影響です。



家具・家事用品への支出金額の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2015年12月から2017年6月まで19か月連続で減少し、7月から9月までは3か月連続で増加しています。
なお、対前月比では、2016年8月から2017年2月まで7か月連続で減少し、3月から9月まで7か月連続で増加しています。

○被服及び履物への支出金額の推移(勤労者世帯)について

分析期間における被服及び履物への支出金額の推移は、2008年1月14,300円から2017年9月の13,000円まで、期間中若干の増減はあるものの、緩やかな減少傾向となっています。



家具・家事用品への支出金額の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2015年9月から2016年12月まで16か月連続で減少し、2017年1月から9月までは9か月連続で増加しています。
なお、対前月比では、2016年7月から2017年3月まで9か月連続で増加し、4月から9月まで6か月連続で減少しています。

○保健医療への支出金額の推移(勤労者世帯)について

分析期間における保健医療への支出金額の推移は、2008年1月の12,500円から2017年9月の11,400円までの間、やや振幅幅の大きい増減を繰り返しながら、平均的には11,400円±450円(4.0%)と横ばいから緩やかな減少傾向で推移しています。



保健医療への支出金額の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2016年10月から2017年4月まで7か月連続で減少し、5月から9月までは5か月連続で増加しています。
なお、対前月比では、2017年1月から5月まで5か月連続で増加し、6月から9月まで4か月連続で減少しています。

○交通・通信への支出金額の推移(勤労者世帯)について

分析期間における交通・通信への支出金額の推移は、2008年1月の48,500円から2011年8月の44,600円までの間は緩やかな減少傾向で推移した後、9月の44,700円から2013年12月の53,500円までの間は増加傾向で推移しています。
その後は、2014年1月の53,500円から2017年9月の49,400円までの間は、再び緩やかな減少傾向となっています。



交通・通信への支出金額の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2017年1月から9月までは9か月連続で増加しています。
なお、対前月比では、2016年8月から2017年4月まで9か月連続で増加し、5月から9月まで5か月連続で減少しています。

○教育への支出金額の推移(勤労者世帯)について

分析期間における教育への支出金額の推移は、2008年1月の19,000円から2017年9月の18,300円までの間、増減の振幅はやや大きいものの平均的には18,600円±550円(3.0%)とほぼ横這い状態で推移しています。



教育への支出金額の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2014年8月から2017年4月まで33か月連続で増加し、5月から9月までは5か月連続で減少しています。
なお、対前月比では、2016年12月から2017年9月まで10か月連続で減少しています。

○教養娯楽への支出金額の推移(勤労者世帯)について

分析期間における教養娯楽への支出金額の推移は、2008年1月の33,000円から2012年5月の29,900円の間は減少傾向で推移した後、6月の29,900円から2017年9月の30,500円の間は平均的には30,500円±310円(1.0%)とほぼ横ばい状態での推移となっています。



教養娯楽への支出金額の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2016年11月から2017年9月までは11か月連続で増加しています。
なお、対前月比では、2016年11月から2017年6月まで8か月連続で増加し、7月から9月まで3か月連続で減少しています。

○その他の消費支出の推移(勤労者世帯)について

分析期間におけるその他の消費支出の推移は、2008年1月の77,700円から2016年10月の61,900円までの間はほぼ一貫した減少傾向で推移した後、11月の62,100円から2017年9月の63,600円までの間は緩やかな増加傾向で推移しています。

その他の消費支出の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2016年11月から2017年9月までは11か月連続で増加しています。
なお、対前月比では、2016年5月から2017年7月まで15か月連続で増加した後、8月、9月は減少しています。

節約志向を続けている中で、消費支出をその細目別で見て行くと対応は様々です。
支出を減らすもの、現状を維持し続けるもの、支出を増やすものなど様々です。

仔細に見ていくと、生活者の工夫が滲み出ている結果となっているようです。


勤労者世帯の家計収支の推移について(2017年第3四半期版)_その3

2017年11月19日 15時52分43秒 | 社会・経済

勤労者世帯の家計収支の推移を見てきていますが、前回は収入について実収入の大宗を占める「勤め先収入」の推移を細目単位で見てきました。
今回は、「非消費支出」の推移を細目単位で見て行くこととします。
非消費支出は、大きくは「直接税」「社会保険料」および「他の非消費支出」に分かれていますが、他の非消費支出は少額ですので省略いたします。
直接税の細目は、「勤労所得税」「個人住民税」および「他の税」に分けられ、社会保険料の細目には「公的年金保険料」「健康保険料」「介護保険料」および「他の社会保険料」に分けられていますが、「他の税」と「他の社会保険料」は他の細目と比べ少額であることから、省略します。

前回と同様に、これらの細目の推移を見て行くため、2008年1月から2017年9月までの各月数値を米国センサス局の季節調整法X-13Arima-Seatsを用いて分析し、得られた「季節調整済」「傾向値」をグラフ化し、ビジュアル的に推移を掌握できるよう工夫してみました。

◇非消費税の推移(勤労者世帯)について(再掲)

分析期間における非消費支出の推移は、2008年1月の88,400円から2011年3月の87,500円までの間は、平均的には90,300円±1,300円(1.5%)と横ばい傾向で推移した後、4月の87,700円から2017年9月の98,400円までは期間中若干の増減はあるものの、増加傾向での推移となっています。
詳細は「勤労者世帯の家計収支の推移について(2017年第3四半期版)_その1」を参照してください。


(グラフをクリックすると拡大したグラフを見ることができます。以下のグラフについても同じです。)

◇直接税の推移(勤労者世帯)について

直接税は、「勤労所得税」「個人住民税」および「他の税(贈与税、相続税、固定資産税、自動車税など)」の合計です。
分析期間(2008年1月から2017年9月)における直接税の推移は、2008年1月の40,000円から2011年2月の37,700円までは、リーマンショックの影響で勤め先収入が減少傾向であったことから減少傾向での推移となり、その後3月の37,800円から2013年9月の42,700円までは増加傾向で推移しています。
その後の2013年10月の42,600円から2017年9月の41,300円までは、期間中若干の増減は有るものの平均的には41,500円±450円(1.1%)とほぼ横ばい状態での推移となっています。



直接税の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2016年7月から2017年9月まで14か月連続で増加しています。
なお、対前月比では、2016年9月から2017年4月まで連続8か月増加した後、5月から9月までは5か月連続の減少となっています。

○勤労所得税の推移(勤労者世帯)について

勤労所得税とは、所得税法第28条第1項に定める給与所得に対して課税される所得税のことです。
分析期間における勤労所得税の推移は、2008年1月の15,300円から2009年10月の14,000円まで減少した後、11月の14,100円から2013年10月の17,000円まで、期間中若干の増減は有るものの急増しています。
その後は、2013年11月の16,800円から2017年9月の16,200円までは、小刻みな増減を繰り返しながら平均的には15,900円±360円(2.2%)とほぼ横ばい状態で推移しています。



勤労所得税の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2017年2月から7月まで6か月連続で減少し、8月、9月と増加しています。
なお、対前月比では、2017年2月から5月まで連続4か月減少した後、6月から9月までは4か月連続の増加となっています。

○個人住民税の推移(勤労者世帯)について

個人住民税とは、地方税法に定める個人に対する道府県民税及び市町村民税のことで、都民税及び特別区民税も含みます。
分析期間における個人住民税の推移は、2008年1月の18,400円から2009年3月の19,100円までは2007年からの税源移譲(所得税から住民税へのシフト)の関係で増加傾向で推移しています。
2009年4月の19,100円から2011年3月の16,500円への急減は原因が分かりません。
2011年4月の16,500円から2013年2月の19,200円まで急増し、急減する2009年4月の水準まで戻っています。
その後は、2013年3月の19,200円から2017年9月の18,800円までは、期間中小刻みな増減を繰り返しながら平均的には18,700円±230円(1.2%)とほぼ横ばい状態での推移となっています。



個人住民税の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2017年2月から6月まで5か月連続で減少し、7月から9月までは連続3か月増加しています。
なお、対前月比では、2017年1月から5月まで連続5か月減少した後、6月から9月までは4か月連続の増加となっています。

◇社会保険料の推移(勤労者世帯)について

社会保険料とは、「公的年金保険料」「健康保険料」「介護保険料」および「他の社会保険料(雇用保険料など)」の合計です。
分析期間における社会保険料の推移は、2008年1月の47,800円から2017年9月の57,200円まで、期間中若干の増減は有るもののほぼ一貫した増加傾向にあります。



社会保険料の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2016年10月から2017年9月まで12か月連続で増加しています。
なお、対前月比では、2017年1月から3月まで連続3か月減少した後、4月から9月までは6か月連続の増加となっています。

○公的年金保険料の推移(勤労者世帯)について

公的年金保険料とは、国庫負担金を伴う各種年金保険料(厚生年金、国民年金、各種共済組合等掛金など)のことです。
分析期間における公的年金保険料の推移は、2008年1月の28,800円から2017年9月の34,200円までほぼ一貫した増加傾向で推移しています。



公的年金保険料の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2010年3月から2017年9月まで91か月連続で増加しています。
なお、対前月比では、2015年8月から2017年9月まで連続26か月の増加となっています。

○健康保険料の推移(勤労者世帯)について

健康保険料とは、業務外の原因により生じた疾病、負傷などに関する医療費の給付を目的とする公的保険料(一部,健康保険料と分割されていない介護保険料を含む。)のことです。
分析期間における健康保険料の推移は、2008年1月の15,900円から2013年5月の19,500円まではほぼ一貫した増加傾向で推移した後、6月の19,400円から2017年9月の19,000円までは平均的には19,200円±300円(1.6%)とほぼ横ばい状態で推移しています。

健康保険料の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2015年10月から2017年9月まで24か月連続で減少しています。
なお、対前月比では、2016年12月から2017年4月まで5か月連続で減少し、5月から9月までは5か月連続の増加となっています。

○介護保険料の推移(勤労者世帯)について

介護保険料とは、40歳以上の人を対象とし,本人が介護を必要としたときに介護サービスが受けられる公的社会保険料のことです。
分析期間における介護保険料の推移は、2008年1月の1,700円から2009年7月の1,460円までは減少傾向で推移し、その後8月の1,460円から2017年9月の2,530円までは期間中若干の増減は有るもののほぼ一貫した増加傾向となっています。



介護保険料の分析結果では、傾向値の対前年同月比では2016年8月から2017年9月まで14か月連続で増加しています。
なお、対前月比では、2017年2月から9月まで8か月連続で増加となっています。