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拾い読み★2016-109≪コラム記事≫

2016年04月18日 19時31分16秒 | マリーンズ2016
阪神・藤川も絶賛した大木貴将、支配下登録に向けた戦い――家族を養うため、独立リーグのために「結果を出す」【マリーンズ浦和ファーム通信#18】

2015年育成ドラフト1位入団のマリーンズ・大木貴将は1月に入籍するも単身、寮で生活することに決めた。その背景には、プロで生き残るための強い意思があった。

入籍も、単身で寮生活を選んだ理由

 新妻を残して一人、旅立った。1月9日、大木貴将内野手はロッテ浦和寮に入寮した。前年10月のドラフト会議にて、育成ドラフト1位でマリーンズから指名を受けて入団。1月7日に4年半、交際をしていた亜咲紀夫人と入籍をした。妻帯者となったため、希望をすれば寮に入らないという選択肢もあったが、あえて他の新人と同じく寮での生活を選んだ。

「ボクは育成。野球に打ち込んで、結果を出さないといけない立場ですから」

 荷物を寮に持ち込んだ大木は、決意の表情で語った。妻は実家のある横浜に戻した。強い決意で臨むプロ入りだった。あえて、オフの日以外はほとんど連絡をとらない。野球漬けの日々を過ごしている。毎日、二軍戦後、居残り特打、ウェートなどの自主メニューを終えると寮で食事。その後、入浴し、今度は寮の最上階にあるトレーニングルームに向かう。そこで体を動かし、22時頃にはベッドに入る日々。そこにはプライベートな時間はほとんどない。

「妻と会うのは週に1回ぐらい。オフの日にお昼ぐらいから会って食事をして寮に帰る。そんな感じですね。試合に見に来てくれることもある。もちろん、寂しい部分はお互いあると思います。でも、僕は結果を出して、家族を養わないといけない。だから、ガムシャラに過ごすしかない」

 独立リーグの香川オリーブガイナーズ出身。華やかなプロ野球とは違う厳しい環境で歯を食いしばってきた。今は一日中、野球を行える環境。独立リーグは限られた場所で限られた時間帯でしか野球ができない。試合前の食事も用意されていないことが多い。コンビニでサンドイッチやおにぎりを買って、試合前にベンチ裏で急いで平らげる。そんな日々から考えれば、それらが当たり前のように用意されているプロ野球は恵まれた環境だ。金銭面も苦しい。オフに球団が斡旋する企業でアルバイトをすることもあった。大木はカタログ通販の企業の倉庫で仕事をした。服などの在庫数を確認したり、梱包したり。そんな環境の中で必死に野球をやってきたという自負がある。そのことを思うと今、どんなことも我慢できる自分がいる。

「独立リーグのプライドはあります。社会人出や大卒の選手に負けたくない。僕が頑張らないと後輩も続くことができない。ああ、こんなものかと思われてしまう。逆に頑張れば後輩の希望にもなる」


偉大なる投手の期待に応えたい

 励みがある。昨年、同じく四国ILリーグの高知に所属し、今年から阪神に入団をした藤川球児投手が昨年10月22日に更新をした自身のブログで「間違いなく使える選手。僕のイチオシ。自信を持ってプレーをしてほしい」と絶賛をしてくれた。香川球団の関係者から伝え聞き、強い決意がみなぎった。

「藤川さんにここまで言ってもらえたのだから、変なプレーはできない。しっかりやって、評価に応えないといけないと思っています」

 対藤川は昨年、四国ILリーグで8打数4安打。ベースランニングで一塁まで4秒を切る俊足や、首位打者を獲ったシュアな打撃を見てくれていた。それがなによりうれしかったし、評価をしてくれたことが誇りに思えた。偉大なる投手の期待に応えたい。その想いを厳しい日々の中で、自分を突き動かす。

「小学校3年生の時に野球を始めた時からプロ野球に入る事を夢見ていた。まだ今はプロ野球選手になったとは思っていない。そのチャンスをもらっただけ。僕は一生懸命頑張って、結果を出して早く、支配下登録をしてもらいたい」

 今はひたすらアピールする日々。朝から夜まで野球漬けで夢を追い求めている。目指すはQVCマリンフィールドのお立ち台。地元・千葉県君津市出身で子どもの時、スタンドで見た憧れの舞台で大歓声の中でプレーをすることだ。そしてそのスタンドの中にここまで寂しい思いをさせている新妻を招待すると決めている。

(ベースボールチャンネル)
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