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拾い読み★2017-281≪コラム記事≫

2017年10月08日 10時09分32秒 | マリーンズ2017

プロ野球戦力外通告を受けた男たちで再生可能なのは誰?

プロ野球の第一次戦力外通告の締め切り期限が13日に迫っているが、ここまで各球団は、すでに続々と戦力外通告を行っている。戦力外通告を受けると同時に引退を選択する選手や、他球団での現役続行を希望する選手など様々だが、中には水面下で他球団が調査に乗り出している選手も少なくない。

 他球団が、戦力外となった選手の獲得調査のポイントとするのは、退団の経緯と、故障などを含めた現状、そして再生の可能性だ。

 退団の経緯については、例えば、チーム編成上、ポジションがかぶり余剰戦力となる場合、年俸と年齢などのバランスを考えてチームの経営上の事情から戦力外にするケースや、条件交渉で合意に達することができず、選手が自由契約を選択するケース、また現場との相性が悪く「使わない」と、レッテルを押されたような場合など、深く内部事情を調べてみると、単なる実力不足だけの理由でない場合がある。

 また入団2、3年でクビになった若手に多いが、素材は文句ないが、技術的な問題や精神面での問題が解決できずに伸び悩んで戦力外となるケース。こういう選手は、指導者を含めた環境が変われば、眠っていた才能が目を覚ましてブレイクするケースもある。
 
 では、ここまで戦力外となった選手で環境が変わり再生の可能性がある選手は誰なのか?

 投手から見ると横浜DeNAの久保康友(37)、ロッテの古谷拓哉投手(36)の2人は、争奪戦必至だ。
“最後の松坂世代”の久保は、ロッテで2005年に新人王、その後、阪神、横浜DeNAで通算97勝を挙げている右腕。今季は若手の台頭で出番が少なくなり、7試合の先発に終わり、4勝2敗、防御率5.35の成績。8月8日のヤクルト戦で6失点(自責2)して2敗目を喫して以来、登板機会はないが、7試合中、5試合でクオリティスタートを守り、ストレートは140キロ後半をキープ。代名詞である超クイック投法は健在で、ヤクルト、中日、オリックス、巨人など、先発の頭数が足りないチームが獲得に乗り出す可能性は高いと見られている。本人も現役続行に強い意志を持っている。

 またロッテの古谷は、昨年8月に打球を受けて左手を骨折、リハビリに時間がかかり、今季の1軍登板はなかった。ファームで13試合、27回を投げ、2勝4敗、防御率5.33の成績だったが、左腕でゲームを作る力があるだけに再生の可能性は大きい。
 
 かつてバッテリーを組んでいた評論家の里崎智也氏も、「古谷は、先発陣が足りないチームでは十分に戦力になる可能性のあるピッチャーだと思います。リードの難しいピッチャーですが、どの球種も平均点はありますから、うまくはまれば、しっかりとゲームを作ることができますからね」と、太鼓判を押す。

ベテランの技術を評価する点では、3度のセーブ王を獲得した日ハムの武田久(38)もそうだろう。
 すでに中日が調査に乗り出しているとの一部報道もあるが、今季は3年ぶりに開幕1軍メンバーに入り、ブルペンの一人として抜擢されて7試合に登板、防御率3.68だったが、世代交代のチーム方針により5月5日のオリックス戦を最後に1軍登板機会が与えられなかった。2年前に痛めた膝の故障も癒えてコンディションもよくなっていて、中日など中継ぎを一枚でも厚くしたいチームならば獲得に乗り出す可能性は十分に考えられる。

 また好素材の覚醒を探りたいという余裕のある球団ならば、2013 年のドラフトで日本生命から外れ1位で3球団が競合した横浜DeNAの柿田裕太(25)や、2014年のドラフトで、ヤクルトにヤマハからドラフト1位指名された左腕、竹下真吾(26)らは気になる存在。

 一方、野手の戦力外組では、“いぶし銀”的な内野手の2人が戦力外になった。広島の梵英心(36)と、西武の渡辺直人(36)の同級生の2人だ。
 梵は、広島のほぼ不動の内野陣に割って入る余地はなく、今季1軍出場は1試合もなく、ファームでは、主に三塁手で48試合に出場して、打率.257。渡辺は1軍で32試合に出場して、打率.235の成績で、DHで13試合に先発出場、三塁手での先発出場は6試合にとどまった。

 昨年、ヤクルトを戦力外になった田中浩康(35)が、今季横浜DeNAで再生を果たしたが、彼の場合、二塁を守れたのが大きかった。二塁、遊撃を守れるユーティリティープレーヤーを求めるチームは少なくないが、他球団の編成担当者の間では、梵、渡辺は、共に三塁しか守れない点がネックになっているという。それでも渡辺に関しては、打者として小技ができるタイプなので可能性は残っている。

 また2011年に盗塁王となった藤村大介(28)も巨人から戦力外となった。今季の1軍出場機会はなかったが、ファームでは104試合に出場、打率.281、20打点、10盗塁の成績を残している。主に二塁、三塁を守った。二塁を守れる点は“買い”で、調査に乗り出す球団は出てくると思われる。

 外野手では、横浜DeNAの下園辰哉(32)が、目につく一人。今季は体調不良で開幕に出遅れ、1軍での出場はわずか8試合でヒットは1本のみ。ファームでも63試合で打率.213と低迷したが、2016年のシーズンには、代打でセ・リーグトップとなる11打点を挙げて、左の代打の切り札として重宝されていた。

 若手の戦力外組を見ると、健大高崎高時代に甲子園で活躍、イチローなみの打撃センスの持ち主として注目を浴びていたロッテの脇本直人(21)がたった3年で戦力外になった。今季のファーム成績は、100試合で打率.145、1本塁打、14打点、3盗塁。3年が経過してパワー不足を解消できない部分が限界と判断されたのだろう。今後、育成契約されるかどうかわからないが、再挑戦の舞台を与える球団が出てきてもおかしくない。

 “美味しい”戦力外選手は、来月中旬に予定されている12球団トライアウトの前の段階で“唾”をつけられ、トライアウトには参加しないパターンとなるが、戦力外となった男たちの第2ステージに注目したい。 
(THE PAGE)  


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