あうりのPSO日記

ファンタシースターオンラインシリーズ。昨今PSO2が主体の中、リアルな事も含めてPSO人生を語る日記です。

ファンタシースターオンライン2

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Rord of LONDON Ⅴ

2016-03-23 21:53:30 | Rord of LONDON
車のドアを開け、外へ出ると 



冷たい雨が降っていた。。。









夕方から降り出した雨は、




みぞれ交じりで やがて雪になろうとしていた。



両手でお椀を作り、そのまま口元に持っていき、



ふ~と、息を掛けると、


白い息吹が まるで魂が持つごとくエレメンタルと化し、空へ昇って行く。。。







冷たい指で ネッグウォーマーを口元まで手繰り寄せ、



俺は、おもむろに小型の白いオートマチックフォトマシーンへと入って行った。。。






そこは、駅前の雑居ビルの入り口にある。


行き交う人に見られるので、入るのに若干躊躇はしたが、


そんな、些細な事にたじろいて居る場合でもない。



この寒空だと言うのに入り口は、貧弱なカーテンしか無い。



予想通り、中は暖房が効いている訳でも無ければ、大凡暖かさを感じる雰囲気も無い。






さて、どうするか。。。





冷たいイスの様な、プラスチックの板の上に座っている訳だが、


狭いその空間で、俺は無理やりジャンパーを脱ごうとしたら、






「ビリッ」っと、袖の付け根辺りが音をたてやがった。。。






こんな事で、大事な会社のジャンパーを無駄にする訳にもいかないので、


さらに、身を縮めてゆっくりとジャンパーを脱ごうとたら、







「ギクッ」







こ、今度は、腰辺りに電気が走ったのだ!!!?






なんだ!?



漏電か!?と思ったが、その刹那。







腰がっ。。。激痛が後からやってきた。。。











。。。しばらく俺は、その寒くて狭い空間で、


左手を前に伸ばして、もう片方の手を腰にやり、反省のポーズ取り続けた。。。












どれだけの時間が経ったのだろうか。。。




いったい どれだけ反省してりゃいいのか。。。



しかも、何に対して!?




歯を食いしばり、俺はやっとのことでジャンパーを脱ぎ捨てた。






そして、今度はネッグウォーマーを、


華麗に首から引きはがすはずが、天井に手の甲をぶつけ、


なおも、無理にはがそうとしたもので、



そのままネッグウォーマーで、ネッキングツリー。。。








「ぐきっ」








く、首が。。。ぁぁ。。。








。。。






。。。キツネの神よ、


先に言ってくれよな><



「首の準備は出来ているか?」と。。。



不意なんでな、出来ている 訳がなかろう><











どうにかこうにか、自信の体制が整ったので、






目の前の画面を見る。。。












どうした? 何も始まらないぞ!?










。。。ああ、そうか。 お金かw






小銭と思ったが、生憎小銭が少なかったので、


財布から千円札を取り出し、



曲がった首のまま、札のシワを伸ばしつつ、挿入口に入れた。。。






入れたはずだが、何故か ニュルゥ~と出て来やがった。





仕方なしに、取ろうとした その刹那!!





突然の風が。。。カーテンを押しやり、一瞬 目を奪われる!





はっ、と、気が付いた時には、千円札が無い!?










うぉ、っど、どこだ!?




 
慌て うろたえる俺






足元にも、ジャンパーの側にも無い!?




 

まて、まてまて、落ち着け。







だが、落ち着いていられる訳など無く、





「はっ!」と、思い 







慌ててカーテンを開くと、









          外に落ちていた!









すでに、半分ぐらい雨に濡れていたが、







おもむろに拾い。。。







。。。拾い上げようといたのだが、








何故か視線を感じた俺は、その体制のまま








ゆっくりと、前を見た。















どっかの、おっさんが、こっちを見ている。



ビルから出て来た、別のおっさんも、こっちを見ている。



双子らしき女学生も、こっちを見ている。



さらに、黒ネコまで、こっちを見ていやがる。

















いいか! これは 俺の千円札だ!! 分かったな!?











言葉にせずとも、目力で俺は訴えたのだ。





みぞれ交じりの冷たい雨が降り注ぐその光景は、



まるでDioの、ザ・ワールドで、時間が切り取られたようだった。。。
















そして、時間が戻り、






俺は、フンっ、と、鼻を鳴らし、濡れた千円札をズボンで拭い、



今や、ただの通り過がりの さっきの者達からきびすを返して


また あの白いマシーンの中へと入っていった。







出来上がった写真には、到底満足など出来なかったが、


撮り直しは1回のみ!




なので、仕方なしに2回目の画像で、手を打ったのだ。






2月16日 火曜日の夜


そう、俺は、無人の証明写真機でパスポートの顔写真を撮っていたのだ。







写真を撮り終えた俺は、



戸籍抄本を取りに、雑居ビルの中へと入っていった。。。






さっきの証明写真機と違って、



ビル中は暖かい。





若干、腰が痛いが、  我慢は出来る心地良い痛みだ(笑



別に今日、この時間に無理して取りに来なくとも、


明日、半日休暇貰ったので、それでも良かったのだが、


どうせ、普通に済む訳が無いので、出来るときに出来ることをやって置く事にしたのさ。



今は、何事も万全を規しておきたい。








戸籍抄本とパスポート用の写真の準備が出来たので、








雑居ビルを出た時に、






来た時と同じように、両手でお椀を作り、息を吹きかけた。






白い息吹が また 魂が持つごとくエレメンタルと化し、空へ昇って行く。。。











レヴューは、北陸の片田舎から、都会へと移る。。。









。。。あれは俺が、まだ若かりし頃の話だ、




姉が東京の駒澤大学の近くにアパートで住んでいたので、


宿泊の心配無く、


西新宿までレコードを買いに行った事がある。






たしか、12月半ば頃だったが、








この日と同じように、みぞれ交じりの雨が降っていた。








二日に渡って、レコードの買い物に行ったものだ。


なにしろ、あの頃の西新宿には、輸入、中古レコード屋が30軒ぐらい有ったのだ。


俺が知っているだけでそのくらいだから、もっと有ったんだろうな。




情報源は「ロッキング・オン」と言う音楽雑誌だった。


巻末の方に、いろんなレコード屋の広告が出ていて、それで、調べていたのさ。


今時って、あまりその比いの広告って見ないなぁ。。。不景気なのか。


いや、デジタル時代なので、CDやレコード自体の物が売れなくたのだろうか?




俺は、大凡物欲の強い人間なので、



好きなアーティストや、気に入ったCDやレコードは手元に置いときたいたちなのだ。




その頃はPRINCEを、神と思えるぐらい崇拝していたので、


OUTTEKEのレコードやLiveなど、今や絶滅した?海賊版など買ってたものだ。





正規の12インチレコードなど、2~3曲しか入ってないのに1枚、8~12万ぐらいしてたw





勿論、他のアーティストより群を抜いていた為、


レジ上に値段付いてズラリと飾ってあったのを覚えている。



その店はイギリスに本拠地がある「Vniyl Record」ビニールレコードの日本店が西新宿にあった。


今、西新宿に有る「VINYL」がそうなのかは、俺は知らないが、


少なくとも、ビルの中には無かったと思う。




しかしなんで、そんなに高かったのかって言うと、人気もあったが、バブル中ぐらいだったからかも。



いくらなんでも、欲しかったが とても手が出なかったのは悔しい思い出だ。






レコードってのは、1枚2枚は、そう重たくは無いが、



20枚も買い込むと、そりゃ重たくなるもんだ。


ジャケットを痛めたくないので、大事にしながら運んでいたものだ。。。都会の中を。。。






帰りの飛行機に乗り遅れて




なんで、飛行機に乗り遅れたのかって話は、長くなるので はしょるけどw


まぁ、大事な中身は本当はソレなのだがwww




見てるの退屈だろ?


書くのもだるい。。。



気が向いたら、後で挿入するかもしれないが、



万全を規す理由は分かるだろう?






話は東京に戻るが、






昼間は晴れていたのに、



夕方からは寒くなり、雨が降り出した。



都会とは言え、12月中頃だと みぞれが交じって急激に寒くなったのを覚えている。





姉は、その夜は出かける事を知っていたので、




俺は、冷たい雨が降る中、傘も差さず







その重たいレコードを抱えて、東京の街中をさ迷っていた。







携帯電話など無い その時代、当然ネットカフェも無い訳よ。






東京は、俺には冷たかった。心身共にな。。。









雑居ビルを出た時に、まだミゾレの交じった雨に濡れながら、


俺は、その時の東京での冷たい思い出を、今の自分に重ね、



多少、無理をしても出来うる準備は、出来る時にやっておこうと、




生命を帯びた白いエレメンタルが昇って行く 空を見上げ



ビルの谷間から滑空してくる、雨に打たれながら そう誓ったのさ。。。








Rord of LONDON Ⅵ へ、つづく。





See,You!!