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囲碁と源氏物語五十四帖押絵展7・8・9・10・11・12.帖

2009年11月30日 23時29分34秒 | 源氏物語五十四帖押絵展
おはようございます。2009年11月28日快晴です。お元気ですか。
源氏物語押し絵展と源氏物語解説の続きです。
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第七帖 紅葉賀(もみじが)↑
この巻で、はじめて舞楽が登場します。
当時の王朝貴族たちの娯楽は、歌をかわしたり、漢詩を吟じたり、
舞楽などの芸事や蹴鞠など、優雅なものだったようです。
この巻に出てくる源氏の舞う「青海波(せいがいは)」は、
今でも演じられる名の知られた舞楽だそうです。
源氏はこの青海波を、藤壷との息詰まるような秘めたる恋を背景に、
異常な高まりの中で舞い、人々を圧倒します。
やがて、藤壷が不義の子を出産して中宮となり、
源氏も昇進して、華麗に物語が進展します。
絵は 朱雀院行幸の日 源氏 頭中将と青海波を舞っているところです。
源氏18~19歳

        
第八帖 花 宴(はなのえん)↑
源氏物語に登場する女性の中でも、人気の高い「朧月夜の君」が登場します。
二つの「花の宴」での源氏との出会いと再会。新しい時代の到来の予感。
藤壷への思い、苛立ちが、この禁断の恋に火をつけ、
これがのちの源氏失脚の発端になろうとは・・・。
絵は桜花の宴の果てた月夜 源氏 弘徽殿の細殿で
扇をかざして歩いてくる女 朧月夜に逢うところ。源氏20歳

        
第九帖 葵(あおい)↑
 ・「花宴」と、この「葵」の巻の間に、2年近い空白があります。
この間に、桐壷帝が譲位し、朱雀帝の即位が行われました。
これによって、物語はひとつの転機を迎えます。
・源氏の正妻は「葵の上」です。左大臣の娘で、身分では最高の女性です。
「上」というのは、その家の女主人公を指します。
よほど身分の高い人でないと上という敬称はつけません。
・この葵の上に対し、第二の妻というべき存在が、「六条御息所」です。
まえの皇太子のお后だった人で葵の上に匹敵する身分の高い女性です。
葵の上の懐妊、出産そして急逝。
葵の上の急死で、正妻の位置にすわるはずが、
彼女の生霊がわざわいして、自ら去っていきます。
・ふたりの妻の去ったあとに、若紫といわれた少女時代をすぎた女性が、
「紫の上」として登場します。源氏の名実ともに真の妻として、
そして物語のヒロインとしての「紫の上」です。
 この絵は碁盤の上に 若紫をたたせ
 源氏自らが若紫の髪をそいでいるところです。源氏22~23歳

        
第十帖 賢木(さかき) ↑
桐壷帝が亡くなり、右大臣一家の思いのままに世の中になります。
こういった情勢の中では、敵方の源氏はよほど行動を慎まねばならないときなのですが、
そこは大物というか、「花宴」の巻で出会った「朧月夜」とその後も密会を続けています。
この朧月夜は、敵方右大臣の娘というだけでなく、今や帝の妃なのです。
相手が悪すぎました。
この密会がバレて、右大臣側の陰謀が進みます。
・・・・・冬の時代の訪れです。
絵は晩秋の野宮に六条御息所をたづねた源氏 
榊の枝を御簾の中に差し入れ 歌を交わすところ。源氏23~25歳

        
第十一帖 花散里(はなちるさと)↑     
「葵」や「賢木」の巻での、緊迫した場面が続いたあとの、ほっと一息いれる巻です。
源氏物語の中で、最も短い巻のひとつです。
まわりの人々が離れて行き、政治的にもどんどん窮地に追い込まれ、
落ち込んでいた源氏は、ふと、かって一度関係があった、
亡き桐壷院の女御の一人(麗景殿女御)の妹(花散里)のことを思い出します。
いつもの性格から、思い立ったらいてもたってもいられず、
五月雨の晴れ間に会いにでかけました。
麗景殿女御や花散里と、昔話しに花を咲かせ、桐壷院を懐かしみ、
心和むひとときをすごします。
絵は 源氏 麗景殿女御のもとで時鳥を聞き 
昔話をしてから 花散里に逢うところ。源氏25歳。
 
       
第十二帖 須磨 ↑
自ら招いたあやまちで、源氏はその一生でもっともわびしかった
須磨での生活を始めることになりました。
右大臣の陰謀から逃れ、静かにすべてを時の流れにまかせよう・・・と、
自分から進んで身を引く決心をしたのです。
しかし、須磨に行くということは、罪人として都を追放されたと
受け取られても仕方ありません。
絵は 源氏、海の見える廊にでて、
沖行く舟や雁の列を眺めるところ。源氏26~27才

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