面白く、そして下らない

私は批判をして何かを為した気になっている大衆の一人に過ぎないが、何か少しでも波紋を起こす小石になれればと書いている。

ワグネルが反乱を起こし、あっという間に終わった

2023-06-25 22:27:05 | 外交・安全保障・国際
傭兵組織「ワグネル」が反乱を起こした。あっという間にロシア軍は南部軍管区司令部を制圧し、さらにモスクワに北上し、モスクワまで150キロメートルのところまで迫ったところで一転政治的取引に応じて進軍を止めた。

正直ワグネルの反乱にワクワクしていた。モスクワの首都防衛部隊の対応次第ではプーチンが失脚し、プリゴジン大統領もあるかもしれないとも思った。

そこまではいかなくともロシア正規軍とワグネルの本格的な衝突で内戦になるかもしれないと固唾を飲んで見ていたのだが、呆気なく終わってしまった。

死傷者は少し出たようだが、ルカシェンコの仲介でプリゴジンはベラルーシに亡命。ワグネルの傭兵はロシア正規軍と契約することになった。

ワグネルを正規軍に編入できるので政治的取引としては悪くないと見えるが、プーチンの権威がかなり傷ついたのではないか。

「反乱」に対して断固たる措置を取らず政治的取引で終わらせたことは規律が弛緩しないか。ロシア軍の士気はどうなのだろう。戦争なんて莫迦莫迦しくてやってやれないとはならないか。

日露戦争を継続不可能にした戦艦ポチョムキンの反乱を思わせる。本来クーデターや反乱は首謀者を処刑するか、反乱が成功して政権を奪取するかふたつにひとつしかないのだ。

だがそれをプーチンとプリゴジンとルカシェンコは「政治的取引」で終わらせた。プリゴジンの罪は問わない、としたのだ。

反乱だぞ。国家への反逆であり最大の罪だと思うのだが、それを罪に問わないことは規律が弛緩し、体制が揺らぐのではないか。

それともプーチンはベラルーシに工作員を派遣してプリゴジンを暗殺するのだろうか。それはそれでプーチンは「取引」を守らないとの評価になる。

米国の情報機関は反乱ないしクーデターが起こるかもしれないと予測していたようだ。そのあとの展開までは予測できなかったはずだが、ロシアの核兵器が流出しないか懸念していたようだ。

米英独仏の指導者は協議をしたが、日本は入れて貰えなかった。こういう協議ではいつもそうだ。米国の属国である日本は重要な協議に加わる資格はなく、決まったことを伝えられるだけなのだ。ため息が出る。G7ではイタリアとカナダもそうだが。

無理やり入っても岸田文雄では何か意味のあることはできまい。指導者として力不足だからだ。いや戦後日本には相応しい首相かもしれない。岸田文雄程度の政治家が。

プーチンはワグネルの反乱を上手く収めたのか、それとも権威に致命傷を負ってしまったのかよくわからない。それらについてマスコミや識者が意見を述べてはいるが。

プーチン体制がどうなるか、ロシアウクライナ戦争への影響はどうなのか。もう数日見てみたい。


(参考記事)
急展開のロシア「プリゴジンの乱」「ワグネルの反乱」とは何だったのか

急展開のロシア「プリゴジンの乱」「ワグネルの反乱」とは何だったのか

ロシアで事態が急展開している。ロシアによるウクライナ侵攻中の2023年6月23日に、ロシアの傭兵部隊ワグネル・グループの創設者であるエフゲニー・プリゴジン(61)が呼びか...

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