ついに三学期が始まるも、腕を骨折している市川は少し不便な学生生活を送っていた。
担任から仲が良いからと山田による介助を提案されるも、市川はつい「仲良いとかじゃないんで」と断ってしまう。しかし間の悪いことに、その会話を山田が聞いていて……。
焦りまくる市川だったが、一方で山田は、クラスメイトの足立にお願いしてさりげなくサポートしてくれる。
彼女の優しさを改めて感じた市川は、押し殺していた心の声を少しだけ山田に伝える……。
『僕は市川京太郎。中学2年・・・今日から3学期・・・』
『これが山田杏奈。以上・・・』
「え?」
「おぉ!市川君ホントに骨折してる・・・山田が言っててさぁ・・・」
「ちょ、ちぃ・・・」
「秋田の雪山で転んだって?」
「ちぃ!」
(僕は何故だか囲まれている・・・)
「よし!落書きしよう!」
「寄せ書きだろ・・・」
「骨折したからって調子にのんなよ!」
(いい事みたいに言うな!)
「ん?」
「これ何?」
(し、しまった!)
「キモッ・・・」
「ギャップウケ狙ってんのかな?」
(なくしそうだからやっぱりしまっておこう・・・)
「ねぇ・・・何か困ったことがあったら・・・」
≪だーやまー!大阪のお土産持ってきたよー!≫
「言ってね!」
「んー・・・」
話数は、第13話から始まる第2期。
もぅ、相変わらず胸がキュンキュンするストーリーが堪りません。“自分はキモいのだ”と自己否定する己の心に抗いつつ、好きな女の子の事を正面から向き合える市川君の勇気に最敬礼する自分です。自分が中学生だった頃には決して真似の出来なかった市川君の行動にただただ、敬服しきりで見入ってしまいます。
中学生ばなれしたスタイルや女の子らしい仕草がとても可愛い山田さんも相変わらず魅力満載。
友達以上恋人未満的な間柄に甘酸っぱさを感じるストーリーは大好きです。
≪グシャ≫
「そういえば市川君は冬休みどこか行ったの?」
『あぁ・・・うん。秋田に帰省したくらいかな?』
(まぁそこでケガしたんだが・・・)
「秋田・・・ふぅん・・・」
「追い出されちゃった・・・」
「そうだ山田さんは?冬休みどこかいった?」
「旅行はいけなかったけど・・・みくと青山行って、イブは市川と。大晦日はにゃん家で・・・初詣は・・・」
「ん、ん?イブ?待って待って!」
「え?」
(よく考えてみるとちょっとまってだよなぁ・・・確かに・・・)
「あ!」
「あ、これ落ちてたよ」
「このキーホルダー可愛いね」
「うん!秋田犬可愛いよね!」
「いいなぁ・・・」
全てを察する原さんである。
加えて、二人を取り巻くキャラクターたちも良い感じに味を出してくれて、見応えは更に充実。どれほど視聴を重ねても見飽きる事のないような満足感に包まれるアニメです。
「は・・・」
『ん?』
「ない・・・秋田犬太郎がない!」
「誰!?」
『家出る時はあったのか?』
「なかったかも・・・だから多分家にあるんじゃないかなぁ?」
「原さんが犬のキーホルダーなくしちゃったみたいで・・・」
「犬の?」
「秋田犬太郎ってあれの事だよね?山田さん凄く落ち込んでたから・・・」
『は!』
『ありがとう・・・もういい・・・俺が探す・・・』
「きゃはぁ・・・」
『クソ!クソ!クソ!』
(それにしたってあまりにも範囲が広すぎる・・・そもそもいつもどこを通って来ているか分からないし・・・)
『く・・・』
「何かお探し?」
『別に・・・』
「杏奈この道はあんま通らないよ!」
「家あっちだからその道」
『ありがとう・・・』
「にょほほ・・・」
(体が冷えて・・・ひびの入った腕が痛む・・・意味がない・・・こんな事・・・自己満足でしかない・・・でも!)
関根萌子のイケメンが過ぎますね。
「家にもなくて・・・どこにもなくて・・・探しても探しても・・・」
『ある!』
「え?」
『絶対にあるから!もし見つからなくてもどっかにある!消えたりしない!』
『だから・・・気にするな・・・』
「うわぁぁぁぁぁ・・・」
「うぅぅぅぅ・・・」
『は!』
『あった!あった!拾ってくれた方が木に掛けてくれたんだ!』
「ありがとう・・・」『え?』「ありがとね・・・」
『いや・・・山田と会えなかったら・・・見上げなかった・・・』
『くしゅっ』
「あ!大丈夫?」
「家・・・すぐそこなんだけど・・・」「ちょっと・・・」「暖まってく?」
『え?』
サブタイトルの出し方や市川君の心の葛藤など、少し演出が過ぎるかもと思うかも知れませんが、でもその感動がまた、カッコイイのですよ。
OPテーマはファンタジー感のある楽曲で、リズミカルなのに儚さや淋しさも感じさせる仕上がり。自分自身でも理由は解らないのですが、リトルバスターズやシャーロット、エンジェルビーツといったアニメを直感的に連想してしまいました。
ダンスシーンも魅力的。ついつい、見入ってしまうカメラワークが素晴らしいです。
EDテーマは小さいけれど確かな胎動を感じさせる仕上がり。戸惑いながらもしっかりと、その一歩を踏み出す勇気を与えてくれる一曲ですね。
二人の行く末を応援したくなる___
主人公の葛藤に共感してしまうアニメです。
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