Mr.Busーstop(バス運転士の日記)

大手バス会社勤務の路線バス運転士です。バス運転士の日常をお届けしたいと思います。

AMT車のセミオートマ機能の研修は、必要に感じます。

2024-08-07 22:23:38 | 日記
最近の大手バス会社の車両の殆どは、AT車になり運転士未経験者や女性、若者の転職ハードルは低くなってきている様に感じます。

免許制度も今まではMT車のみでしたが、今後は大型免許もAT限定が復活するようです。

各社がAT車採用の背景には、この様な人材確保の問題もありますが、その他に車両維持管理の問題で、MT車の場合クラッチ盤の減りに関するコストや手間もあるようです。

普通車でAT車が普及した昨今、新人運転士による半クラッチの多用により、クラッチ盤の減りが維持管理コストとして無視出来ない状態になります。

そんなこんなで、都会の大手バス会社からAT車両の新たな購入が進み、現在ではほぼ全ての車両が入れ替わっています。

さて、大型車のAT車利用に関するデメリットは、変速が運転士自らコントロールが難しく、場合によっては乗客が荒いと感じる不快な運転になりがちです。

特に古いAT車の場合は、アクセルワークを間違えると車内事故になる程の変速ストレスが発生することがあります。

いきなり変なタイミングで変速するため、運転士は乗客からクレームを受けることもしばしばあります。

急な登り坂などは、特に変速ストレスが大きいため注意が必要です。

その為、MT車に慣れたベテラン運転士などからは、アクセル操作の難しさからAT車は敬遠されがちです。

この様なバス業界の事情も相まって混沌とした様相を呈した頃、突如彗星のごとく現れた新しいAT車がありました。

それは「AMT車」です。



AMT車とは、MT車の構造を利用して、MTで行うクラッチ操作を自動化したAT車を云います。

ちなみに、普通のAT車のトランスミッションと異なり、変速ショックを吸収するトルクコントローラが無いため、変速ストレスは普通のAT車よりも大きいです。

しかし、セミオートマ機能を利用すれば、MT車のクラッチ操作が無い仕様になり、MT車と同じように変速を自分でコントロールできるようになり、スムーズでやさしい運転が可能になります。

私は、このAMT車をセミオートマ機能で運転できるようになってから、MT車を乗っていたとき同様に運転を楽しめるようになりました。

今後、バスもトラックなどの事業用自動車はMT車を全廃して、全車AMT車にすげ代わると云う話があります。

業界の人材確保や維持管理コストの面から考えても、妥当な流れのように感じます。

そう考えると、セミオートマ機能の操作技術を身に付けることが、今後の運転士やドライバーの必須課題になると思います。

一応、AMT車にはAT機能で運転は可能ですが、変速ストレスが強すぎて、特に旅客運送には向かないと思います。

セミオートマ機能の操作を身に付けることは、既存のMT車を乗りこなすことができるなら、1日から3日研修を受ければ可能と感じます。

是非、セミオートマ研修が普及することを切に感じます。

なみに、新しく採用された若い運転士については、セミオートマ機能の研修を本人が希望すれば新人研修で受講できます。

このまま行けば、バス業界も若い人の高い順応性から、中高年の業界とは云えなくなりそうです。

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