最近、若年層に対して高圧的と彼らが感じる指導をするとパワハラになり、訴えられる可能性があると云うに懸念を持っている中高年層の方が多いと聞きました。
私の場合は、パワハラなどの言葉が流行する前に同世代や上の世代と仕事をする環境に居たため、あまり気にしていませんでした。
ただ、ここ最近の傾向としてバス業界でもちらほら若い世代が増えはじめ、若干の若返りが始まっています。
景気低迷の気配から、若年層でも安定した職に就くことを優先し、世間の見映えや評価よりも堅実な道を選んで来ている傾向が少しづつ見え始めています。
そんな中、新人の若年層にの指導に苦労している中高年の指導運転士などの指導者の声もよく耳にする様になりました。
やはり、昔のように「可愛がり」が通用する土壌がなく、言葉狩りにあったり、パワハラやセクハラととられることに対する恐れが一番多いです。
冗談一つも気を遣う環境に辟易する指導者や経営側の人間も多く見掛けます。
今まで我々世代を相手にしてきた運行管理者も、若い人が入社してきてから徐々に服装髪型、話し方を注意してきていることを肌で感じるようになりました。
本当に若い人は、パワハラやセクハラを叫んだり、インターネット上のような言葉狩りをしているのでしょうか?
私はそのような場面には、今の会社ではあまり見掛けません。むしろ、先輩をたてて、分を弁えた行動をしている若い人が多いように感じます。
では、何故パワハラやセクハラ、言葉狩りなどのネガティブな言葉が流行し、若い人に対して腫れ物にさわるような対応が求められるのでしょうか?
やはり人口比率から観た若い人の数が圧倒的に少ない事が云えると思います。
我々アラフォー、アラフィフ世代の若い頃は、日本の平均年齢は38歳で国自体も体力に溢れていました。
若い人も数の上で少数派でなく、ある程度意見を言える環境であったし、若者の意見も社会が吸収する度量も体力もありました。
しかし、現在は日本の平均年齢は50歳位です。若い人が意見を通そうと思った場合、多少ひねくれた事をしないと多勢に無勢で押し潰される状況があります。
また世の中の多くの会社は、若い人材の確保は急務で、多少若い人に媚びても長く居続けていただく工夫は各社行うことは必然と感じます
私は、上記で説明したパワハラやセクハラ、言葉狩りなどの若い人の扱いづらさへの印象は、使用者側の都合で操作され作られていることの方が大きいと思います。
もちろん、この印象操作に乗っかろうとする意地の悪い若い人も居るとは思いますが、大部分の若い人は逆に謙虚な印象があります。
この様な状況下の中で我々アラフォー、アラフィフ世代は、どの様に若い人に接するべきでしょうか?
私は、人口比率や平均年齢の違いを常に意識して、少数派ではあるけど同じ日本で生まれ育った者として、あまり気負いせず接するしかないと思います。
また、若い人にもこの現状を建設的に受け入れてもるしかありません。
時代の違いで、損や得を言い出したら切りがありませんし、各世代向き合う課題が違うだけで、トータルで観ると大して変わらないと私は感じます。
ただ腫れ物に触るように対応するのではなく、もう少し、若い人の自己創造力や自己免疫力、回復力を信じてもよいのではと私は感じます。