今邑彩の『そして誰もいなくなる』を読んだ。
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伝統ある女子高で、演劇部がアガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」を上演したのだが、お話の最初で死ぬ役の少女が、ウィスキー(中身は紅茶)を飲んだとたんにホントに死んでしまった。その後次々に、お芝居の役柄にあわせて順番に、女子高生が殺されていく・・・。
よくひねられたミステリーで、意外な犯人と展開にやられた感あり。おまけに別の殺人事件も絡めていて、読み応えたっぷり。楽しく読める作品だ。
以下ネタバレを含むので未読の方は読まないで。
犯人が意外な人物なのはもちろんだが、犯人がひとりではないのがミソ。これで読者を惑わせる。おまけに別の殺人事件も絡んできて・・・。なかなかに上質なミステリー、アガサ・クリスティ リスペクトな作品だ。