くわがきあゆの『レモンと殺人鬼』を読んだ。
子供のころ父が通り魔的な犯人によって殺された主人公。母は父の死後失踪していて、苦労して大きくなったのだが、今度は妹が何者かによって殺されてしまう。亡くなった妹には保険金殺人の容疑が浮上、その疑惑を晴らそうと調べているところ、失踪していた母も何者かに殺されてしまう。いったい誰が何のために・・・。
一応サスペンス・ミステリーの体裁なのだが、全編でミスリードしまくり。かなり無理筋のお話しで、全てが中途半端、「なんで?」「なんで?」「なんで?」とわたしの頭を駆け巡る。どう中途半端なのかはネタバレのところで書くとしても、あまりのバカバカしさに読んだことを後悔したよ。
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以下ネタバレなので未読の方は読まないように。
とっても雑な書きっぷりで、モヤモヤが残る作品だ。以下中途半端になってる点をあげると、
なんで銅森が妃奈に保険金殺人(詐欺)の疑惑があるかのような言動をとったの?
渚丈太郎を騙った男は一体なに者なの?
なんで主人公は合理的な根拠もないのに妹と母を殺したのは父を殺した佐神だと考えるの?
さらに、なんで根拠もなく桐宮を佐神だと思ったの?
で、最後の最後で出てきた佐神の父親が、骨格が似通ってるからって同一の家族を斬るってどういう思考よ?しかも父親を殺したのが自分の息子なのでその家族を狙うってまったく意味不明。あほらしくてついていけない。