ぷぷり
最近この言葉をよく口にする
自分にしか聞こえない位の声でね
今年に入ってから
いや、ここ数ヶ月
福ちゃんを良く、そう呼んでいた
【わんこが混乱するから
色んな呼び方はせず統一しましょう】
昔読んだわんこと暮らす為の本にそうあったけど
私はお構いなしに好きな響きでみんなを呼んでいた
もも、もぅも、ももってぃ、もこ、もみーちゃん
ときじ、ときくん、とっと、とっかむ、ときのしん、ぴな、ぴなんしぇ、ぴんくん
ふくちゃん、ぷっこ、ぷぅ、ぷぅちゃん、ぷん、ぷうぷ、ぷりこん、ぷんぷなーじゅ、ぷな、ぷぷり
まだまだあったと思うが
最早頻度の高かったものしかもう覚えていない
これだけ色んな呼び方をしていれば確かに混乱していたかもしれないが
意外とうちの子たちは
あ、多分自分が呼ばれてるな、と感じとっていたと思う(自分に都合の良い解釈だが)
まぁ、それは置いといて
ぷぷり、と呼ぶと
なぁに、とこちらを見るかわいい子
そんなかわいいかわいい福ちゃんの
丸いおでこをチュッチュするのが好きだった
まぁるくて
柔らかなお毛毛がふわりとしている
そのおでこの匂いを嗅ぎながら
ぷぷり ぷぷり、と良く呼んでいた
仕事から帰る道すがら
日が長くなり、まだ幾分明るい空を見上げながら
ぷぷり
呟くと少し持ち堪える
呼べばそばに居る気がして
もぅも
ぴんくん
ぷぷり
代わる代わる呼んでみる
私たちだけの会話をし
その都度、持ち堪えている
言ってみれば
それは私のお薬の様なもの